日曜日の夜、喉が痛くて目が覚めた。唾を飲み込むだけで痛かった。それで、起きてうがいをして、また寝た。すぐに目が覚めた。ふとんに入っているのにだんだん寒くなってきた。
電気敷布を出してベッドに敷いて寝た。でも寒くて仕方がない。最強にしたら、なんとか暖かくなってきた。それでもなかなか寝付けられず、月曜日の朝の5時30分頃に「熱があるのかな」と思って測ったら38度6分もあって、ちょっと驚いた。
それで、在宅勤務予定の人に連絡を取り、シフトを交代してもらった。自分は熱が出て出勤できないと伝えた。
再び寝ようとしたらますます寒くなってきた。押入れを探したが、予備の布団はなかった。でも寝袋があった。最強にした電気敷布の上に寝袋を置いて潜り、その上から毛布と布団をかけて寝た。防寒用に、パジャマの下にはロングTシャツと足首まであるスパッツを履き、手袋もして寝た。
痰が出てくる。ティッシュに吐いて、ベッドの下に放り投げた。次々と出てくる。「何もしていないように見えて、白血球は命がけで戦っているんだなあ。俺は喉が痛いって言いながら寝てるだけ、だけどさあ。」なんてことを、痰を吐くたびに考えていた。
8時30分に上司に連絡をした。熱を測ったら39度3分もあった。発熱外来に行くように指示されたが、どこに行ったらいいかわからない。
それで名古屋市の「発熱等の症状がある場合の相談・受診方法」というサイトを探して電話をしてみた。全然つながらない。
何とかつながったのは12時近かった。喉が痛くてスムーズにしゃべれない。保健婦さんが我慢強く聞いてくれた。
「愛知県、主な相談窓口」をネットで検索して、「診療・検査医療機関のうち公表の了承が得られた医療機関(管轄保健センターごと)」のなかから、「名古屋市」のPDFを開くと病院名が出てくる。そのなかの病院に電話をして「発熱外来にかかりたい」と聞くように、と指示される。
それで、住んでいる場所に近い、いくつかの病院に電話してみた。2つの病院には「今日はもう予約がいっぱい」で断られ、3つ目の病院で「もう一度3時30分過ぎに電話してください。」と言われた。
頭がぼんやりする。熱を測ったら39度6分もあった。人生史上最高の体温だった。そして、寝て麻雀の夢を見た。印象深かったのは、リーチをかけられて、白を切って、一発で振り込んだこと。それからあとはリーチをかけられるたび、何を切っても振り込んでしまうのだった。夢の中で「もう2度と麻雀をしない」と誓うほどの負け方だった。
3時30分に病院に電話をしたら4時に来てくれと言われたので行った。だいたいの位置を地図で調べておいたのだが、想像以上に遠かった。それで地図アプリを開いて、病院名を打ち込んでみた。歩いて2時間もかかる所が表示された。
「こんな病院じゃないはず。」歩きながら、もう一度、病院名から調べ直す。覚えていた病院名が違っていたことがわかったのが、ちょうど着いた頃だった。
病院に入って保険証を出したら「外に出てベンチで待っていてください。」と言われる。
言われたとおりに待っていると、15分くらいで診察してくれるという電話がかかってきた。外のベンチは寒かった。もっと本格的な防寒をしてくるべきだったと反省した。
途中で、看護師さんがハロゲン式の暖房器具を付けてくれた。それでも寒かった。目をつぶって耐えていた。
先生が出てきて、検査をしてくれる。喉を一目見て「きれいだね。」なんて言う。しゃべれないほど痛かったので、喉に傷がついているんじゃないかと思っていた。それからコロナの検査をした。
結果は15分後だというので、またベンチで目をつぶって待っていた。先生が出てきて、結果を教えてくれる。
「この窓に線が見えると新型コロナ。」と言う。そこにはとてもうっすらとした灰色の線が見えていた。これは見えるというのだろうか。それとも見えないというのだろうか。よくわからなかった。
どうも見えたらしい。「新型コロナですね。でもワクチンを打っていたせいで軽かったのでしょう。2、3日で回復しますよ。」と言われる。「今から薬剤師が薬を届けに来るので、このまましばらく待っていてください。」
ベンチで待っていると電話がかかってきた。「診察代は2990円です。おつりが必要な場合は言ってください。」「5千円札で払います。」
しばらく待っていたら、渡した保険証と診察券、それから2010円が入ったビニール袋を渡してくれた。
どこかの薬局から薬剤師さんが歩いて薬を持ってきてくれる。住所や電話番号を伝える。寒くて仕方がなかった。
「料金は?」「いいんです。」よくわからなかったけれど、追求せずにそのまま帰ることにした。「初診料込みで約3000円は安いよなあ。」なんて思いながら。
帰る途中でスズキ自動車販売から電話がかかってくる。「保険会社から一向に連絡がこないけれどどうなっているんだ」と言う。それで、保険会社に電話をした。「今回の修理を保険で頼むと、相手の方はどのくらい保険料が割増しになるの?」「3等級ダウンなので3年間で7万数千円ですね。」「じゃあ、直さなくていいや。」
保険会社のいう保険料というのは基本、分割払いだ。それを逃れるには、保険会社を替えることだけど、それを民宿のおかみさんに勧める気も俺にはなかった。
