2021年の読書 | ゆきんこのブログ

ゆきんこのブログ

我が家の犬猫、保護犬、そしてゆきんこのブログです。

2021年の読書メーター
読んだ本の数:26 2020年は21冊で2021年26冊なので5冊増加。うれしい。
読んだページ数:7118
ナイス数:179

プチ革命 言葉の森を育てよう (岩波ジュニア新書)プチ革命 言葉の森を育てよう (岩波ジュニア新書)感想
プチ革命。言葉の木の植樹。自分の中に名詞を茂らせる木を植え、言葉の森に新しい一画を作る。 よくわからなかったが、言葉を生かすということが「言葉の森を育て」ることなのではないだろうか。 生かすも殺すも自分次第なのだろう。 半分以上はインタビューだったが、それぞれがその人なりに言葉と関わっていた。 その一人映画監督の河瀨直美さんは同郷(奈良)で映画の背景には古典があり、奥の深い人だと思った。
読了日:12月17日 著者:ドリアン 助川
沈黙のパレード (文春文庫 ひ 13-13)沈黙のパレード (文春文庫 ひ 13-13)感想
菊野町のパレードの時に起こった殺人事件を追う。実は殺された蓮沼寛一は過去に二人の女の子を殺害しているがいずれも無罪。それにからむ遺族や知り合いがその動機を知りたくてそれを吐かせるために彼を脅すつもりが以外にも彼は殺される。その裏には意外な人、新倉留美とその夫直紀が絡んでいる。それを暴いていくのが湯川教授。意外な展開だった。
読了日:12月11日 著者:東野 圭吾
ヤングケアラー わたしの語り――子どもや若者が経験した家族のケア・介護ヤングケアラー わたしの語り――子どもや若者が経験した家族のケア・介護感想
ヤングケアラーのそれぞれの語りが7つ収められている。その中の一人が自身の友達の長女で彼女のブログからこの本を知った。彼女は、高校生の時バイク事故で高次脳機能障害になっていた母親のケアをしている。 そんなに抱え込まなくてもいいのにと思ったが、それは本人でないから思うのかもしれない。 それぞれのヤングケアラーも若いときから介護に携わらなければならず、訴える助けを求める場がないようだ。社会にこういう状況の子供たちを受け止める仕組みがなければならないと感じた。
読了日:12月08日 著者:澁谷智子
裁判の非情と人情 (岩波新書)裁判の非情と人情 (岩波新書)感想
長年に渡り刑事裁判に携わり、2010年に東京高等裁判所部総括判事を定年退官した著者。 自身のことは謙遜しているが、かなり偉い人だと思う。たくさんの逆転無罪を出している人でもある。つまり冤罪を出さなかった人。冤罪の冤は、漢和辞典によると兎が門のうちに捕らえられ逸脱できなない様をいうらしい。 書名の非情とは不人情ではなく非人情である。裁判は無実の者を死刑に処しうる。まさに非情である。他方、人情を感じさせる判断もあるということが書きたかったようだ。
読了日:11月09日 著者:原田 國男
老いる意味 うつ、勇気、夢 (中公新書ラクレ)老いる意味 うつ、勇気、夢 (中公新書ラクレ)感想
森村誠一さん、88歳になって書かれた「老いる意味」。老人性うつ病によってすべてが暗くなった。約3年間だったようだが、小説も書けるようになった。 過去に目を向ければ今が一番年を取っているが、未来に目を向ければ今の自分が一番若い。なるほど。これは何歳でも言えることだ。 人生は天気と同じ。台風が来ても必ず通り過ぎる。彼もうつを克服できた。 老人の生き方が色々書かれていたが、前向きに生活することが大切ということだと思う。
読了日:11月06日 著者:森村誠一
ムロ本、ムロ本、感想
大好きなムロさんの本。彼は芸人でもなく、タレントでもなく、喜劇役者だ。人を笑わせる芝居をすることにこだわっている。 最初の子供時代も含めた短編集は、きっと事実が書かれているらしくなかなかよかった。 ムロさんは4歳の時に親が離婚して、親戚や祖父母に育てられている。それをかわいそうと思われないようにしていたのは、育ててくれた人たちへの感謝があるからだ。 この本の多くを占める対談はあまり面白くなかったが、その前後、ムロさんが書いたものはよかった。
読了日:11月03日 著者:ムロツヨシ
いじめを本気でなくすにはいじめを本気でなくすには感想
この本の著者は探偵である。実態調査をし、相談を受け、さまざまなケースの解決に携わってきた。 いじめのSNSの根源を調べたところから始まった。 いじめに関してあまに大人の認識が甘すぎる。いじめの定義は法律で決められているのに、知らない生徒指導の先生もいるようだ。第三者委員会がいい加減なものが多いのもわかった。 予防教育が大切で、より早くに発見し子供に当事者意識を持ってもらうこと、話し合える環境をつくっておくことが重要である。
