年末が近づいてきた。休みが多くなるが、年賀状を書いたり、意外といろいろと忙しいものだ。
28日が仕事納めで、僕は飲み会の約束があったが、詳細を聞いていないこともあってすっぽかした。雪が舞っていて、積もりそうだった。
住んでいるところから職場まで車で1時間近くかかる。
翌日の29日には、雪が5センチメートル以上降ったら、職場まで行って、朝8時から除雪しなければならない。
その可能性が高いように感じていた。
仕事納めで飲まないなんて、この数年、あっただろうか?
そんなことを考えながら、雪の舞うなかを運転して家まで帰った。
家に帰ってから、しばらくの間は飲み会の約束をしていた人たちから電話があるのではないかと不安だった。
でも、ほとんど知らない人達の飲み会で、向こうも誘ったことを忘れている可能性は高かったし、何か良からぬことを口走ってしまいそうな気もしていたので、電話が来そうにない時間にまでなると少しほっとした。
夜はなかなか寝付けなかった。ベッドに入ればすぐに眠れそうだったが、意地のようにネット麻雀をしていて、午前2時頃まで起きていた。
朝、7時の目覚まし時計の音で目を覚ました。
目を覚ますとすぐに電話が来て「除雪、お願いします。」と言われた。
窓を開けると、家の屋根の上に雪がしっかりと積もっているのが見えた。
「くそう。」
急いで着替えて、車に乗り職場に向かった。雪は職場に行くにつれてだんだんと深くなっていった。
職場に着いて、いつも雪かき用に置いてある軽登山靴に履き替えると、除雪機のエンジンをかけた。除雪機は2台あるが、この日集まった人のなかで、除雪機を扱えるのは僕1人だけだった。ということは、かなりの部分を僕1人でやらないといけないと言うことだ。
雪は水を含んでずっしりと重く、除雪機で雪を吹き飛ばすスピードが、いつもよりもゆっくりだった。
それから1時間以上除雪をした。
重い雪のせいで効率がかなり悪かったが、それでもなんとかそれなりに除雪をすることができた。
それから再び車に乗って、病院に人間ドックの診断を聞きに行った。
待っている間に病院に置いてある子供向けのファーブル昆虫記をかなり読んだ。
子供の頃、フランスではファーブルは変人扱いだったと聞いて憤慨していたが、大人になって読むと、変人扱いされても仕方がないな、と思った。「モグラの死がいを集めて、そこに集まる昆虫を集める」なんて、変人以外の何者でもない。
実は、僕はファーブルに感化されて、小学校の帰りにもぐらの死がいを拾ってきたことがあった。机の上に置いて自慢げにしていた。
同じ部屋にいた姉が母親に告げ口をし、僕は怒られた。
父親が庭に埋めようとしたとき、モグラの体内からたくさんのウジがわき出して、母親が悲鳴をあげたことを覚えている。
「殺虫剤、殺虫剤。」
父親が狂ったようにモグラの死体に向けて殺虫剤を噴霧していた姿を覚えている。
これが普通の家庭であって、「このウジはいつになったら成虫になるのだろう」なんて観察しているファーブルはおかしいのだと思う。
人間ドックの結果は、尿酸値が高いことを除けば、大したことはないようだった。前回は、肝臓の値が高かったこともあったが、今年はそれもなかった。体重が前回より5キロ増えていたのが問題と言えば問題だった。
病院から自宅まで帰る途中にスーパーによって、いろいろと買い込んで帰ってきた。
家に着いてから、買ってきたタマネギを刻んだ。オリーブオイルでザッと炒め、大量の大根おろしと共にご飯の上にかけて、醤油をかけて食べる。
ズボラ飯だが、とてもうまくて、大量に食べてしまう。
眠くなって寝て起きたら、もう夕方の6時近かった。
それからまた、あまり勉強もせずに、ネット麻雀をして過ごした。
30日の日曜日は、朝8時近くになって起きた。テレビを見て、あまりのつまらなさにDVDに切り替える。それからDVDでしばらく映画を見ていた。
映画を見たあとまた少し昼寝をして、起きてからようやく年賀状を書き始めた。
書き終わったのは2時くらいだった。
外は雨が降っていた。とりあえず書いた年賀状を出しに行かなくてはならない。
車に乗ってクリーニング店に寄って、洗濯すべきワイシャツなどを全て出した。それから西友に行って年賀状をポストに投函した。それから車に乗ったまま、どうしようかな?と思っていた。
翌日の31日も除雪当番なので、実家に帰ることは無理だった。そして31日の朝は大雪が降りそうな気配がしている。
フロントガラスに降りつける雨を見て、呼吸を整えながら考えていた。理想的な時間を過ごすとしたらどうしたらいい?迷ったときには呼吸を整えるといいというのは、最近、読んでいる本に書いてあったことだ。
「そうだ。ジムに行こう。」
体は最近の不摂生で重く、ジムに行くと決めてからも体のほとんどの部分は「ええ?めんどくさい」っていう感じだったけれど、無理矢理行った。
ジムでは、マシンを使って30分ほど体を鍛えたら終わりにするつもりだったけれど、ちょうど体幹部分を鍛える「センタージー」というクラスが始まるところだったので、そのクラスに出た。講師の指示に従って、1時間体を動かすと、体が自分の管理下に収まってきたような気がした。
それからまた家に帰ってきて、風呂に入ったりダラダラしていたら、こんな時間になってしまった。
俺はいったいいつになったら英語の勉強を始めるのか、我ながら不思議でならない。
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ニコラス・ウィンディング・レフン監督の「ドライヴ」という映画を見た。
スタイリッシュで、いい感じの映画だった。
http://drive-movie.jp/
(この予告編もスタイリッシュだ。必見。)
主人公は天才的なドライビングテクニックを持つ男。昼は映画のカースタントと自動車修理工場の工員、夜は強盗の逃走を請け負う。どうも工場長もそういう裏事情はよく知っているらしい。寡黙だが、意志は固く、思いは強い。邪魔するものは決して許さない信念がある。