その後もいろいろ話していたけど、喉が痛くて、しゃべり続けるのが苦痛だった。早く帰りたかった。「もういいから。」と断って、家に急いだ。とにかく寒かった。
家についてすぐに、さっき受け取った痛み止めと熱さましを飲むと、寝袋にもぐりこんだ。体中が震えていて、寒かった。寝袋の中で震えていると、だんだんと体が温かくなってきた。
寝袋を出られるくらいに回復してから、うがいをした。それからカップヌードルを作って食べた。喉が痛くて、半分ほどしか食べることができなかった。そして薬を飲んだ。
夜は比較的スムーズに寝ることができた。熱も8度台にまで下がった。ときどき上気道あたりに激痛が走ることがあって起きた。その度に渡された痛み止めを飲んだ。ただ、喉に激痛が走っている状態だったので、痛み止めを飲まなくてはならないのはつらかった。痛み止めは注射式か貼付式が良かった。そんなものはないのかもしれないが。
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火曜日の朝、起きたら全身、汗まみれだった。とても風呂に入る勇気はないので、乾いたタオルで全身を拭いて着替える。熱を測ったら、36度台にまで下がっていた。職場から電話がかかってくる。状況の報告をした。喉は相変わらず痛く、しゃべる声もおかしい。ときどき波のように不調になる。体温も35度台から36度の後半あたりをうろうろしている。でも、間違いなく回復している。痰の頻度も減少した。
夜、同僚がパソコンとSIMカードを届けてくれる。自宅で仕事ができるようになった。
俺は、用もないのにパルスオキシメーターを昔から持っているのだが、今回、初めて役に立つと思って、電池をいれたところ、起動はするんだけど、液晶がダメになっていて使えなかった。残念だった。
厚生労働省から、COCOAの陽性登録をするようにと連絡が来る。それで、アプリをインストールして、陽性登録をしようとした。陽性登録すると発症から2日前までに15分以上1メートル以内に近づいた人に通知が行くのだという。そんな記録が携帯電話に蓄積されているという事実にとりあえず驚いた。
どんな迷惑がかかるか不安だったが、陽性登録しようとしたところ「接触者がいないので登録は不要です。」という通知が来るばかりで、登録できなかった。俺の人生の寂しさを指摘された感じだった。
今週の予定に入っていた、英語、ジム、歯医者に断りの連絡をした。そして30日に予定していたTOEICの試験も休むことにした。それも残念だった。
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水曜日の朝、熱は36度9分。平熱ではあるけれど、高止まりしていた。喉は相変わらず痛かったが、痛みは軽減している。そして、なぜかみぞおちが殴られたように痛い。なぜだかさっぱりわからない。
この日から、在宅で仕事を始めた。パソコンと一緒に請求書等も持ってきてもらったので、その処理をした。
それから今まで放置していた、仕事上、見なければならない資料映像もこれを機会に全部見て、報告をした。
宅急便で大きな荷物が届いた。これが、名古屋市の食材配達ってやつなのだろうか?受け取って見てみたら、職場のなかの別組織の方が段ボールいっぱいの食材を送ってきてくれた。ご飯やカレー等、電子レンジで調理できる食材がたくさん入っている。果物も、バナナ、ミカン、リンゴと豊富だった。すぐにお礼の電話をした。「助かるって言ってくれるとうれしい。」と言うので、その通りに言った。
昼前に保健センターから電話がかかってきた。今までの経過を簡単に説明した。これから毎日、12時前までにSMSで近況を報告するように指示をされる。それから、食材を送る手配が必要か聞かれた。1時間前なら「必要」と言ったが、不要と答えた。これ以上食材がそろったら、太ってしまう。
それから、長野の地元の役員や地元の仲間にも、コロナにかかったという報告をした。
夜になって、また厚生労働省からSMSが届いた。COCOAに陽性登録をしなさいという昨日と全く同じ内容だった。「できなかったじゃん!」アプリの側で登録を拒否したのに、登録ができていないとこちらを責めるあたり、ダメアプリだということはとてもよくわかった。
夜、みぞおち付近の激痛で目覚める。今まで気が付かなかったが、寝ると、断続的に小さな咳をしていることがわかった。そして咳をするたびに、みぞおちが痛む。
仰向けがいけないのかと思って、横向きになっても咳は止まず、また別の角度から負荷がかかってますます痛くなった。試行錯誤した結果、どうやら温めると咳が出やすいことがわかって、電気敷布をやめにして、冷たいシーツの上で寝た。
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木曜日の朝、熱は36.2度とまた下がっていた。喉の痛みはますます軽くなり、何か飲み込むときに支障がある痛みではなくなっている。ただ、腹筋は本当に痛かった。みぞおちに熱さまシートを貼って冷やした。
