もう仕事が忙しい話しは聞き飽きたと思うけど、ほかに話すこともない。
毎日つまらないなあと思いながら仕事をして残業をする。
俺の仕事量を誰かが正確に量ってくれているとも、理解ができているともとても思えない。
「とりあえず、こいつにやらせればいい。」といった感じで仕事がどんどん増えてくる。

そういえば今週は中学2年生が3人、体験学習にやってきた。
生徒達はとても真面目で好感が持てた。
これからあと、3校ほどやって来る。


体験学習はいいんだけれど、間に入っている学校の先生っていうのがよくわからない。
まず、アポも取らずに突然やって来る。
そして彼らは名刺を持ってこない。

ひどい学校になると、間に先生が入らず、生徒に直接依頼の電話をさせてくる。
電話口の向こうで、先生が生徒の言葉遣いなどを怒っている声が聞こえる。
そういう学校は依頼文も送ってこず、何の連絡も寄越さず、当日、生徒だけ送り込んでくる。
無責任だと思う。


そして俺は中学校の教師ってのを嫌いなんだ、と改めて実感する。


週末は実家に帰った。
もっとも日曜日は午後から仕事だったので、大して休むこともできなかった。
「仕事がどんどん増えてくるんだ。うんざりするよ。」
母親に文句を言っていたら「どうせやらなければならないなら、嫌な顔をしないでやりなさい」などと言われた。
簡単に言ってくれるが、実践は難しい。


今年度に入って、忌野清志郎が死に、マイケル・ジャクソンが死んだ。
実家に帰ったとき、母親に「マイケル・ジャクソンって、そんなにすごい人なの?」と言われたので、「地球上で今まで一番レコードを売った人」だと説明しておいた。
あとで、どう考えてもビートルズやツェッペリンの方が売っているよなあ、なんて思い直して、「1980年代に」って付け加えようかと思ったけれど、めんどくさくなって説明するのをやめてしまった。


実家ではビールを飲みながら、A.J.クィネルの「燃える男」(集英社文庫)を読んだ。


My Kiasu Life in JAPAN-燃える男

舞台は誘拐犯が続出するイタリア。
一人の有能な傭兵が、生きる希望を失くし、アルコールに溺れている。
信頼している友人が、ガードマンの職を見つけてくれて、娘のような女の子のガードマンをすることになる。
この女の子が、頭がよくて、健康的でとてもいい。
イタリア女性の素晴らしさがこれほどわかる本もない。
そんな彼女が、誘拐犯のターゲットになる。


久しぶりに骨のある重厚な冒険小説で、読み応えも充分だった。


***おまけ***


「燃える男」のなかで気に入ったジョーク


テキサス男が初めてヨーロッパへ出かけるのに、フランス号という汽船で海を渡って行った。出港第一夜、給仕長は彼を、あるフランス人と同じテーブルにつかせた。このフランス人は英語が話せなかった。料理が出ると、フランス人は「ボナペチ」と言った。テキサス男は彼が自己紹介をしたものと思って。「ハーヴェイ・グレインジャー」と答えた。
翌朝、朝食のテーブルでフランス人がまた「ボナペチ」と言った。驚いたテキサス男もまた「ハーヴェイ・グレインジャー」と答えた。続く5日間、これが食事のたびに繰り返された。
最後の夜、テキサス男は夕食前にバーで一杯飲んでいて、べつのアメリカ人と言葉を交わした。
「奇妙な連中だね。フランス人てのは」とテキサス男は言った。
「なぜ?」
テキサス男は、あるフランス人に少なくとも12回出会ったが、彼は会うたびに自己紹介したと話した。
「彼の名前は何と言うんだい?」
「ボナペチさ」
アメリカ人は笑って、それはフランス人の名前ではないと説明した。「たんと召し上がれ」という意味だった。
テキサス人はひどく赤面し、その晩の食事のテーブルについた時、彼はフランス人ににこやかに笑いかけて「ボナペチ」と言った。
フランス人はにこやかに笑い返して「ハーヴェイ・グレインジャー」と答えた。