月曜日に飲みに行き、火曜日に体重計に乗ったら、自分史上最高のデブになっていた。
8月の強い日差しで道路に落ちる自分のシルエットが横に大きくなったように感じる。


それで、飲みにいくのはひかえようと思ったんだけど、金曜日の10時過ぎに友達が迎えに来てくれて飲みに行き、飲みすぎた。
翌日は昼過ぎになっても気分が悪く、吐き気をこらえながら、スーパーに行き、大量にキャベツを買って帰ってきた。


二日酔いには、なんとなくキャベツがいいような気がしている。


【二日酔いでも簡単にできる男のキャベツ料理の作り方】
1 キャベツを4分の1の大きさに切る。スーパーでは4分の1の大きさのキャベツを売っていて、計算してみたら8円しか違わないので、それを買ってくるのが賢い男というものだ。
2 芯の部分を切り落として捨てる。この芯の部分も何かの料理に使えるかもしれないが、普通の男はめんどくさいのでそんなことはしない。
3 なべに1センチほどの水を入れ、ベーコンを入れる。切るのもめんどくさいのでキャベツも丸ごと入れて、ガスに火を入れる。根拠はないけど、中火で煮るといい。
4 水が沸騰したら、キャベツの上からウイスキーをかける(適当な量)。毎回、白ワインの方がおいしいと思うのだが、俺の家にはそんなこじゃれたものはない。
5 鍋にふたをする。それからネット麻雀を立ち上げて、高速卓で東風戦を戦う。
6 勝っても負けても終わるころには、キャベツは煮立ってぐったりしているはずだ。
7 皿に盛り付け、ポン酢など適当な調味料をかけて出来上がり。


食べると二日酔いはだいぶよくなっている。


平日の暇なときに5日ほどかけて「夕凪の街 桜の国」という映画をDVDで観た。

夕凪の街 桜の国
原作はこうの史代の漫画。
この漫画自体は、作戦なのか作者の個性なのか、全体として隙だらけで、その分、読者が思いを込められるつくりになっている。


夕凪の街 桜の国
一人の美しい女性が、長生きをしたかったのに、できなかった。
なぜ、死ななくてはならなかったのか。
そういう問いかけが、この原作にはあった。
問いかけの先に、原爆の悲惨さが浮き彫りになってくる作品だった。


ところが、映画では、答えが先にある。
原爆は悲惨です。こんなにみんな、ひどい目にあったんですよ。
これでは原作のよさが台無しだ。


原爆の悲惨さの描き方も子供だましだ。
被災者の描いた絵を映し「痛いよ」「熱いよ」という声を当てている。
もっとリアリティのある、悲惨な映像をなぜ使わないのか。


誰かに、おまえなんか死ねばいい、と思われて、原爆を落とされた。
みんな死んだのに、自分一人だけが幸せになっていいのだろうか?
何日も被爆地を歩いているうちに、死体にも慣れて、死体をまたいで歩き、腐りの少ない死体から下駄を盗むような人間になってしまった。
もしかしたら、自分が本当に死んだほうがいいような人間になってしまったんじゃないか。そんな主人公の思いを追体験できるほどの強烈な映像が欲しかった。
恋人に「生きとってくれてありがとう」と言われてどれだけほっとしたのか、その前提の部分を映像にして欲しかった。


堺正章と田中麗奈の演技も平板で深みがなく適当にやっているという感じだ。
麻生久美子の演技だけが優れている。
原作がよかっただけに平凡でつまらない作品になってしまい残念だ。


土曜日は、二日酔いが収まってきてから森絵都の「ラン」(理論社)を読み始めた。


ラン
「ロング・グッドバイ」をフルボリュームのフレンチだとすれば、アイデアだけが先走った菓子パンみたいな軽い小説で、本そのものは字が大きいせいで無駄に厚いけれど、中身は薄い。
つまらなくて106ページほどで読むのをやめてしまった。よっぽど読むものがないとき以外には、もう読まないだろう。


こんな本を読むくらいなら「詳解 採石業務管理者試験問題集 20年版」(技術書院)でも解いていた方がまだいい。面白くはないが、中身は濃い。


採石業問題集
先日、この問題集を解いていて、びっくりした問題があった。
何か重いものを2本のヒモでぶらさげるときに、そのヒモの角度を左右60度ずつに開いてぶら下げると、1本のヒモでまっすぐにぶら下げたのと同じだけの力が、それぞれのヒモにかかる、というのだ。
2本のヒモでぶら下げているのに、ヒモにかかる力は1本でぶら下げたのと同じ、っていうのがにわかには信じられなかったんだけど、理系の人に聞いたら「ヒモを広げてぶら下げると横に引っ張る力も合成されるからそうなります」って言う。
説明してもらってだいぶ理解できたけど、未だに少し違和感がある。


日曜日には、朝から「コウノトリの歌」というベトナム・シンガポール合作の映画をDVDで観た。

コウノトリの歌2

コウノトリの歌1

今まで、ベトナム戦争について、アメリカ側の映画しか観たことがなかったが、実際にはアメリカ側が5万人の死者を出したのに対して、ベトナム側は500万人も死者を出している。
アメリカで傷ついたのは兵士だけだが、ベトナムでは民間人も多く死傷した。


アメリカの訓練は、「愛と青春の旅立ち」「GIジェーン」「フルメタル・ジャケット」「タイガーランド」などでも取り上げられているように、兵士を殺人機械にするほどの厳しい訓練を課す。
それに対してベトナム兵側の訓練は、人道的でどこか優しさを感じる。


愛と青春の旅立ち

GIジェーン

フルメタルジャケット

タイガーランド
戦場でも、女性ボランティアが道案内をするなど、多くの女性の姿を見る。
夜間の行軍の際、ボランティアの若い女性が、兵士に「髪をといてくれ」と頼む。
兵士は、今は戦争中だといらだつ。
次に女性は、水筒に水を汲んで欲しいという。
兵士がのんきな物言いにいらつきながら、水を汲み、女性に渡す。
そして気づくのだ。女性の両手の肘から先がないことに。


今ではマッサージ屋の親父が、昔は諜報部にいて、特殊な任務を遂行していたなど驚くシーンもあるが、それが戦争というものなのだろう。
悲惨な戦争を題材にしているが、全体としてはベトナム人の優しさが胸に沁みる映画で、女性のアオザイ姿も美しく、俺、ベトナムに行ってみようかな、なんて思った。


昼からはゴルフの打ちっ放しに行った。
以前より球が見えるはずなので、驚くほどうまくなっているんじゃないかと思ったけれど、ここのところ練習していなかったので、現実には以前よりヘタになっていて、100球打ったところで嫌になって帰ってきてしまった。


もう明日から9月。
8月は恋の季節だったらしいけれど、ゴルフから帰ってベッドに寝ころびながら、「ああ、そうだったっけ。俺には関係なかったなあ」って思った。