今週は、今の職場の忘年会があった。俺の歓迎会も兼ねているということだった。忘年会の会場は別所温泉で、俺は日帰りを希望したが、1泊する人も多かった。

 

俺の今の職場は南向きで日当たりがいい。そのせいか、1日中暖かい。忘年会の会場である別所温泉に向かうバスに乗るとき、周囲の空気の暖かさにふと「もう年末に近かったんだっけ?」と目的を見失いそうになった。

 

満員のマイクロバスの中でビールが配られた。別所温泉に行くのは初めてだったが、辺りは既に暗く、何も見えなかった。着いた宿でもビールがすぐに出てきた。飲んでいるうちに会場に呼ばれて、忘年会が始まった。

 

若手が芸をして、俺たちは拍手しているだけでよかった。俺の歓迎会も兼ねているということだったが、「マジでいらないです。」と事前に断っていたので、挨拶もせずにすんだ。ビンゴゲームもあったが、俺は何も当たらなかった。

 

帰りのマイクロバスで職場に戻ってきた後、俺は1人で、タイ人が経営しているバーに行って飲んだ。女の子が2人もついて「あなたはタイに行けばすごくモテる顔をしている」と言う。「そっかあ、でもここは日本だからなあ。」英語で話をして、でもそんなに話も弾まず、1時間くらいビールを飲んで帰った。

 

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翌朝の二日酔いは軽かった。上田駅まで歩いて行って新幹線に乗って、戸田公園に行った。それからボート競技場行の無料バスに乗って、ボートレースに行った。

 

5レース目から始めて12レースまで賭けた。途中、何度か勝ったが、オッズが低くてそんなに稼げなかった。それよりも掛け金がでかく、かなり凹んだ。

 

基本的に6艇のうち、来るだろう3艇を予測する。そして、その3艇の3連単全通り買いをする、というのが、俺の賭け方だ。となると6倍以下のオッズである固い部分は捨てることになる。福岡で700倍を超える勝利をした後なので、賭け方も荒くなる。

 

最終レースもオッズが低く、低い中でも、まあまあ高かった2号艇がらみの舟券を買っていた。2号艇はスタートがよかったのに、第1ターンで、捲られ4位になってしまった。彼女が3位になってくれないと、俺の勝ちもなくなるので、声を出さずに心の底で応援していた。

 

3回目のターンまでに、3位のボートとの距離が接近していた。

「抜け!」心のなかで叫んだ。

 

2号艇は別の艇に乗り上げて、ボートの底を観客席に大きく見せて、それから仰向けに転覆した。観客席から悲鳴やらため息が聞こえ、俺も声に出さないままうなだれた。

 

使ったことがなかったので、マックのコンピューターというのを1度、買いたかった。ソニーのミラーレス一眼も欲しかった。ほかにもいろいろとしたいことがあった。でも、もう買えないや。

 

帰りはすごく稼いだら、タクシーで帰るつもりだったけれど、無料バスで帰ってきた。バスの中で友達にラインを送った。

「戸田公園、惨敗。最終レースにつぎ込んだ舟は転覆。引退します。」

友達は優しかった。

「あの時も引退すると言って、大もうけした。僕らと行くときに期待しています。」

「転覆とは・・・。師匠、まだ引退は早いですよ。」

読んでいて、涙があふれてきた。

やたらと人にあだ名をつけるやつがいて、彼だけは

「改名

 転覆一郎」

なんて書いてきたので、「やかましい。」と返事を送っておいた。

 

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日曜日はヤマダ電機に行った。

実家に帰ればあるのだが、今週、サンドイッチを作るので、オーブントースターが必要だった。

ただパンを温めるだけの機能があればいいので、安物で十分だった。

 

いろいろと見ていたら3千円もしないものがあったので、それを買ってきた。4千円の物は贅沢だと思って買わなかった。昨日は、舟券を買うためにどんどんと機械にお金を入れていたのに、随分と落ちぶれちゃったな、と悲しい気分になった。

 

ヤマダ電機のレジは混んでいた。でも、みんなどことなく幸せそうだった。「なんだか、本当に、なんていうか、なあ。」という気分だった。

 

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西加奈子の小説「舞台」(講談社文庫)を読み終わった。

 

自意識過剰な若者が、ニューヨークに行き、いきなりパスポートや財布等を盗まれるが、自意識過剰なために「着いてすぐに盗まれた」ことを領事館にも言えず、周囲に迷惑をまき散らし、自分もひたすら困るという話だ。

 

この話は、自意識過剰な若者の自意識をメインストーリーにしているので、俺は話がつまらなくて、よく最後まで読んだと思ったほどだった。

 

それでも読み終わった後、俺がよく飲酒後に鬱になるのは、自分が飲んだときに「明るくなる」せいかもしれないということを考えた。俺は飲むとどんどん陽気になって、そして毒舌も吐きまくる。素面では信じられないくらいのことを言ったり、したりするので、二日酔いの苦しみも重なって、俺は辛くなる。

 

俺も未だに自意識に縛られているってことがあるのかもなあ、と思い直した。他人はそこまで考えてないから、気にすんな、と自分に言いたい気がした。

 

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西加奈子の小説「しずく」(光文社文庫)も読み終わった。

 

どの話も印象深い話だった。大切にしていた家の賃借人が小説家で、「私がうんこを食べるまで」という本を書いていて驚いた「灰皿」、子供が大嫌いなのに、大好きな恋人の子供を預からなくてはならなくなった「木蓮」、天真爛漫で娘を溺愛しているが、どこかすっとぼけている母親を描いた「シャワーキャップ」が特に気に入った。

 

どれも愛とは何かを考えさせられる話だった。

 

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映画「クリミナル 2人の記憶を持つ男」を見た。

 

CIAの諜報員が殺され、彼がつかんでいた秘密を明らかにするため、社会性皆無の死刑囚に、死んだ諜報員の記憶を移植する。

 

感情というものがなかった死刑囚は、諜報員の記憶や考え方を通じて、だんだんと愛情を感じるようになっていく。

 

テンポがよく、ストーリーも理解しやすい。よくできたサスペンス・アクション映画で、とても楽しめた。

 

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映画「ノー・エスケープ 自由への国境」も見た。

 

国境を徒歩でメキシコからアメリカに来た不法移民を、アメリカの男がライフルで狙い撃ちをしていく。

10人以上が殺され、残りが2人になったとき、反撃することで状況を改善しようとする。

 

評価がとても低い映画で、もっと前に反撃するべきだ等々の意見を読んだが、俺はなかなか印象深いと思いながら見た映画で、とにかく短いので、もう1度見てもいいと思った。彼らはどうするべきだったのか、考えるところがいろいろとありそうだ。