昔お世話になった上司が退職をするので、金曜日に退職を祝う小さな飲み会があった。
その会を終えたら、すぐに家に帰るつもりだったけれど、会が終わるとなんだかまだ飲み足りないような気分になって(←大誤解。大馬鹿。)、お腹がいっぱいのはずなのに、ラーメンを食べて、それからまた飲みに行った。
記憶はしっかりしていたけれど、帰ってきたのは3時近くだった。
翌朝、自己嫌悪とともに8時頃に目を覚ます。
週末には真剣に勉強をしようと思っていたのに、結局飲み過ぎて2日酔いになっている自分が情けない。
民事訴訟法や憲法の本を眺めているうちに、だんだんと気分が悪くなってきた。
今までは酔っぱらっていて、これから回復期に入るという気持ち悪さだ。
本格的に気持ち悪くなってきた9時頃。友達から電話がかかってきて「部屋の掃除をしてくれる」という。
「二日酔いなんだ。」
「じゃあ、4時頃に行く。」
結局、1時頃まで、たまに民事訴訟法の本を読みながら寝ていた。
起きて、洗濯を始める。
エントロピーの法則の通り、部屋中に散らばっているゴミを集めてゴミ袋に入れる。
まだ気持ちが悪いので、動きがぎこちない。
風呂に入ったりしていたら、すぐに4時になった。
「汚い!」
友達が来たときには、まだ流し台の上にぎっしりと調味料(既に空になった複数のオイルの瓶等も含む)が並び、シンクには洗ってない食器が放り込んである状態だった。
「洗い物くらいしておけばいいのに。」
「まったく。」
流し台まわりは友達が掃除をしてくれるというので、頼んで、自分は部屋の片付けの続きをした。
2時間ほどで、部屋は見違えるほどきれいになり、薄汚れて、スポンジ置き場に真っ黒なカビが生えていたシンクも金属的な輝きを取り戻していた。
(流し台の平らな部分には、調味料やパスタ等が所狭しと並んでいて、まな板が置けなかったので、今まで、シンクの角の部分にまな板を斜めに置いてバランスを取りながら切っていた。小さな流し台でまな板を置く場所もないと今まで文句を言っていたけど、あったんだってことを今回知った。)
「バイト代、払うよ。」
「車のガソリン入れてくれればいいよ。それとこれから妹と食事するからコンビニと中華をおごって。」
いったいどんなタンクをしているのか不思議に思うほど彼女の車には大量のガソリンが入った。
近くの中華の店で受け取った、2人前の大きな固焼きそばのお皿を持って(2人前の固焼きそばを注文したら、1つの皿に2人分盛ってあって、笑った)、友達は帰っていった。
部屋に戻ると、改めて、随分ときれいになったな、と思う。
多少、お金がかかっても、きれいな環境に住めることの方がずっと価値がある。
誰かが来てくれなければ、部屋は汚いままで、気分もずっと暗いままだったと思う。
きっかけを作ってくれた友達に感謝をして、それからできるだけ、この状態をキープしたいと思った。
日曜日は午後から仕事に行った。
たまたま来ていた年配の女性と仕事をしながら話しをする。
「その掃除に来てくれた子って彼女なの?」
「違うよ。本当に友達なんだ。彼女には彼氏がちゃんと別にいるよ。」
「不思議なつきあいね。」
「そう?」
「ガソリン、いくらくらいかかったの?」
「6000円。」
「そんなにガソリン入るの?そんなに大きな車なの?」
「普通の車だよ。でも不思議なくらい入ったんだよ。」
「でも、きれいになったんだからいいわよね。」
「超いいよ。大体掃除に来てくれるとか言われなかったら、ずっと汚いままだったんだ。何かきっかけがないと、掃除ってなかなかしないからね。」
この週末はあまり勉強をしなくて、自分に対しては残念だったけれど、でも部屋がきれいになったことは、本当に嬉しかった。