今週も1週間、ずっと毎日10時過ぎまで残業していた。
夕食を食べにいけるときは行くが、行っている時間がないときは、カップラーメンを食べて、あとは亀田製菓の柿の種を食べている。
手が汚れないし、書類も汚れないからだ。
6袋パックのものを買うことが多いが、朝・昼・晩に食べて1日でなくなることもある。
カロリーゼロのコカコーラ ゼロも1日に5缶くらいは飲む。
ざっと計算すると毎日1.8リットルも飲んでいる計算になる。
俺なんか4年間も食い続けて、飲み続けているんだから、亀田製菓と日本コカ・コーラには表彰してもらいたいよな、なんて同僚と話をする。
週末は、実家に帰ることにした。
多くの同僚は週末も出勤するらしいが、僕にはもうそんなガッツがない。
きっと月曜日からの僕が週末の分も働いてくれるだろう。
土曜日の昼頃に実家に着いて、母親が作ったカレーを食べて、あとはほとんど寝ていた。
5時頃に夕食を食べ、ビールを飲んでいると、今このときも職場では同僚たちが仕事をしていることを忘れてしまいそうになる。
夕食が早いせいで、田舎の夜は長い。
水野敬也の「夢をかなえるゾウ」(飛鳥新社)を読んだ。
180万部を超えるベストセラーなのだそうだ。
10時頃に読み終わった。
中学生の頃に読んだら、きっと面白かったんだろうな、と思った。
例えば彼女に読ませたい本というのであれば、この本はお奨めだ。
悪いことが書いてある本ではないし、どうしたら人に愛されるか、という点では優れたことが書いてある。
僕にはこの本はダメだ。
インドの神が、貧困で苦しむカンボジアでもタイでもフィリピンでもなく、日本でぬくぬく育ったサラリーマンを応援する、という設定からして、腹立たしい思いに駆られたし、「インドの神なんかこんなもんでいいだろ」という作者のおごりや、神を描く際の視野の狭さ、不誠実さ、経験のなさといったものにも嫌な気分になった。
一言で言えば、底が浅くて傲慢だ。
でもまあ、僕は少数意見なんだろう。
実際に売れているわけだし、この1冊で人生が大きくいい方向に変わった人もいることだろうし。
俺はこんな本を読んだって変わらない。ずっと負け犬のままだ。
でも俺はそれでもいいや。
実家から帰ってきて、DVDで「ライフ・イズ・ミラクル」を観た。
紛争下のボスニアを舞台にした映画で、観る側の心の幅を大きく広げさせる映画だ。
以前、向田邦子さんだったか(それすら忘れた)、「戦時中、私は高校生で、明日、生きられるかどうかわからない状態だったけれど、そして事実、多くの級友が空襲で死んだけれど、普段の生活では笑っていました」と話していたのを思い出す。
この映画でも、戦争に巻き込まれた庶民を描いているが、日本の映画と違い、戦争だからといって全員が全員、涙の海を漂っているわけではない。
戦争下でも、息子が捕虜に捕られた後でも恋はするし、チェスも楽しむ。
それが人間なんだと思う。
最初は、いったい何の映画なんだとイライラしながら観ていたけれど、ラストは悲しみでも喜びでもない感情に襲われて、涙が出てきた。
理屈通りではなく、合理的な説明がつかないストーリーだけど、なぜか心をつかんで離さない。
表面上はきつい映画だが、中身は優しい映画だ。

