火曜日に飲み会があった。今回は幹事会社が相手方だったので、俺たちは普通に飲みに行くだけでよかった。目的地は焼肉屋。3部屋の個室が用意されているはずだったらしいのだが、テーブルが3つに分かれているだけで、個室ではなかった。
それで、幹事会社の一番偉い人が怒りだしてしまい、キャンセルして別の店に行ってしまった。残された俺たちは、部屋を2つにしてもらって、焼き肉を食べた。普通に美味しかった。偉い人がキャンセルしたのは、コロナ感染症のことを考えてのことなんだろうけれど、なんだか面倒なことを言いだすなあ、と俺はどこか冷めた目で見ていた。
それで、というか、それを理由にというわけでもなく、俺はそれから3軒もハシゴをして、最後は記憶を失くして帰ってきた。朝、「昨日も来てくれてありがとう。」というメールをもらって、「ええっ!俺、行ったんだ。」と驚いた。
「ニコニコ笑いながら飲んでたのに、あれで記憶がないなんて。」と驚かれた。シャルロット・ゲンズブールについて力説していたらしい。酔っぱらっている割にセンスはなかなかいいなあ、と思った。
でも、そのあとまたもう1軒行ったらしい。ため息しか出ない。「やれやれ。」
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今週はボイストレーニングも行き、ジムにも行った。それから美容整形に行って、しみ抜きまでした。こんなことができるのも、都会にいる間だけだ。
ボイストレーニングでは、生まれて初めて「アメンボ赤いな、あいうえお」ってやつを朗読した。演劇の世界では当たり前らしく、このセリフに感情をこめて発言する訓練までするのだそうだ。俺も、明るい表情で朗読をすることになった。そしたら、思っていたよりも声が張れて、ちょっと驚いた。
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土曜日はまた飲みに行った。ジムの帰りだったのに、飲み過ぎて、そして食べ過ぎた。記憶は一応、そろっているが、どう考えても食べ過ぎで、月曜日のジムでトレーナーに激怒されそうな太り具合だ。
4軒も1人ではしごをして、最後の締めに、なぜかすき家に行ってカレーを食べて帰り、そして寝る前になぜか、ヨーグルトとアイスクリームを大量に食べていた。本当に怖くて体重計に乗れない。
食べたものは一応、トレーナーにLINEで写真を撮って送っているが、飲み会の時だけは勘弁してもらっている。そういう決まりにしておいて大正解だった。とても送ることなどできない。
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そんなわけで、今日の日曜日は軽い二日酔いで、ひたすらベッドの上で漫画を読んで暮らしていた。大学の勉強も遅々として進まない。
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リュック・ベッソン監督の映画「アンジェラ」をまた見た。
どん底に落ちて、自殺をしようとした男の元に、天使が現れる。彼は次第に、天使のアンジェラに惹かれていく。まあ当たり前だ。俺だって惹かれるだろう。
俺と彼が違うのは、ボロボロの人生だと嘆く男は、まだ26歳だった。昔、刑法で習った「可塑性に富む」という言葉が頭をよぎる。俺はもう終わっちゃってるからなあ、と映画を見ながらため息が出た。

