新年号が令和に決まった。決まった瞬間、俺たちはテレビを見ていた。
「令和の頭文字って、L?R?」
「どっちだろうなあ?」
そのままNHKは改元特番になった。知識人のなかに座っていたアイドルの中川翔子が突然「これからは、年号がRから始まるので…。」なんて話し始めたので、俺たちは驚いた。どうして、彼女はRから始まるって決め打ちできたのだろう?Lの可能性はなかったのだろうか?
中川翔子が決めたんじゃないだろうけれど、結果として、5月からはH31ではなくて、R1と書くことになった。
「ということは、令和2年12月2日はR2D2ってことかあ。」
俺がつぶやくと、数人が薄く笑った。
+++
4月1日の月曜日に飲み会があった。翌日からの仕事が忙しくなることに備えて、1次会をセーブしていたのに、2次会で火がついてしまい、それから1人で2軒もハシゴをした。
翌日は昼頃から二日酔いが急速に悪化し、何も食べていないのに吐き気に襲われた。その日は忙しかったのに、吐き気のために何度もトイレに行かなくてはならなかった。でも、職場の同僚達には、二日酔いだとは思われていなかったようだ。
その日は11時30分頃まで残業をした。夕方からは気持ち悪さも遠のき、ようやく本領を発揮することができた。残業時間になってからの方が何をするのも速かった。
+++
その日の夜から、食欲が止まらないという困った症状になった。火曜日の昼間に何も食べられず、水すら飲めなかったのがまるで嘘のように、食べ続けた。
俺はフードファイターの素質があるんじゃないだろうかと思うほどに食べた。そして、木曜日に体重計に乗って驚いた。昨年の5月半ばよりも10キロ近く太っていた。
+++
映画「ミリオンダラー・ベイビー」を見た。
ボクシングジムを経営しているクリント・イーストウッドの元に、20代後半の女がボクシングをしたいと言いに来る。
女は受け入れない、と突っぱねるが、女は引かない。ずっと通いつめ、そして認められ、クリント・イーストウッドの元でその才能を開花させる。
たるんだ体が絞られて、ボクサーの体型になっていく姿が美しく、そしてその頂点からの転落もまた、考えさせられる。深くて本当にいい映画だった。
そして日本の映画「100円の恋」が、この映画が下敷きだったことに今頃、気がついた。しかし、演技はともかく、映画の世界観が「ミリオンダラー・ベイビー」よりも相当に小さく、つまらないものになっていたことに腹が立ってきた。
「ミリオンダラー・ベイビー」より先に作ったのなら納得もいくが、後から作ってこのレベルっていうのはどうなのか?と思ったけれど、だからあの映画は「100円」ってタイトルにしたのか、と少し納得もした。演技はともかく、映画の世界観や意義を比べれば確かに、100万ドルと100円くらいの差がある。よくわかってんじゃん、とも思った。
