29日、自民党総裁選挙が行われ、岸田文雄新総裁が誕生しました。1回目の投票(国会議員票と党員全体の票の重みを同じにした計算)でも1位、過半数を得られなかったための決選投票(議員と、各都道府県で1票ずつ=県連で1位の人を自動的に1票とする)のいずれも1位。

 

マスコミの事前予想では国民的人気の高い河野氏が1回目の投票で1位となるが、2位・3位連合(岸田氏または高市早苗氏)が決選投票で勝って総裁になるという「逆転シナリオ」が描かれていましたが、この予想を覆しました。

 

 今回、私は総裁選挙管理委員だったため、誰かを応援したり、誰に投票するか名前を公表することはできませんでしたが、4人の全くタイプの違う候補者たち(おまけに男女2人ずつ)が、12日間にわたり、テレビや党のネット討論会などで活発な議論を交わし、国民全体の関心を呼んで素晴らしい総裁選になったと思います。

 

 立候補受付前夜にやっと推薦人20人を確保して参戦した野田聖子氏も、今日の選挙で34票の議員票を集めることができ、よかったと思います。

 

 新総裁に選出された後、岸田氏が挨拶、「これからはノーサイド、全員野球で」と強調しました。

「足元の国難」としてコロナ対策、「年末までに数十兆円規模の経済対策」「(完全な自由競争ではない、貧富の格差を縮める)新しい資本主義」「自由で開かれたインド太平洋」、少子化対策を挙げ、「国会議員そして全国の党員のみなさん、ぜひ一緒に走っていただきたい」と、近くに迫った総選挙への意気込みを述べました。

 

 また、「岸田文雄の特技は人の話をしっかり聞くことです。明るい日本の未来に向けて努力します」と誓いました。

岸田さんの過去すべてのスピーチの中で一番熱意と真心がこもったものだと感じました。

 

なお、岸田氏は10月4日に予定されている「臨時国会」で第100代の内閣総理大臣(初代は1885年の伊藤博文)に選ばれる見通しです。