「ウクライナ国立バレエ」の来日公演(光藍社主催)を東京文化会館(上野)で鑑賞し、すてきな演技に魅了されました。なんといっても、男性も女性も、スタイル抜群!

 もともと180人いた団員は100人弱に減ったそうですが、戦禍の中、家族が最前線に赴いていたり、小さな子どもがいるなど困難な事情を抱え、毎日のレッスンに取り組んでいるそうです。

 

 今回のプログラムは古典「パキータ」のほか、日本のファンからの寄付金で制作された新しい作品(新作は衣装などでお金がかかります)も披露されました。

 

 終演後、舞台上で、日本ウクライナ友好議員連盟会長である森英介元法務大臣とバレエ文化振興議員連盟幹事長である私が、ダンサーたちを励ましました。

 私はウクライナの国旗に合わせて、ブルーのジャケットに黄色のTシャツ、さらにブルーと黄色の縞柄のスカーフをまといました。両手を広げ、1本ずつブルーと黄色に交互に塗ったネイルを示すと、ダンサーたちから笑顔があふれ、拍手が起こりました。

 

 1日も早くロシア侵略戦争が終わり、彼女ら彼らが思う存分レッスンに磨きをかけられますように。

 

 同バレエ団の芸術監督は、昨年12月から、日本人の寺田宜弘さんが務めています。旧ソ連末期、キーウと京都が姉妹都市だったことからゴルバチョフ大統領の肝いりで、京都市で幼少期からバレエを習っていた11歳の寺田さんが、キエフ国立バレエ学校(当時の名称)留学。そのまま同団で活動してきました。外務省の度重なる避難勧告を受け、ロシア軍の侵攻前日、キーウ空港の封鎖数時間前に脱出しました。その後、ヨーロッパで指導や振付けのかたわら、離ればなれになった団員に連絡を取るなどし、昨年の日本公演後、キーウに戻りました。苦境に立つウクライナバレエに日本人の芸術監督が踏みとどまっていることを、誇らしく思います。

 

  

後列左端が寺田芸術監督、私は前列中央

 

 

カーテンコール