2月に手術を受けて、ICDを内蔵している。ICDは簡単にいうとAEDの体内バージョンだ。突然、心臓が止まったときにICDが作動し、心臓を動かしてくれる。なぜ心臓が止まったのかよくわからないので、念のために医師が入れてくれた。まあ、ありがたいことなんだろうとは思う。
もっともICDが作動したら車の免停12か月だと医師から脅かされているので、簡単に作動されては困るんだけど。
 
それで、俺が内蔵しているICDは、毎日の俺の心拍を記録するという機能を持っている。
「こいつ、今日の何時何分に心拍を異常に上げてましたぜ。」なんてことを記録して、そして、夜になると、ベッドの下に置いてある送信機にその情報を送る。送信機は、月に1回、1か月分の情報をまとめて、ICDの製造会社に電話をして(勝手に!)俺の情報を送る。
 
ICDの製造会社では、その情報のなかから、異常値を見つけると、病院の俺のカルテに記載をする。カルテも電子カルテだとそういうことができるらしい。まあ、そういう仕組みになっていて、なんだか、すごいなあ、と思う。
 
+++
 
月曜日に会社で電話をしていたら、携帯電話が鳴った。誰からなのかと思って見てみたら、病院からだった。出られなかったので、あとから留守電を聞くことにした。
 
留守電を聞く。「最近、あなたのICDからの情報が来ていない。送信機の電源を確認してください。」という病院の臨床工学技士からの電話だった。
なんだか、すごいなあ、と思った。
 
+++
 
その日の夜、送信機を確認してみた。コンセントにはつなぎっぱなしになっているから、電源が切れているということはない。送信機にボタンがあったので、押してみた。
 
送信機の正面の画面が点灯する。送信機に付いている受話器みたいな装置を持ち上げろというアニメーションが流れる。指示通りに持ち上げてみた。そしたら、それを自分のICDの上に持って行けというアニメーションが流れる。
 
普通は、ICDには電磁波を発生させるものを近づけてはいけないことになっている。だから、電子レンジにもそんなに近づいてはいけないんだった。今、思い出した。誤作動を起こして、失神するかもしれないらしい。毎日、使っているけどさあ。
 
だから、その装置をICDに近づけろという指示には腰が引けた。でもまあ、しょうがないか、と思って近づけてみた。
 
なにやらICDとその受話器が交信しているようなアニメーションが流れる。1分ほどすると、受話器を装置に置けというアニメーションが流れるので、置いてみた。
 
送信機は、今度は電話をして、製造会社に俺の情報を伝えているようだった。それを見ながら、なんだか、すげえなあ、と思った。いやあ、すごいわ。
 
+++
 
今週は、係の飲み会があった。飲み放題だったので、1次会から日本酒をガブガブ飲んでしまう。
 
翌朝、ゲストとして来てくれた課長が「昨日は飲み過ぎた。今日はつらい。」と言う。俺もつらかった。
 
部下がお礼を言いに来る。だんだん記憶が戻ってくる。そういえば、俺は部下3人とウイスキーを飲みにいって、シャンパンも開けたことを思い出す。
 
その後、ロックを聴けるバーにも行って、それから、もう1軒、行ったんだった。
「俺は4次会まで行っていたのか。」どこをどうやって帰ってきたのかまったく記憶なし。
 
それでも、寝た時刻を俺は11時台だと記録をしていた。どうして、そういう記録をしようと思ったのかは謎だが、あるんだからきっとそうなんだろう。記憶がないほど飲んでも、午前様まで届かないなんて、俺も随分とへなちょこになったもんだと思った。
 
どうも、部下の分も相当おごったらしく、財布の中身はほとんどからだった。でも、財布を落とさずに帰ってきたんだからよしとする。俺なんだからこんなことは仕方がない、と思うことにした。
 
+++
 
鳥取で地震があった。被害があったのをテレビで見ながら、昔、あの辺りに友達が住んでいたことを思い出した。
 
イグアナを飼っていて、写真では恐ろしい風体だけど、実際には草食のおとなしい生き物なのだと聞いた。
 
その友達とは、いつの頃からか俺の人生にまったく関わりがなくなってしまったけれど、一時期は仲がよかった。
 
あのイグアナも今回の地震を感じたのか、それとももう死んでしまったのか。そんなことをつい考えてしまうのも、俺が年を取ったということなんだと思う。
 
+++
 
週末は松本に雑用をこなしに行ったくらいで、ほとんど何もしなかった。
ベッドに寝転がって、ドラマを見ていた。勉強はなかなかする気にならない。でも、そろそろ爆発しそうな予感はしている。
 
+++
 
「SUITS」のシーズン3を見終わった。
 
 
シーズン2は人間関係がメインで、俺は少し物足りなかったけれど、シーズン3は法廷での対決も多く楽しめた。
 
シーズン4も見始めた。
 
+++
 
「ワン・ミシシッピ」のシーズン1を見始めた。
 
 
主人公は、乳がんの摘出を受けた女性。LAでラジオのDJをしている。母が死んで実家に帰る。
 
実家で生活をしているうちに、死んだ母はどういう人だったのか、父はどういう人なのか、今まで知らなかった地元がだんだんとわかってくる。
 
コメディータッチでどこか哀しく、味わい深い。俺はなんとも言えないこの空気が気に入っている。