もう1週間以上も前の話でございますが

話題の映画

『悪人』 を観てまいりましたよ~。



ずっと孤独を抱え

本気で誰かと出会いたかった祐一と光代。

2人は出会い系サイトで知り合い

愛し合うようになります。

しかし・・・

祐一はテレビを賑わわせている殺人事件の

犯人だったのです~(((゜д゜;)))



こんなふうにストーリーだけ追ってみると

何だかサスペンスチックですけど

私が受けた印象は

悲しいラブストーリー。


ラストはホントに切なくて

やりきれなかったです~。(ノДT)



この映画で光代役の深津絵里が

モントリオール映画祭最優秀女優賞を取りましたよね。


その深津ちゃんの演技は

最高に素晴らしかったのですけど

祐一役の妻夫木聡も

本当にお見事でしたよ。


彼は祐一になりきるために

撮影中もあえて孤独に過ごすなど

かなり自分を追い込んだそうですが

その苦しみがスクリーンを通して

伝わってくるようでした。


他にも満島ひかり、岡田将生、樹木希林、柄本明、宮崎美子・・・


あらゆる共演者の演技・・・というか

人物そのものの存在がナチュラルでリアリティがあって

それゆえに臨場感に溢れていました。


物語ではなく

現実に目の前で起きていることを見せられているような

インパクトがありました。



殺人を犯す人、

それを愛する人、

被害者、

被害者の家族・・・


この作品の中では

それぞれの立場の人が

それぞれの個性を際立たせているのですが

ふと自分がそれらのどの立場にも

パカッとはまっちゃうような気がして

ゾッとしました。



映画の公式サイト を開くと

「誰が本当の"悪人"なのか?」

という問いかけが出てきます。


これはすごく難しい質問。


相手を思いやることなく

自分の欲だけで行動すれば

「悪人」になるような気がします。


祐一よりも

思いやりのない人間は

この映画の中にたくさん出てくるのです。


でも・・・


やっぱり人を殺せば

そいつが一番「悪人」ってことになるんだろうなぁ~。



重いけど

「人間」についていろいろ考えさせられる

深い映画でした。


星5つです~。星星星星星