今週の木曜日と金曜日は松本で研修があった。
2日間の事例検討。どちらの日も長野から松本まで車で通った。
偉くなったら楽できるなんて思っているんじゃないぞ!ということをわざわざ教えてくれる親切な研修だ。
リーダーシップとは何か?部下を持つということはどういうことなのか?
実際、一人も部下のいない僕には遠い世界のお話ではある。
理屈はなんとなくわかったけれど、身についたという実感がないままに修了証を手にした。
研修2日目の帰り道、松本は晴れていたが、長野は雪だった。
明科トンネルを抜けた辺りから、雪は深くなり、降りも厳しくなった。
前の車のテールランプを頼りに運転をする。
いつも雪の降る道を走るとき、レイダル・イェンソンの「マイ・ライフ・アズ・ア・ドッグ」(写真はソニー・マガジンズの文庫本、僕は単行本で読んだ)の冒頭の「降る雪に催眠術をかけられた。」という一節を思い出す。
初めて読んだときは意味がわからなかったが、雪道を運転していると、なんだか催眠術をかけられているような気がすることに気がついて、それからは雪道を運転するたびにこの一節が頭に浮かんでくるようになった。
「降る雪に催眠術をかけられた。」
金曜日の夜は職場の忘年会があった。
今年、転勤してきたばかりだが「すごい忘年会だ」という話しは聞いていた。
実際、すごかった。
結婚式場を借り切り、ステージで想像以上にきつい下ネタが披露される。
「徹子の部屋」のパロディや、人気投票など、爆笑ものの企画も多かった。
偉い人たちに混ざって2次会に行き、そのあと1人で飲みに行った。
どれだけ飲んでも、あまり酔わなかった。
代行が混んでいるらしく、なかなか確保ができない。
雪を15センチほども積んだ僕の車が店の前に到着し、僕が帰れたのは4時近かった。
土曜日は朝から髪の毛を切りに行き、山のように本を買って帰ってきた。
来年はとりあえず英語の勉強をしっかりとして、それから福祉住環境コーディネーター2級(3級って受ける気がしないんだよな)を受けようと思う。
もし恋でもしたら、そんな時間はとてもないだろうけれど、今のところは残念なことに心配がいらない。
日曜日は午前中2時間程度仕事をして、帰りに西友で買い物をした。
昼にマスタードを効かせたエビのサンドイッチを作ることにしていた。
生食用にボイルしたエビを買っていたら、ばったりと大昔に付き合っていた女と会った。
もう2人くらい子供がいるはずだ。
「何してるの?」
「エビのサンドイッチを作ろうと思って。」
「女できたの?」
「いや。全然。」
「そんな風になんでもできちゃうから、できないんだよ。」
「まあな。それだけじゃないと思うけどな。」
べつに本格的に付き合っていたわけでもなく、喧嘩も一回もしたことがなかった。
いつの間にか自然に関係が終わっていた。
それからしばらくして彼氏ができたと言って電話がかかってきた。
「今、そこに彼氏がいるの?」
「いるよ。年下なんだよ。」
「彼氏に、今夜は絶対ベルトを外すなって言えよ。」
「ねえ。早くベルトを外せって言ってるよ。外しなさいよ。」
「俺は外すなって言えって言ってるんだよ。」
「早く外さなくちゃ。怒ってるよ。」
電話口から、ベルトを外す音やら笑い声やらが聞こえてくる。
「おまえなあ。聞いていられないから切るぞ。」
何もかもが甘く苦い思い出だ。
最近、どうも憂鬱な気分が抜けない。
風呂に入りながら、以前買ったまま大して読まなかったマイケル・シェイボンの「ユダヤ警官同盟」(新潮文庫)を読む。
少し難しい小説だが、主人公が惨めで、哀しく、でも反骨心を忘れない刑事で今の俺に妙に合う。
重要な情報を握っている女性を乗せたリムジンの後部座席に飛び乗ろうとして、引きずられ、命からがら乗ったあげくに「ああ、これは自家用車ですか。間違えました。てっきり61番のバスだと思っていました。」という主人公が俺は大好きだ。
村上春樹の「めくらやなぎと眠る女」(新潮社)を読み始めた。
短編集だが、今まで、どこかどこかで読んだことがある小説ばかりだ。
でも、今読むとだいぶ印象が違う短編が多い。
それは、僕が成長したからなのかもしれないけれど、知らなくていいことまで知ってしまったからのような気もする。
読んでいて、少し苦い気分になった。
**おまけ**
エビのサンドイッチ
1 8枚切りのパン2枚にクリームチーズを塗る。
(2)卵1個、マスタード、酢をボールに入れてかき混ぜる。
(3)(2)を2分くらいしたあと、オリーブオイルを入れてかき混ぜるとマヨネーズができるらしい。俺はできたためしがない。「ふざけんなよ」などと言いながらボールを流しに放り投げることになる。今回も大失敗。
2 市販のマヨネーズに、マスタードをたくさん入れて、レモンを搾る。簡単にカラシマヨネーズができる。パセリをみじん切りにしてマヨネーズに混ぜる。コショウも振って混ぜる。実にスムーズ。料理はこうあるべきだ。
3 生食用のボイルしてあるエビを、鍋で煮る。塩と味の素をいっぱい入れる。うまくなるような気がする。
4 煮立ったら、ざるに空け、殻をむく。熱い熱いと言いながら剥くのはたいへんだが楽しい。永遠にクリーム状にならないマヨネーズを作るより100倍もましだ。
5 剥いたエビをざっくり適当に切る。今思ったけど、切らなくたっていいと思う。
6 ベーコンをフライパンでカリカリに焼く。
7 片方のパンの上に、マヨネーズを塗り、エビを適当にばらまき、レタスでふたをする。
8 その上に、トマトをスライスして置き、さらに6のベーコンを載せる。
9 もう片方のパンにも軽くマヨネーズを塗ってふたをすればできあがり。君がめんどくさがりやでなければ、見栄えがよくなるようにパンを斜めに切ってもいい。
10できあがり。まあまあうまかった。マヨネーズを自分で作ろうなどと無謀なことを思わなければ10分もあれば余裕でできる。
