職場の組合がテーブルマナー講座を開催するという通知が来た。フレンチのちゃんとしたフルコースが食べられて、料金は2000円。それで、日頃、ロクなものを食べていない部下に声をかけてみた。

「フレンチのフルコースが2000円で食べられるなんて、すごいだろ。申し込めよ。」

「ええっ!2000円!一食で?俺、2000円払うなら、ちょっと高めの200円のカップラーメン10個の方がいい。」

とても、キャバクラで万単位の金を払っている男の発言とは思えない。話していて、価値観の違いが明確になって、いろいろとがっかりした。

 

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以前の職場にいたときに、町内会の人からこんな話を聞いた。

「街路灯を蛍光灯からLEDに変えました。それで、確かに蛍光灯が切れることはなくなりました。でも、消費電力が低いので、料金が3分の1くらいにはなるはずなのに、ほとんど変わらないんです。増えたところもあります。どうしてなんですかね。」

この話を聞いて以来、俺もずっとなんでだろうなあ?と思っていた。

「もしかして、LEDに変えたとき、街路灯の数を増やしませんでした?」

「いいえ。そんなことはないです。入れ替えただけです。」

ずっと謎だった。

 

今週、自分たちの管理施設の夜間照明をチェックする仕事があった。俺は、この職場に来てからは初めての仕事だった。

 

俺が驚いたのは、ほとんどの施設で、照明が切れていることがなかったことだ。ここでも、蛍光灯をLEDに交換したのだという。交換して3年。未だに明るい光のままだ。

 

俺が以前、管理していた施設は、すべて蛍光灯で、大体、施設一か所につき6、7本は蛍光管が切れていた。

 

「ちょっと明るすぎない?」

LEDは光量が多いので、もっと間引きしてもいいような感じだった。そのとき、わかった。

 

そうか。蛍光管は切れちゃうから、そこから先は電気代がかからないんだ。でもLEDはずっと点灯しているから、消費電力が低くても、結果としては電気代がその分、余計にかかるんだ。

 

そうだったのか。イグ・ノーベル賞の経済部門にノミネートしたいような発見だった。

 

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それから、その日は施設を回りながらこんなことを考えていた。

 

長野県では、夏にホタルを飼うホテルが多いが、屋外で飼っているので当然、逃げてしまう。ホタルの発光周期と同じ周期で(東日本と西日本では発光周期にズレがあることはよく知られている)、ホテルの照明も点けたり消したりを繰り返せば、でっかい異性のホタルがいると安心して、ずっとホテルに留まっているのではないか?

 

いつもなら、切れている蛍光管を数えたり、写真を撮ったりして忙しいが、LEDだとそんな不必要がないから簡単だ。おっさんたち3人で施設点検をしながら、俺はそんなことばかり考えていた。

 

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アマゾンのドラマ「シカゴP.D.」のシーズン1を全話見終わった。

https://youtu.be/wcvfRCoitsk

P.D.はポリス・デパートメントの略で、要は「シカゴ警察署」の物語だ。

 

上司は悪徳だが、実力もリーダーシップもある。部下は命知らずで射撃の腕もピカイチだ。俺にはとても勤まらない過酷な世界だが、日本の職場よりも思いやりがあふれていて、俺は職場の雰囲気がとてもいいと思った。特に、心を痛めた人をハグするシーンとか。日本でやったら間違いなくセクハラだと言われるだろう。

 

そして、上司の悪徳警官は、必要があればこっそり殺人も平気で犯していそうな気配がある。この辺りは日本の警察には絶対ないところだが、平気で警官相手に銃をぶっ放してくる国民がいる国では、必要悪なのかもしれないと妙に説得力があって、自然と納得させられてしまった。そう考えると恐ろしいドラマなのかもしれなかった。

 

ドアを打ち破る小型の土管みたいな道具も今回初めて見た。日本でもこういった道具が使われるようになるのだろうか?もう使われているのかもしれないけれど。

 

今はシーズン2を見始めている。よくこんなにドラマが作られるよなあ、と感心しながら見ているところだ。

 

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映画「いつだってやめられる 7人の危ない教授たち」も見た。

https://youtu.be/PpRbAx91lEs

英語の試験前にこんなイタリアの映画なんか見てる暇がある俺の思考回路も不思議だが、最後まで見てしまった。

 

大学での研究を続けられなくなった7人の研究員が、お金に困ったあげく、持てる知識を総動員して、合法で優れた麻薬を化学的に合成する。

 

その後、地元をシマにするギャングとの抗争があったり、持ち慣れない大金を手にしてバカな遊びに手を出したりする。

後半は研究員ならもう少し考えて行動しろよと言いたくなるような暴走が続く。散々やったあげくにあまり反省しないイタリア人を見ていると、日本人はなんだか本当に窮屈な生活をしているなとため息が出る。