雑誌「ニュートン2018年11月号」は「今度こそよく分かる!微分と積分」で、しぶとく読み続けている。
その中で加速度の話があって、俺はなかなか理解ができず、それでいろいろと調べていた。
加速度と言えば重力。そういえば、俺は小学生の頃からガリレオがピサの斜塔で行ったという実験結果に納得ができていなかった、ということに改めて気が付いた。
実際には鉛の大小の球だったらしいが、小学校の時に読んだ本では木と鉄の球で、「同時に落としたら、地面に同時に着いた」という実験結果だった。
「鉄の方が早く落ちるだろう。」と小学生の頃、思っていて、そのまま大人になってしまった。高校の頃、物理を学んだはずなのだが、そのあたりの疑問は解決しないままだった。
それから毎日、昼休みになると速度や加速度のことを考えたり、調べたりしていた。いろいろ調べると、本当に真空状態であれば、木と鉄の球は同時に落ちるらしい。違う質量でも体積でも同時に落ちるという。
ネットでは、こんな説明がされていた。
「同じ質量で同じ体積の鉄球を2つ同時に落下させたら、同時に落ちる。これが納得できたら、次に同じ鉄球を3つ同時に落下させることを考える。この場合にも、全ての鉄球は同時に落ちる。そして、そのうちの2つを1つの袋に入れても、全ての鉄球は同時に落ちる。さらにその2つを溶接しても全ての鉄球は同時に落ちる。質量や体積が倍になっても、同時に落ちるのは当然。」
「なるほど。本当に、同時に落ちるのか。」
木と鉄の球は同時に落ちないという俺の主張の根拠は、つきつめて考えると「空気抵抗に差があるから。」だった。物理の世界では、とりあえずは真空状態で考えるという前提が理解へのネックになっていた。小学校以来の疑問をようやく理解することができた。
そして、ここからは雑誌「ニュートン」を元に理解した話。
どこか高いところから、モノを落とした時を考える。空気抵抗は考えない。
重力加速度gは9.8m/s・sだけど、簡単に10m/s・sとする。
落としたモノはt秒後には、5×t×tメートル落ちることになっている。
モノを落とすと、どんな重さのものでも、3秒後には45メートル、5秒後には125メートル、10秒後には500メートルも落下しているということだ。
そして、そのモノのt秒後の速度は10×t(m/s)になっているのだという。
3秒後には秒速30m、5秒後には秒速50m、10秒後には秒速100mになっているということだ。秒速だとピンとこないけれど、時速にするとそれぞれ。10.8km/h、180km/h、360km/hになる。ものすごい加速だ。
以上の話を計算式で書く。10と5はgと(g/2)に切り替える。
t秒後の落下距離は(g/2)×t²(m)。
t秒後の速度はg×t(m/s)
そして、そもそも加速度はg(m/s²)
この3行を見ていると、落下距離(g/2)×t²を時間tで微分するとgt、つまり速度になり、さらに速度を時間tで微分するとg、つまり加速度になることがわかる。
逆でも同じことだ。加速度gを時間tで積分すると、gtで速度になり、さらに速度を時間tで積分すると(g/2)t²で距離になることがわかる。
「へえ。そうだったんだ。」とその仕組みに驚いた。
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週末は、日曜日の夜、高校時代の友達と飲む予定だった。ところが、その友達が鈴鹿にF1を見に行くことになった。それで、飲み会は中止。
今は日曜日の午前中。俺は実家ではなくまだ長野にいる。
実家では今日は地元の運動会があり、いったんは断ったけれど、ノコノコ出かけていけばそれなりに歓迎してくれるだろうとは思う。
その一方で、つまらない仕事上の積算や、くだらない事務仕事もある。ずっと長野にいて、それをしてもいいし、本屋に本を買いに行くのもいい。部屋の掃除もしたいところだ。ああ、ベッドのシーツも交換したい!
