これまで「男子の合格最低点を上回る点数を取った女子が不合格となる」ケースが続出していた都立高校の「男女別定員制」が今月下旬に行われる入試から全面廃止され、入試における男女の平等がやっと実現します。

 私は、かつて自民党の部会などで、この問題を取り上げ、内閣の2021年「女性活躍・男女共同参画の重点方針」に「大学や高校等の入学者選抜において性別を理由に不公平な取り扱いは決して許容されるものではない」という文言を入れてもらいました。

 その後、東京都教育委員会は「男女合同枠」を2022年度で定員の1割、23年度で2割設けましたが、微々たる変更にすぎませんでした。

 上記の重点方針が出された2021年の春の入試では、都立高74校で不合格となった計786人がもし男女区別なく成績順で選考されていれば合格していましたが、このうち9割近い691人が女子でした。

 都教委の言い分は「東京には私立の女子高が多いので、公立高校に行けなくても私立高校で吸収できる」とのようでしたが、同じ試験を受けて選抜される以上、男女で最低合格点が異なるなどということは、とうてい許されません。

 公立高校の男女別定員制は全国で唯一、東京が最後まで残っていました。