台風18号の対応で、職場の3人が徹夜をした。僕は翌朝6時台に、彼らの朝食用にセブンイレブンでおにぎりをたくさん買って持っていった。
幸い、大きな事故はなかったが、それでも小さな事故はいくつかあった。ホワイトボードに経過が記録されている。
徹夜をした3人のうち2人は翌日の仕事をほとんど休んだが、1人はそのまま仕事をして1日を過ごした。
「24時間以上寝てないだろ?大丈夫なのか?」
夕方になって声をかけた。僕も昼の間は、台風の後処理対応でずっと出張をしていて、ほとんど職場にいなかった。
「俺も帰りたかったんですけれど、次々にいろいろと起きてしまって。」
まわりから「ジャック・バウアーだ。」という声が上がる。
「24時間も働いて体がもつのか?」
「ジャック・バウアーは毎時間、事件に巻き込まれても大丈夫みたいですよ。」
「ジャック・バウアーは24時間働いたら、あとの364日は休みなんじゃないのか?」
「そんなことないでしょ。」
仕事は大変だが、ときどきバカなことを言って笑いあえるのが、今の職場のいいところだ。
そして、考えてみたら僕は「24」を見たことがないことに気が付いた。今後、見てみることにしたい。
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地元の運動会が12日にある。それは「皆既月食があります」程度の話しで「へえ。あるんだ。」くらいにしか考えていなかった。小学校を卒業してから、地元の運動会に参加したことがない。
地元の役員の会議に出席したとき、どうも今年は俺も運動会に出なければいけないらしいということが段々とわかってきた。そしてある朝、家のポストのなかに1枚の紙が突っ込まれているのを発見した。取り出してみたら、入っていたのは「むかでリレーの選手を委嘱します」という委嘱状だった。
委嘱状には、運動会の前に、練習の日が3日間もあると書いてあった。練習の初日は仕事もあったので休んだ。2日目に「本当に練習に行かなくてはいけないのか?」と地元の役員をやっている友達に聞いてみた。「応援練習もあるし、行った方がいい」という話しだったので、仕事が終わった後、午後7時30分頃から小学校のグランドへ行った。
グランドは照明が灯って明るかった。驚いたのは、百人以上の人がグランドで運動会の練習をしていることだった。なんだか知らないが、鉄の輪を回しながら走っているおっさんや、ボールをフラフープの輪に入れて引っぱりながら走っているおっさんもいる。
「なんとなくウロウロしていればいいから」という友達の助言にしたがって、僕はウロウロしながら、綱引きの練習やボールを後ろ向きに手渡しをしていく謎の競技の練習を見学していた。大縄跳びの練習では数十人がジャンプしている。
一応、むかでリレーの練習もした。むかでリレーというのは、むかで競争のリレーバージョンだ。4人が縦に並んで、まず1本のひもで互いの右足首を結ぶ。もう1本で左足首を結ぶ。その状態で走るのがむかで競争。むかでリレーは3組のむかで競争の組がバトンを手渡ししながらゴール目指して走るというものだ。この競技だけで、1チーム12人も必要になる。
よくこんなに人が集まるなあ、と驚きながら練習をしていた。
むかでリレーでは足が絡まって転倒するのでは、と不安な思いで走ったが、ゆっくりなら僕でも走れることがわかって少し安心した。
その後、集会場で応援練習があった。僕は応援団ではないので、見ているだけでよかった。
2回ほどの練習で、応援はほぼできあがっていた。
そしてそのあとは飲み会があって、11時近くまで飲んでいた。
そんな練習が、翌日もあった。
寝不足と二日酔いのせいで、金曜日は眠たくて仕方がなかった。
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土曜日は休みだった。午前中、アマゾン等の空いた段ボールを業者に持ち込んで引き取ってもらった。自宅で段ボールを十字に縛っている間は「こんなにたくさんあるのか」とため息をついていたが、業者のところに持って行ったときには「これだけですか」なんて言われた。広い倉庫のなかでは、僕が持ち込んだ段ボールはほんのわずかな数のように思えた。
午後はジムに行って、それからゆっくり休むつもりだった。
何しろ12日の運動会は、朝7時に集合なのだ。
そう考えていたら事故が起きて、土曜日の午後はずっと仕事になった。もうジムになんて行っていられない。本当に面倒くさいが仕事なんだから仕方がない。
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「ゲノムハザード ある天才科学者の5日間 」という映画を観た。
http://youtu.be/3B75BbzshyY
脚本が凝っている。化学の知識も医学の知識もふんだんに盛り込まれていて、俺が作りそうな理屈っぽい脚本だ。そしてアクションの盛り込みもちょっと過剰で、そこも僕好みだ。
もっとも、ひとつひとつのカットはいいけれど、全体としては映像のテンポが今ひとつで、どこか視聴者を置き去りにしている感がある。緻密に作りすぎると余裕がない窮屈な作品になるんだなあ、とこの映画を観ながら思った。
主演の西島秀俊の演技が素晴らしく、こんな俳優がいたらスタッフは楽だろうな、と思った。肉体的にも、態度にも、彼のストイックさが伝わってくるような映画だった。こういう人間にならないといけないんだろうなあ、と思った。