土曜日の夜に他の部の部下と長野市の権堂で待ち合わせをした。飲みに行く予定だった。

 

最近、勉強をしていなかったので、上田市からは新幹線ではなく、しなの鉄道で行って、乗車している間に少し勉強するつもりだった。

それで、しなの鉄道には乗ったのだが、あまり勉強に身が入らず、ほとんど寝てしまった。

 

長野駅について、改札を通ろうと思って、携帯電話のケースから切符を取り出そうとした。確かにそこに入れた記憶がある。

ところが見つからない。5分くらい探して諦めて、精算窓口に行った。

「上田から、しなの鉄道に乗って来たのですが切符をなくしました。」

「切符は買った?それで、いくらだった?」

「確か780円だったと思う。」

「よく、ここに来て見つかる人がいる。どこかにないか、もう一度よく探してみたら?」

「俺もそう思うんだけど。」

そして、ズボンの右手前のポケットに手を突っ込んだら、切符はそこにあった。

 

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権堂のアーケードの通りで待ち合わせた。細かい場所は電話で連絡することにしていた。

「今どこ?」俺が聞くとその部下は「イトーヨーカドー前」だという。

「そこから、メインの通りを映画館の方向に歩いてきて。」

「映画館の方向ですか?何もないところじゃないですか?」

「そうかあ?いろいろあるけどな。」

 

しばらく待ったが、姿が見えない。

「映画館の前まで来ましたけど。」

「映画館の前って、俺、そこにいるけど。ほかに何が見える?」

「何もないですよ。グランド・シネマの前なんか。」

「グランド・シネマ?違う。映画館は相生座。」

 

後から「映画館といえばグランド・シネマのことを言うのだ」と教えられた。確かに、グランド・シネマのまわりなんか何もないし、俺も相生座の前で「こんなに店があるのに変なことを言うなあ。」と思っていた。ちなみに長野市の相生座は日本最古の映画館かもしれないという映画館だ。

 

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土曜日の夜は長野駅前のホテルが取れず、どうしても上田に帰らなくてはならなかった。

 

その日は長野の権堂で3軒ほどハシゴをして終電まで飲み、上田駅に帰ってきてからも2軒ほど飲みに行った。帰ったのは2時過ぎだった。記憶も曖昧だった。

 

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10時頃に起きたとき、それほど激しい二日酔いではなかった。昨日の持ち物をチェックしているときに、財布がないことに気がついた。

 

それで、泣きながら探した。5分ほどで見つけることができた。それで、反省の意味も込めて、財布の中身を、札から小銭まで全部を貯金箱代わりにしている小さなゴミ箱に投げ込んだ。

 

それから4時間後、クリーニング店に行って、支払いをしようとしたときにお金が財布に入ってなくて、立ち往生することになる。お金をゴミ箱に投げ込んだことをすっかり忘れていた。俺はいったい何をしているんだろうなあ。

 

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そして日曜日はほぼ1日ずっと、アメリカのテレビドラマや映画を見て、そして漫画を読んで過ごした。映画も何本も見た。貴重な人生の一日をまた無駄にしてしまった。

 

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映画「コードネーム アンクル」を見た。

 

イケメン俳優のアクション映画としてとてもよくできた映画だ。将来的には007のようなシリーズものになるのかもしれない。そんな終わり方だった。

 

アメリカ・ロシア・イギリスのスパイが彼らなりに手を組み、核兵器の大量生産を阻止する。 

スタイリッシュでユーモアも交えながら、ハードなアクションをこなす。アクション映画の王道ともいえる。

 

もっとも見ている間は、多少退屈したし、アクションシーンもラストの特典映像を見て、初めてすごかったことがわかった。個人的には、そんなに面白いとも思わなかった。

 

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その点ロマンティック・コメディの映画「ラブ・アゲイン」はなかなか面白かった。

 

脚本も練られていたし、映画「レディーバード」のオープニングで印象的な、話しの最中に助手席のドアを開けて、走っている車から飛び降りるシーンの元はこの映画だったのかと思った。

 

よく話しを広げて、そして回収したと思う。かなりご都合主義ではあるものの、こんな脚本が書ければ嬉しい。オープニングのレストランのシーンからすごく引きつけられる映画だった。

 

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映画「探偵クレア 白蘭の女」も見た。

 

探偵クレアの存在自体が日本ではあり得ず、その捜査手法も絶対に認められないようなものなので、彼女が優秀なのかどうかはよく判断できない。

 

ただ、すごくきれいなことはその通り。きれいな女性を見る映画としてはまあまあ。ストーリーは、今ひとつだったけれど。それなりに面白かった。

 

犯人は逃げっぱなしというエンディングにちょっと驚いた。犯人が捕まらなくて、何ひとつ解決せずにおしまいという探偵映画も珍しい。

 

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キアヌ・リーブスの映画「フェイク・シティ ある男のルール」も見た。

 

悪者を皆殺しにしてしまう警察官のキアヌが、警察内部の陰謀に巻き込まれるという映画。事件の真相を追い続けているうちに、覆面捜査官も殺してしまい、口封じのために自分が警察官のターゲットになってしまう。

 

話しの展開が大きいのでついていくのも大変だ。力の入った映画だとは思ったけれど、「LAコンフィデンシャル」のような驚きはなく、警察の腐敗阻止とは言っても殺しすぎだろう。

 

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テレビドラマ「ストライク・バック」のファーストシーズンを見終わった。

 

テロや戦争の裏世界を描いているこのドラマは、主人公がほぼ毎回被弾したり、拉致されて瀕死の重傷を負ったりするのだが、設定がリアルで、こういうことが現実にも起きているのではないかと思うような作りになっている。

 

元々が、世界で現実に起きている紛争をネタにしているので、その国や住んでいる人のことがわかる。地理の勉強にもなりそうだ。

 

このドラマはずっと緊迫感に満ちている。ドラマの中で、主人公達はいつも追いつめられ、ギリギリの戦いを強いられるが、それに耐える精神力がある。俺にはない。

 

ただ、こういうドラマを見ると、俺は俺の闘うべきフィールドで、きちんとやるべきことをしないといけないなあとどこか真摯な気持ちになる。