金曜日の夜、職場を出るときは小雨だったが、前方には黒い雲が広がり、なかで稲妻が光っていた。家に着く頃にはひどい土砂降りで、傘を取り出すのをめんどくさがって、車から家まで走ったら、ずぶ濡れになった。


服を脱いでシャワーを浴び、DVDで韓国映画「秘愛」を見た。


My Kiasu Life in JAPAN-秘愛

結婚間近の女性が、彼女にとって理想的な男とエレベーターのなかで出会う。


My Kiasu Life in JAPAN-秘愛1

「もし、このエレベーターが地下に着くまでに、誰も乗ってこなかったら、お酒をおごらせてください」そう、男は言う。
女は断るが、再びその男と会ったとき、もう彼女は自分を止めることができなかった。
翌日にはアフリカに行くその男と、彼女は一晩を過ごす。


My Kiasu Life in JAPAN-秘愛2

最初、この女優の美しさが僕にはよくわからなかった。
でも、脱いだとたん「きれいだ」と思った。
ものすごく、きれいだ。


My Kiasu Life in JAPAN-秘愛3

昔、結婚する1週間前まで、僕と遊んでいた女の人がいた。
そのときも、女って不思議だなって思ったけれど、映画を見ながら、そのラストといい、「そうなんだよな女って」と思った。


それから、コーヒーをがぶ飲みして、実家まで2時間ほど運転をした。
もう雨はやんでいて、遠くに稲妻が見えるだけだった。


実家に着いたのは深夜12時を過ぎていたので、その日はすぐに寝た。


翌朝、起きてスペンサー・ジョンソンの「チーズはどこへ消えた?」(扶桑社)を読み終えた。


My Kiasu Life in JAPAN-who moved my cheese?

2人の小人と2匹のネズミが迷路に暮らしている。あるとき、チーズを見つけ、それを食べて暮らし始める。
そのうちにチーズがなくなってしまう。
2匹のネズミは次のチーズを探しに出かけるが、小人たちは「チーズはどこに行ったのだろう」「こんなの理不尽だ」などと言うばかりで動こうとしない。


現代のような変化の時代には、チーズがどこかに行ってしまったなどと嘆くより、次のチーズを探すようにすぐに行動すべき、というのがこの話の主眼だ。
なかなかためになる話のように思えたが、最後のディスカッションは、少し僕には冗長なように思った。


昼過ぎになって母に会いに行った。まだ歩くのはゆっくりだが、少し元気が出てきたように見える。


母は姉の家にお世話になっているからと、仙台の笹かまぼこを取り寄せて姉に渡したらしい。
姉は別にかまぼこが食べたいわけでもなかったので「どうして勝手にそんなことしたの!」と怒り、母は「どうして喜んでくれないのか」と悲しがっていた。
僕はなんとも言いようがなく、「まあなあ」と曖昧に笑うしかなかった。
大きな目で見れば、そこまで回復したと言うことで、喜ばしいことだとは思う。


土曜日の夕方には、再び長野に戻った。翌日は朝から東京に仕事で行かなくてはならない。


日曜日は朝4時50分に起きた。始発の次の新幹線に乗る。
新幹線のなかでは、ヤスミナ・カドラの「昼が夜に負うもの」(早川書房)を読んでいた。


My Kiasu Life in JAPAN-昼が夜に負うもの

久しぶりに読む、重厚で肉厚、繊細な小説だ。
アラブ系の少年ユネス。彼はアルジェリアの極貧の農家で生活をしていた。
彼と彼の家族に襲いかかる不幸。それは、人為的なものであるために、悲惨さがいっそう胸に突き刺さる。
しかしその不幸は、ユネスだけには幸運をもたらしているように思える。不幸のたびに、父親は心を折られるが、ユネスには新たな世界に飛び出すチャンスとなっている。
こんなにいい小説を読むのは久しぶりで、本当に読書に没頭することができた。


東京での仕事は、それなりに頑張った。それなりに頑張るだけで十分な仕事だった。
夜は、東京駅でみんなでビールを飲んで、帰りの新幹線ではまた「昼が夜に負うもの」の続きを、真剣に読みながら帰ってきた。
150ページほど読んだが、まだまだ冒頭だ。この本をまだ読むことができて嬉しい。


長野駅に帰ってきたとき、まだ飲み足りない気がしていた。
それで、駅前の店でウイスキーを飲んだ。


月曜日は、たまった洗濯をして、掃除も少しだけした。


以前から読んでいた小池龍之介の「もう怒らない」(幻冬舎)を読み終わった。


My Kiasu Life in JAPAN-もう怒らない

この本は、「怒り」というものを捨てて、平穏に生きなさいということを説いている、修行僧が書いた本だ。
怒ると不快になり、幸福感を得ることができないのだと、彼は言う。
彼の言う「怒らないこと」については、ルドルフ・シュタイナーも本の中でその重要性について語っている。「誰かと出会い、その人の弱点を非難するとき、私は自分で自分の中の高次の認識能力を奪っている」と。


この本については、いろんな意見があると思う。修行僧に、ストレスフルなビジネス社会がわかるのか、というのが一番ストレートな意見だと思う。
でも、少なくとも僕は、この本を読んで今までよりも自分のなかの怒りを抑えることができるようになったような気がする。


「アンヴィル!夢を諦めきれない男たち」というDVDも見終わった。


My Kiasu Life in JAPAN-the story of anvil

アンヴィルという30年も続けているのに売れないヘヴィメタルバンドが、それでもロック・スターを目指してバンドを続けていく。


My Kiasu Life in JAPAN-anvil1

ボーカルのリップスは普段は給食の配達をしている。ドラマーは建築作業員をしている。彼らはヨーロッパツアーで成功すれば、レコード会社も見に来てくれるのではないかと淡い期待を込めて旅立つが惨敗。
それでも、夢を諦めない。


My Kiasu Life in JAPAN-anvil2

この映画を見て、anvilという単語が「鉄床(かなとこ)」を意味すると知った。
実家からの帰り道、入道雲を見て、じゃあ鉄床雲(かなとこぐも)はanvil cloudって言うのかな?って思って調べたら、その通りだった。

へヴィメタも勉強になるなあって思った。