土曜日に仕事に行った。
もう休日の出勤も当たり前になってしまっている。残業代も出ないのに。
昼にNHKのニュースを同僚が見ていた。
僕も食事(コンビニのおにぎりだけど)しながらテレビを見る。
年配のボランティアの人達が、信号機の掃除をしている。
信号機が汚れていて見づらいので、きれいにするのだという。
雑巾やモップで信号機を拭いている。
たちまち、雑巾が真っ黒になる、
「えらいなあ。ボランティアであんな仕事をするなんて。」
「どうですか?仕事を終えたら、彼らと一緒にボランティア活動をするっていうのは?」
「やめとくよ。同じ拭くのなら、もっと別なものを拭きたい。」
「たとえば?」
「若い裸の女とか。」
「なるほど。いいかも知れない。」
「嫌がるのを無理矢理に…。」
番組のなかで、ボランティアの人が「これで、少しでも交通がより安全になれば」と話している。
互いに顔を見合わせる。
「俺たち、最低だな。」
「最低ですね。」
本当に最低だ。病気かも知れない。
ミラ・ジョヴォヴィッチの「ウルトラ・ヴァイオレット」を観に行く。
本当は「ポセイドン」を観たかったのだが、時間が合わなかった。
ウルトラ・ヴァイオレットといっても紫外線の話では全くない。
SFの近未来映画で、12年しか生きられないウィルスに感染したファージと、それを殲滅しようとする人間の戦いを描いたものだ。ウィルスに感染すると、知能も肉体も遙かに人間より優れたものになる。
ストーリーは退屈でうんざりしたが、ミラ・ジョヴォヴィッチの鍛え上げられた肉体とキレのあるアクションは素晴らしかった。
でも、それだけの映画だ。
家に帰ると、英検の一次試験の合格通知が来ている。
自己採点どおり75点満点で72点。
喜びは織り込み済みなので、ふーんとしかもう思わなくなっている。
ただ面接が面倒くさくなってきた。
仕事の帰りに、またステーキ用の肉を買ってきた。
しかし、またウェルダンにしてしまう。
昔、NHKの小学生向けの理科の番組(テーマは「熱の伝導」)で、ステーキ屋の大きな鉄板の下には、端の方にコンロがあり、そこで、最初は焼き、だんだんと鉄板の逆の端の方に肉をずらしていって肉のなかの方を温めるのだと言っていた。
やはりフライパンでは無理なのだろうか?
堅くなった肉を食べながら、「アリー・my・Love」を観る。
食べ終わって「ああ、うまかった。」と独り言をいう。
「嘘だろ?」
言った本人なのに、驚いた。