味覚異常はないと思っていたのだが、何を食べても味が薄く感じるし、匂いも薄い。今までは、食材のせいだと思っていた。これが味覚異常と嗅覚異常かあ。
みぞおちが激しく痛むことと、味覚異常のことを考えていたら、そういえば、筋肉を激しく使った後に使うべきアミノ酸を持っていたことに気が付いた。ハルクファクターEAAという商品で、とてもまずいことで有名だ。俺も買ったけれど、まずくてほとんど飲まずに放置していた。飲んでみたら、まずいけど、味覚異常のせいか耐えられるまずさになっていた。よく飲むことにした。
職場にあるすべての書類をシステム登録するという気が遠くなるような仕事がある。それを1か月でやってくださいというのが本社からの指示だった。何百冊あると思っているんだ?できるわけがないのだが、俺はできる限りやるつもりだった。
背表紙の一覧だけは、既に作っていた。ただそれを、登録しようにも、システム登録は1件ずつ行わなくてはならず、しかも遅い。どこまでできあがったのかを確認するにも、別の作業をしてCSVで吐き出さないとわからないというダメなシステムで、時間ばかりがかかる。しかし、こういうコロナで、これだけをしていればいいような環境なら、本当に適当な仕事だ。その仕事と、メールで済む仕事をどんどんと進めていく。
上司の話では、コロナ休暇は災害扱いの特別休暇なので、無理して仕事をすることはないのだそうだ。でも、災害扱いっていうのは少し無理がある気がする。コロナにかかる人はやはりどこかで過失があるように感じている。だから、俺としてはできる限り在宅勤務として働くことにした。
夜、激しいみぞおちの痛みで目が覚める。頻発する咳のせいで腹筋が痛くて仕方がない。軽い咳でも、腹筋がちぎれるんじゃないかと思うほどだ。
起きているとあまり咳が出ないので、そのまま起きる。エコ検定の問題集を読む。TOEICも受けられないので、2月13日にエコ検定を受けようとこの時に決意した。
それから30分ほど、勉強した。勉強しながらEAAを飲んだり、みぞおちに熱さまシートを貼ったりしているうちに咳が落ち着いてきたので、また寝た。
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金曜日の朝、体温は36.3度。眠かったが、仕事があったので起きた。午前中は必要なメールを書いたり、自分の症状を整理して保健センターに送ったりして過ごした。
午後は、平成30年度分の書類をすべてシステムへ登録した。年度が近くなるにつれて、保管してある文書の種類も増える。うんざりした気分で打ち込みをしていたが、どうせ在宅勤務ならラジオ聞きながらやればいいじゃん、と思い直して、FMを聞きながらやっていたら、結構はかどった。
途中、姉から電話があって、野菜等を送ってくれることになった。
「いざとなれば、コンビニも近くにあるし。いらないよ。」と言ったところ、「そういう人がいるから、コロナがまん延するんでしょ。」と正論で怒られた。そうだけどさあ。
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土曜日の朝、体温は36.5度。昨日は9時前に寝た。起きたのは7時30分。夜間に咳にも襲われず、みぞおちも痛くない。久しぶりに寝た気がした。未だに咳も残っているし、痰も出る。ただ痰の量はわずかだ。
休みだったが、書類のシステム登録の仕事を少しずつ進める。
姉から荷物が届く。野菜等、大量に手に入る。インスタントコーヒーも送ってもらった。今まで在庫を考えながらちびちび飲んでいたのが、普段通りのがぶ飲みに替わる。
倦怠感が出てきて、昼寝をするとそのまま長時間寝てしまう。仕事は、結局、ほとんど進まなかった。
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日曜日の朝、体温は36.5度。コーヒーを大量に飲んでいるが、どこか疲れている。咳は改善しているが、まだ肺の奥底に病気が潜んでいる感じがする。
仕事もエコ検定の勉強も進めるが、遅々として進まない。TOEICの勉強には手もついていない。本来なら、今日がTOEICの試験日だった。罪悪感に襲われる。
午後は夕方からまた睡魔に襲われて寝てしまった。ダメな生活しているなあとため息が出る。
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イギリスのTVドラマ「主任警部 アラン・バンクス」のシーズン1を見終わった。
主人公である警部の気合の入り方がとてもよく、部下から信頼されていることがとてもよくわかる。何よりも自分で動き、そのうえで判断をしている。
仕事はこうやってするものだというとてもいいお手本だ。そして、このドラマはそんな主人公が失敗したり、馬鹿にされたりするシーンもきちんと映像化している。捜査の見込み違いも一度や二度ではない。
この方が現実に近いんだと思う。実際には、捜査をしても、解決しないことだってあるだろう。そういう失敗している姿を見ることで、ストーリーがリアリティを増す。いいドラマだと思った。
