日曜日に「八日目の蝉」という映画を観に名古屋の映画館に行った。
弁護士事務所の秘書さんと一緒だった。
そのシネコンの購入ブースはかなり混んでいて、僕たちもかなり待った。
ようやく順番が来たので、ブースの人に
「八月(はちがつ)の蝉を2枚」と言ったら怪訝そうな顔をして「八日目(ようかめ)の蝉ですよね」と言われた。確かによーく見てみたら「八日目の蝉」だった。
「あっ。それです。はい。」
今までずーっと「八月の蝉」と友達にも話していた。八日目だったのか。少しだけ恥ずかしかった。
そう言えばその前日は、名古屋のテレビ塔近くにある「神楽家」という懐石料理やで、古くからの友達の弁護士の先生とその秘書さんとお食事をした。
そのときに、秘書さんが「出雲大社に神無月の頃に行きたい」と話していた。
世の中の神様が出雲大社に集まるので、神無月となるこの時期に、出雲大社に行けばたくさんの神様に会えそうだから、というのがその理由らしかった。
それで、どう話が発展をしたのか「とっとり県」という字についての話になって、秘書さんが「鳥取県ですよ」というのを、俺と弁護士の先生とで「ばっかだなあ。取鳥県に決まってるだろ」って大笑いしていた。
「鳥取県」が正しいって、日曜日に秘書さんに会ったときに言われて、本当にそうだったので謝った。
なんで間違えちゃったんだろうか?昔から気をつけているのに。
その店でも、それから後に行った店でも、弁護士の先生が支払ってくれた。
でも大してお礼も言わずに、力一杯酔っぱらって帰ってきた。
酔った後の自分について思い返すと、「わあー」と叫びながら琵琶湖を走って一周したいくらいの恥ずかしさにおそわれる。
「八日目の蝉」はかなりストライクだった。
久しぶりに映画を観ながら泣いた。
永作博美のお母さんぶりが素晴らしくて、井上真央の演技も渋くてうまかった。
ずるい男たちの姿にがっかりとし、強く生きていく女性の姿が美しかった。
子供に「きれいなものをいっぱい」見せたいと願う母の気持ちが痛かった。
そして世の中には、実は「きれいなものがいっぱい」あるんだということをこの映画を観ながら再認識した。
俺も世の中にあるたくさんの「きれいなもの」を観て、おいしいものを食べたいと思った。
そのために、俺は生きているんだとも思った。
おいしいものと言えば、土曜日には名古屋の駅ビルにある「ポール・ボキューズ」でランチを食べた。すごくおいしかった。
昔、リヨンの本店に行ったことがある。
おいしかったけれど食べきるのに必死だった思い出がある。
今回のランチ。やっぱりおいしく、満足した。
映画館を出た後、姉から電話があって、姪が入院したのだと聞いた。
まだ会うことができないからと、面会は許されなかった。
まだしばらくは面会謝絶が続くらしい。
とても心配だ。
「なんで入院なんか…。」
原因もまだよくわからないが、事故ではなく病気のようだった。
突然のことで現実感がなかなかわかずにいて、電話を切ったあとに悲しみがどっと押し寄せてきた。
早く良くなってほしいし、良くなると信じているけれど、もう入院なんてことはやめてほしいなあって思った。