金曜日の夜、昔の職場のT課長から電話があった。当時の隣の課の課長と飲んでいるのだという。
その職場では、よく飲みに行く機会があった。今ではとても考えられないほどだ。
電話を代わってもらって話をした。
その課長も昔と変わっていないようだった。
懐かしい声が聞こえる。相変わらず生ビールではなく瓶ビールを飲んでいるのだろうか。
T課長とは、2年ほど一緒に仕事をした。
それまで仕事をしない、仕事ができない、酔うと殴る、酔うと盃を投げる、といった上司にばかり仕えていたので、こんなに仕事の話が真面目にできて、まともに聞いてくれる上司がいるのかと驚いた。
それなのに、今度は僕がT課長に対して暴言を吐いたりした。
課長には、その翌日「許してあげます。」と言われた。
その頃の自分を思うと、恥ずかしさで自殺できそうだ。
外務省に行き、担当者がやたらとぼくたちの仕事のやり方について怒るので、頭に来てその担当者が横を向いた瞬間に帰ってきてしまったことがある。
その後のフォローもしてもらった。
世話になりっぱなしだが、恩を返せる見込みは全くない。
もちろん、返してもらうつもりもないだろうけど、未だに連絡をくれるなんて、ありがたいことだ。
COLD PLAYが来日する。
東京の武道館は平日ばかりだが、名古屋のレインボーホールで7月17日(祝日)にコンサートがある。
名古屋は外国タレントをありがたがらない風土がある。
プリンスのチケットが売れ残るのに、アルフィーと劇団四季だけはいつも完売する土地柄なのだ。
劇団四季は日本を代表するミュージカル劇団だが、今まで2回観に行って、全然面白くなかった。
終了間際になると、劇団員が通路に現れる。
そしてカーテンが閉まるたび、その劇団員だけが熱心に拍手をしている。
翌日の中日新聞には「劇団四季大盛況。カーテンコール11回」という記事が載るのだ。
だから、コンサート会場に名古屋があるのを発見したときは喜んだ。
COLD PLAYなど、名古屋市民はきっと知らないだろうから、チケットは絶対に売れ残ると。
ところが、今日、ローソンのLoppi で申し込みしようとしたら全シート完売。
思わず「嘘だろ!」と声をあげてしまった。
東京や大阪でもコンサートをするのだから、東京や大阪の人は名古屋に来なくてもいいのに。
お見合いパーティーに行った。
昔、世話になったおばさんから「参加しなさいよ。」とすすめられたのだ。
渡されたチラシの期日欄には7月25日(SAN)と書いてある。
SANというのはいったい…?突っ込もうと思ったがやめておいた。
3時頃から、バーを借り切って30人程度の男女が集まる。
男性の会費は8000円。4杯までビールが飲めるという。
ウイスキーはダメ。ビールばかりそんなに飲めるものか!
自己紹介をして軽く飲む。
カジュアルでいいと言うことだったが、スーツを着てきた人もいるし、不思議な服を着ている人もいる。
服装がまるでバラバラで、難民キャンプのようだと思ったが、そう、みんな恋の難民なのだ。
女の子と話をしていたら、洗車機のセールスマンをしているという男がやって来た。
洗車機は高い物になると1000万円近くするらしい。
面白かったので、いろいろと話を聞く。
「どういう洗車機がいいの?新しい洗車機と古い洗車機と見分ける方法ってあるの?」
最近の洗車機は、車の上部を洗う装置がアームではなく、上から垂直に降りてくるのだという。
また、いい洗車機は車の底も洗えるのだとか。
いろんな職業の人がいるので、話は面白かったけれど、それだけ。
これからも難民として生きていくことになりそうだ。
2次会には行かず、帰りにデパートで、ステーキ肉を3枚買って帰ってきた。
家でステーキを焼く。
1枚目は中まで火が通らず、冷たいままで失敗。
2枚目は焼きすぎ。
3枚目もうまく焼けず、結局ステーキを3枚も食べてしまった。
キッチンは油で床がべたべたする。
「やっぱり難しいんだよな。恋と料理は。」
ベッドに横になって「アリーmy love」の続きを見ながらそう、つぶやいてみた。