20日、千葉大学墨田キャンパス(墨田区文花)で、「開設1周年記念式典」に参加しました。同時に行われた卒業制作展、墨田区における研究活動の展示、子どもワークショップも見学しました。

 私は式典で挨拶しました。
「7年前、『千葉大学が都内にキャンパスを持ちたがっている』という情報を得て、千葉大学の徳久剛史前学長を山本亨墨田区長に引き合わせたのが出発点になりました。地方創生により都心に大学が作れなかった時代で、研究機関という形で説得して、誘致を実現しました」



 子どもワークショップで、黒板の素材で塗装をした商用バンに子供たちが絵をかき、「3月20日 日直〇〇」と記してあったり、区内の繊維会社からもらった布やボタン、生地の見本帳などの廃材、プラスチックの真空成型で部品を取った後の端材、ゴムやウレタンで緩衝材を作るときに型抜きした残りなどが並び、子どもたちがボタンに糸を通して髪飾りなどアクセサリを作ったり、布をひもで縛ってマントを作って着ていた様子に触れ、
「ここが中小企業センターだった頃、毎年秋に『ものづくりフェア』が開かれ、子供たちがメッキや印刷、皮工芸などを地元の町工場の方々から教わってやってみて、いきいきと楽しんでいたことを思い出し、つながりを感じてうれしかったです」



「回向院(両国)の石造海難供養碑を3Dデータ化し、レプリカを作成する研究に、中国・韓国からの留学生が取り組んでいます。修復の時に3Dデータが役立つだけでなく、プラスチックのレプリカを作成することにより、普通には見えにくい地面近くの文字や裏まで見ることができます。文化財は私が学生の頃は文学部国史科が扱っていましたが、デザインの学科で取り組むのがおもしろい」



「次は当初目指していた6年制の『建築デザインスクール』として、世界からトップの学生が集まる大学・大学院にするべく、私の役割を果たしていきます」
などと述べました。