月曜日に、弁護士の先生の事務所に、俺が一次会で紛失したという携帯電話を取りに行った。
美人秘書さんが、携帯電話を渡してくれる。それから、帽子や手袋も。「俺、こんなに忘れていったの?」思わず声が出てしまう。
弁護士の先生はオンライン・ミーティング中で、秘書さんから「声が大きい。」と注意される。「すみません。」本当にいろいろとすまないという気持ちで、事務所を出た。
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火曜日に、上司に呼ばれた。「来年、年休の消化を考えているらしいが、それで、お前の仕事が全部できるのか?」という話だった。
詳細は省くが、自分勝手でうんざりするようなことを言われる。「俺に都合が悪い。」と言えば、部下は自分の都合を無視して、上司に尽くすものだと信じているようだった。自分はそうしてきたのだろうが、俺はまっぴらだ。
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火曜日はジムにも行った。久しぶりにブルガリアン・スクワットをやって、ヘロヘロになった。
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水曜日は病院に行くために、仕事を休んだ。でも朝5時台に起きて、粗大ごみを出した。出したのは、壊れてスプリングが布を突き破りだしたベッド用のマットレス。
聞くところによると、マットレスは、粗大ごみとして出すことがだんだんと難しくなってきているらしい。たった千円程の手数料で、回収してくれる名古屋市は珍しいのだとか。ありがたいなあ、と思いつつ、朝、マットレスを所定の場所まで引きずって持って行った。
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アマゾンに注文するときに、携帯電話を使うときと、パソコンを使うときとで、自分のアカウントが微妙に違うことに最近気がついた。
どちらも同じIDとパスワードなのに、タイミングで、どちらかのアカウントになる。それで、自分で統合しようと思った。
アマゾンに電話をしたら、必要ない方を消せばいいと言われて、消した。で、聡明な人はもう予測できるように、残さなければならない方を消してしまった。
改めて、アマゾンのカスタマーセンターにも電話したが、もう元通りにはできないという。
島本和彦の漫画「アオイホノオ」も、今まで買いためていたのに、すべて消えてしまった。
呆然としつつ、すごい損害だと頭で理解しつつも、「これでよかったんだよ。」と冷静に考えている自分もいる。一度も経験はないが、離婚したときもこんな感想なのかなあ、なんて思った。
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木曜日は、12月末で退職する同僚の、最後の夜だったので、うなぎを一緒に食べに行った。
上司を含め、正規職員は3人しかいない事務所で、1人は12月末で中途退職、もう1人の俺も、3月で退職する。原因は何か、わかりそうなものだ。
日本酒をいつものようにガブガブ飲みながら、ウナギを食べた。組合費の残りを食べつくすつもりだった。で、会計は、2人で1万4千円。ほぼ狙い通りだった。
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土曜日の午後、某事務所に出向き、新しい職場候補を紹介してもらう。びっくりするほどの初期費用が掛かる。
それでもいい話だった。現在も黒字経営の事業を引き受ける。概算では3年で、初期投資はほぼ回収できるという見込みだった。詳細は今後詰めることになるが、話としては悪い話ではなかったので、少しほっとした。
それで、新しい職場の候補地を、日曜日の今日、車で見に行ってきた。「ここかあ。」と思って、また帰ってきた。
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大学の勉強では、1月15日までに受けなければならない7科目の試験のうち、1科目だけ受けた。問題は10問のうちから、2問がランダムに出されるのだが、俺に出されたのは、とてもよく似た2問。仕方がなく、似たようなことを書いて提出した。もう結果はどうでもいいや。
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「レッド・スパロー」を見た。
ロシアで、バレリーナとして将来が期待された女性が、彼女の座を狙っていた女のせいで、足を骨折する。もうバレリーナには戻れない。病気の母とともに、宿舎を追い出されることになる。逃れる方法は1つだけ。要人の夜の接待をすること。
その接待で、セックスをしている最中に、要人は侵入してきた政府派遣の殺し屋に殺される。女性も殺されることになるが、逃れる方法が1つ。それはハニートラップ専門のスパイ「レッド・スパロー」になること。
レッド・スパローになるときも、そしてなってからも、命がけの騙しあいが続く。ロシアという国の恐ろしさを描いた映画として、とても優れた映画だった。そうしなければ生きられなかった女性の、そして、生き延びた先につかんだ栄光も苦い。
こんなすごいハニートラップをしかけられたら、俺は人生を10回やり直しても、10回ともひっかかる自信がある。ターゲットになるような要人にならなくてよかったし、本当に日本人でよかった。
