春コートを求めて
トレンチコートなら20万くらい予算いるかな、、？ベージュの色を見極めたいところだな。マックスマーラで薄いウールのもいいなぁ。かといって、治安がますます悪くなってるマンハッタンで、アジアのオバサンがいかにもブランド風もアウト。靴だけはいつでも走って逃げられるようにスニーカーだから、それに合わせるべきだしなぁ、、、。
ジェニファー・ロペスの、こんなグレーがかったのとか。どこのブランドだろう？肩と前身頃の切り替えが無い、、、？
とあれこれ考えを巡らせてた割には、けっこう安直にオンラインで選んでポチッってしまった。
グレースコンチネンタルでポチる
結局買ったコートはサンヨー百年コートでもなく、マッキントッシュでもない。アスペジでも探した。APCでもない、アクネスタジオでもHykeでもマルジェラでもない。検索しまくって偶然見つけたグレースコンチネンタルっていう日本のアパレルブランド。私は今まで知らなかった。
銀座和光のトレンチコートも相当惹かれた。が、流行末期な飽き飽きした超オーバーサイズなドロップショルダーである。(和光って購買者層が意外に若いんだな、、、。)１０万円越えはさすがに実際に見ないでポチれない。
買ったグレースコンチネンタルのコートは税込み８万6千円ちょっと。商品ページ、昭和の雑誌オリーブの世界観とヨーロピアン・ロリータをミックスして主人公を1０-１５歳引き上げた感じ。私は全くのターゲット外（笑）。
嫌な予感はした。着用モデルは痩せ痩せなアンニュイ漂う西洋人。いまどき欧米崇拝ブランドはもはや違和感を覚えるのを通り越して滑稽。同じページ下部の純ジャパニーズ販売スタッフによるリアルなコーデ写真では、憂いの漂う空気はぶっとんで、普通に健康的なお嬢さん風。
更に嫌な気がしたのは、商品ページには「着用してるのはサンプル商品のため、最終的に販売されてる商品と違う場合がある」と。ふざけとるのか？？？本家サイトのブランド紹介文はファッション雑誌記事によくある、カタカナ英語交じりで意味不明。
なのに買った。それも、その痩せ痩せ外人モデルさんの着こなしが気に入ったからで、矛盾してるにもほどがある。少々ヨレっとした風合いに膝丈に素足でパンプスというコーデは１９６０年代あたりのフランス映画女優さんを彷彿される。膨らんだパフパフな袖口デザインは飽き飽きして大嫌いなはずが、この服に関してはそこが気に入った。こういう時って、自分が着て似合うかどうかの冷静な想像力はぶっとんでしまってるもの。ほんと、我ながらバカだわ、、、。マンハッタンでパンプスなんか履かないのに。
エポレットなんて付いてる正統なトレンチコートは私には気恥ずかしい。どっちかというと白っぽいステンカラーやカーコートが欲しかったんで。更に、背中の上のほうはどんな形でもいいからアクセントあって、切り替えデザインになってるのが欲しかったし。（目線を上に持っていけるかと期待）
現物到着！即、お直し屋さんへ直行
EMS便で到着して翌日にお直し屋へ持って行った。色は白っぽいベージュで想像の範囲内だけど服地はえらく薄い。仕立て屋さん、「8月でも着れるネ（笑）」って。ありゃ？裏地ついてないぞ？違和感あるんで、帰り道にNordstromデパートに偵察に行ってみたところ、確かに裏地無しコートは春モノにはアリらしいと納得。
丈を１５センチほどバッサリとカットして膝下くらいの長さに直し完了。75ドル。155センチなのでそのまま着たらブカブカルックになっちゃうし、意地でも膝下丈にこだわった。今風のゆったりオーバーサイズ気味なので腰ベルトで後ろに絞るとスッキリ。これにはぜったいに（日本で）流行りらしいブカブカなズボンとは合わせないぞ！と意気込むも、今や外出はほとんどジム直行オーケーなワークアウト用パンツしか穿かないんで問題なし。そしてスニーカーね。
丈を短くしたせいで、袖が膨らんでる分だけ余計にシルエットが横広がり気味に見えてバランス悪いかな？袖もねぇ、、膨らみ具合を抑えて数センチ短くしたいところだけどお直し代かさみそう。とりあえず様子見。袖口ボタン、バッグのストラップに引っ掛かったりしないかな？これも様子見。そういえば『力』ボタン、裏につけてもらえばよかったな、、、。
欲しいものが手に入って、物欲が治まって気分はスッキリ。熱が冷めて冷静になって考えるに、こういうコートなら高校のときの学校指定の冬コートでよかった気がしてきた。当時は紺コートが主流だった。茶色コートはダサくみえて着たくなかったけど、アレはまさに今ならいけるベージュのステンカラー。縫製も当時の制服を扱う縫製業者のならきっと丁寧だろう、、。
あぁ、、そういえばインゲボルグのコットンの黒いステンカラーコートも持ってたなぁ。裏地のチェック柄が可愛かったやつ。とっくの昔に処分したことを後悔。ちょっと待て、、、綿１００％でやたら重かったんだった。思い出を美化しすぎてはいけない。