ネットで見つけた出張買取の会社に、美術書等の買取を依頼した。
美術書等の買取を強化しているということだった。そして、その会社は古本の買取がメインなのに、なぜか健康器具の買取もするという。
姉は、俺がネットで見つけたその買取会社を利用することには反対で「絶対にそんな人を家の中に入れない方がいい。」と言う。
それで、部屋に入れずに済むように、重い美術書や健康器具を玄関まで運んでいた。
姉は「絶対に信用してはだめ。部屋の入口は閉じて、中を見せないように。そして、査定の間はその人から目を離さないように。」という。
でも俺は、正直なところ、そんなに警戒する必要はない、と思っていた。姉は人を疑い過ぎだ。
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友達にこの話をしたら、友達も「そんな人を信用しない方がいい。」という。
「そもそも今回は査定だけで、実際の運び出しは別の日になる、っていう説明がおかしい。」という。
「そっかあ?」
「最初からブックオフとかでよかったんじゃない?」
それで、先週の日曜日の査定の日には、友達にも実家に来てもらうことにした。俺は、簡単に騙されるからだそうだ。
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その出張買取の人は、実家に昼過ぎに来た。
とても若い男性で、見た目では、美術や、本そのものにもに造詣が深いようには見えなかった。本当に、この人が1人で査定をするのだろうか?
それでも玄関に置いてある本を一冊一冊、見始めたので、俺はその現場を離れることにした。友達が僕の代わりに出張買取の人の対応をしてくれる。
僕は家に放置してあったブラウン管テレビを、玄関まで運び出す仕事をしていた。
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フランスベッドのベッド型マッサージ器について、スイッチを入れても動かないというので、玄関に呼ばれた。確かに、何回、電源を入れても動かない。
「動けば、千円で買いますが、動かないので買えません。」という。
40分くらい査定して、その結果、買えるのはどこでも売っているようなハードカバーの小説本だけだった。美術書や全集は「買えません。」という。その他の健康器具も一切買えないという。広告に出ていた内容と、実際の彼の査定は全く違っていた。
そんな本なら、それこそブックオフで売れるだろう。美術書の買取に力を入れているって話はなんだったんだ?騙されたようなものだった。
あとで友達に聞いたら、ずっときょろきょろと見まわしていて「ほかの部屋に、売れるものがあるかもしれないので、見てもいいか。」と聞いてきたらしい。それは断った。そして「もし美術品とかがあれば、買い取れます。」と言われたので、「ありません。」と答えたという。
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どうやら、美術書の買取というのは、年を取った人の家に入り込む口実だったようだ。狙いは、ほかにあったのだろう。貴金属とか、美術品とか。姉や友達が正しく、俺が間違っていた。
彼は数百万もする腕時計をしていたという。それだけ儲かる仕事なのだろう。
彼が動かないと言っていた、フランスベッドのベッド型マッサージ器は、広げた状態にしたら普通に動いた。おそらく、折りたたんだ状態では動かない設定になっているのだと思う。健康器具についても、詳しいというわけではなかった。それもいろんな部屋に入るための口実だったのではないだろうか。
姉に状況を説明した。「結局、一冊も買わずに帰った。」と言ったら「損しなかっただけでよかった。」と言う。
そういう感覚が正しいのか。俺は甘いんだと、ようやく自覚した。
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帰りに家電量販店に寄って、ブラウン管テレビを引き取ってもらった。引き取ってもらうための費用が3台で16,740円もかかった。このくらいかかることは、承知していたので、特に文句はなかった。むしろ、郵便局でリサイクル料金を払って、それをリサイクル工場に持って行って、なんていう手間がかからない分、助かった。テレビを環境省がいうとおりに、きちんと捨てるのは大変なことだ。
これからも地道に、実家の整理を続けていく。玄関に積んだままの大量の本と健康器具をどうするか、また考えたい。
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Duolingoのキャンペーンで、無料のままで、AIとの英会話ができる期間があった。さっそく利用してみた。
「歩くなら、公園よりも森が好きなんですね。森のなかを歩くとき、動物を見ますか?」と聞かれたので、「いや。動物は見ない。見るのは鳥(birds)だけだ。」と答えた。
あとで文字起こしをみたら、俺の鳥(birds)はバス(buses)と聞こえたらしく「birdsの方が自然です。」と指摘された。そりゃそうだと思うよ。なんで、森のなかでバスを見るんだよ。
俺が「鳥」といったはずの言葉が、AIには「バス」に聞こえたせいで「その森は都市の近くにあるのか?」なんて会話がだんだんあさって方向に進んでいく。
俺もおかしいと思ったので、「さっき、俺は、鳥(birds)って言ったんだ。」と指摘した。
文字起こしを見たら、これも「俺は、バー(bars)って言ったんだ。」ってことになっている。なんで、森のなかで飲み屋を見るんだよ。
AIに「barsは「鳥」の意味にならないので、別の単語を選んでください。」って指摘されたけど、そんなこと俺だって知っている。そもそも、barsなんて言おうとして言ったんじゃない。
そのあとも、「スタイルズ」といったはずの発言が「サイコパス(狂人)」になっていたりして、自分のことながら笑ってしまった。俺の英語の発音、ひどいわ。
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来週あたり、FP3級の試験を受ける。まだ試験日は決めていない。
以前の俺なら、毎朝5時頃に起きて、仕事の前に勉強しているところだが、全然勉強しようとしない。
残業もなく、飲み会もないと、かえって勉強しないんだなと、自分の新たな面を知ったような気がする。毎朝5時に起きるどころか、だらだらと動画を見て、午前2時や3時に寝ているようなありさまだ。
試験日が決まったら、しっかり勉強してくれと、今は将来の自分に期待するだけだ。
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アイドルグループの嵐が引退した。俺は特に興味もないので「ふーん。」としか思っていなかった。
ところがNHKのラジオでも「嵐の曲は歌いつないでほしい名曲が多いですから。」なんてことを言っている。オリンピック等々でも、嵐の曲はNHKのテーマソングになっていたらしい。
ジムに行ったとき、「嵐の引退って、大ごとなんだね。俺は、5人で同じ主旋律をユニゾンで歌うってことの意味からして、わからないんだけど。」と言ったら、トレーナーに「なにを言っているんですか。嵐は、日本社会のインフラです。僕たちの世代なのかもしれませんけど。」と言われた。
そんなにすごい話だったのか。俺にはわからなかった。無職だしなあ。社会に置いていかれている感がまた募った。
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映画「裸の銃を持つ男(2025)」というタイトルを見つけて、もちろんすぐに見ることにした。
今までの「裸の銃を持つ男」のシリーズは、はずれのない爆笑映画だった。昔の話だけど。
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「裸の銃を持つ男(2025)」では、主人公を本物のアクションスターのリーアム・ニーソンが演じている。
そして、意外といい!
「もう俺もすっかり大人になったし、映画で笑うなんてことはもうないな。」なんて思っていたけれど、この映画にはやられた。声を出して笑っていた。
ひとつひとつの行動は、くすって笑うくらいなんだけど、それを大量にやられると笑ってしまう。
こういう映画もいいもんだなあ、って思った。