「どうしようか」と思う。ちょっと大げさに言うと人生の岐路に立っている。どの道行ったところで、たかがしれてはいるけれど。
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映画「殿、利息でござる!」を観た。
俺よりも20歳以上若い部下が、飲んでいるときにこの映画の存在を教えてくれた。
「阿部サダヲが出ていますけど、コメディじゃなくて、ちゃんとした映画で面白いです。」「へえ。」と俺はウイスキーの水割りを飲みながら返事をしていた。でも、阿部サダヲと言われた段階で、そうは言ってもどうせコメディだろ、と思っていた。そしてまさか本当に観るときが来るとはそのときは思わなかった。
思ったよりも遥かにしっかりと脚本が練られたいい映画だった。
昔も今も、日本の社会ってあんまり変わらないんだなと思いながら見ていた。それから、歴史に名も残さずに亡くなっていった多くの立派な人のことを考えて、それぞれが真剣にその時代を生きていたことに思いが至って、この映画はあっさりできているけれど、この背景は重い映画だと思った。
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映画「ミスティック・リバー」も観た。
俺が驚いたのは、この立派な映画をクリント・イーストウッドが監督していたことで、彼は映画界の本当の宝だと改めて認識した。すごいドラマだ。
少年時代、車に乗せられて性的暴行を受けた友達。彼が車に乗せられて運ばれていくのを見送った主人公は、今度もまた彼を裏切ってしまう。
静かで悲しく、そしてショーン・ペンの演技がすごすぎて、何度も映画を観るのを止めて考えた。
不幸が連鎖していくこの映画に救いはないが、最後まで見て、重くそして考えさせられる映画だった。そして、どんな役でもこなせるショーン・ペンの能力も見直した。
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箕輪厚介の「死ぬこと以外かすり傷」(マガジンハウス)を読み終わった。
今のように、みんながどこか閉塞感を感じている時代には、こういう本が売れるんだろうと思う。夢中は努力に勝るし、熱狂も素晴らしい。他人の評価を無視しろという声にも共感は得やすい。
でも個の力を発揮できる場を得られる人は限られているという事実にこの本は触れていない。確かに、世の中には将棋だけをして裕福な生活をしている人だって、野球だけをして美人と結婚している人だっている。だけど、そこを目指してもたどり着けない人も山のようにいる。
偏った世界にこだわって成功すればいいけど、失敗することはないのか?と俺は考えてしまう。成功するには狂気も必要。でも、人にそれを勧めるのはどうかと、貧乏で、つまらない仕事をして生活をしている俺は思う。だから俺はダメなのかもしれないけれど。
そしてこのタイトル。俺はきっとたかが骨折で悲鳴を上げたり泣いたりしそうだから、かすり傷だなんて思えない。
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「ハワイ・ファイブ・オー シーズン1」(24話もある!)をすべて見終わった。
刑事もので、シナリオはまあまあ。納得できない回もあるけど、そんなに真剣に見るようなドラマでもない。主人公たちの卓越した運動能力には毎回驚かされる。
ハワイ州の州知事に管轄以上の権限が与えられているファイブ・オー。ファイブ・オーはアメリカ50番目の州という意味だ。
シーズン1最終話では、ファイブ・オーのリーダーが州知事殺害の容疑で逮捕されたところで終わっている。
きっと続きも観るんだと思う。シリーズは続いているし、長い長い視聴になりそうだ。
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アマゾン・オリジナルのシリーズ「CIA分析官 ジャック・ライアン シーズン1」も観終わった。
賢いテロ組織と、それを防ぐCIAの攻防。圧倒的な軍事能力を持つアメリカと、その監視の目をかいくぐってテロを実現するテロリスト。科学力と技術力を持ち、良心を捨て去れば、テロはあらゆる方法で可能なのだと、このドラマを見ていると思う。あらゆる手段を駆使してターゲットに迫るテロを食い止めるのは大変な話だ。
テロとの戦いの最先端ではこんなに激しい戦いをしているのかと思わせるほど、緊迫感のあるいいドラマだった。続きにも期待したい。