読了日:10月30日 著者:阿部 泰尚
やさしい猫やさしい猫感想
外国人がビザが切れてオーバーステイで強制退去を命じられ、その取り消しの裁判がいかに大変かが描かれていた。その外国人はスリランカ人のクマさん。そのクマさんの妻がミユキさんで娘がマヤちゃん。マヤちゃんの語りで物語が進む。夫婦がビザのために偽装結婚したことでないことを証明しなければならない。その裁判への過程での家族の愛情が描かれていた。文中出てきていた「きみ」の正体が最後にわかる。 優しい、でも外国人の滞在の大変さを伝える本だった。多分多くの人はあまり知らないことだと思う。
読了日:10月22日 著者:中島京子
90歳セツの新聞ちぎり絵90歳セツの新聞ちぎり絵感想
あと6日で90歳になる1929(昭和4)年1月7日奈良県桜井市生まれのセツさんが2019年1月1日から始めた新聞紙で作るちぎり絵。どの作品も暖か味があり、こよりを入れたりして工夫もされていて立体感もありうまい。 子供のころは絵はきらいだったそうだ。でもとてもセンスのあるちぎり絵ばかり。 中でもブロッコリーがお気に入りのようで、ブロッコリーの房のところがとてもうまく表現されている。 いい作品を見させてもらい気持ちも癒されるくらい。
読了日:10月05日 著者:木村 セツ
養老先生、病院へ行く養老先生、病院へ行く感想
自身は解剖学者で臨床医でない病院嫌いの養老先生が2020年6月、体重が15kg減り、調子が悪くなり元気もなくなり、母校の東大病院の中川恵一先生に診てもらったら、心筋梗塞が見つかり入院。 養老先生が病院に行きなくなかったのは現代医療は統計が支配する世界でその医療システムに取り込まれたくなかったから。 自身は病院嫌いだが、愛猫まるが具合が悪くなるとまるの意思とは関わらず、胸水や腹水を抜いてもらったりと手厚い医療を受けさせたのはまるが家族同様の二人称の存在だから。 まるがいなくなりずいぶん寂しそうな養老先生。
読了日:10月01日 著者:養老 孟司,中川 恵一
少女七竈と七人の可愛そうな大人 (角川文庫)少女七竈と七人の可愛そうな大人 (角川文庫)感想
2355という番組で小説の1行目「わたし、川村七竈十七歳はたいへん遺憾ながら、美しく生まれてしまった。」というのを見て読んだ本。七竈の母親は小学校の先生をしていたのだが、25歳になって数日した日に男遊びがしたくなり家に帰らなくなる。そして七竈は生まれた。七竈というのは7回竈に入れないと炭にならなというところから母親が名付けた。美しいがためにかんばせ(顔)に対する人々の反応が書かれていた。7人について意識しなかったが、七竈と兄弟かもしれない雪風と母と祖父の少し複雑な関係が描かれていた物語だった。
読了日:09月29日 著者:桜庭 一樹
自転しながら公転する自転しながら公転する感想
厚い本だったけど一貫して楽しめた。アパレル業界で働く都が中卒の寛一と出会って一緒に住んで寛一が無免許運転で捕まって別れて。でも最後は意外なエピローグで二人は結局結婚して娘の結婚式場の場面。実はそれはプロローグの続きであったことに後で気づいて粋な作品だと思った。飽きない内容だった。 タイトルは人も自転していて実は世間を公転しているということだろうか。
読了日:09月05日 著者:山本文緒
サキの忘れ物サキの忘れ物感想
9編入った本。不明なものを探すような内容が多くよくわからなかった。 「サキの忘れ物」はサキという男の外国人が書いた本が喫茶店に忘れられてそれを忘れた人が取りに来てその後が描かれていた。「行列」など12時間「あれ」のために延々並ぶことが書かれていて最後まで「あれ」は判らずよくわからなかった。
読了日:08月29日 著者:津村 記久子
在宅ひとり死のススメ (文春新書 1295)在宅ひとり死のススメ (文春新書 1295)感想
本書が追求してきたこと「ひとりで死ねるか」の答えはYes。家族があってもなくても。独居でも。ガンなら楽勝。 認知症でもOKと書かれていました。納得できる内容でした。ただこれは介護保険があってこその答えです。 その介護保険が危ない!というのが最後の章のタイトルでした。介護保険2000年4月にできて20年が過ぎました。 介護保険をよくするのも悪くするのも私たち有権者と最後に書かれています。悪くならないように私たちが声をあげて安心してひとり死できるようにしなければなりません。他人事ではない話でした。
読了日:08月26日 著者:上野 千鶴子
半沢直樹 アルルカンと道化師半沢直樹 アルルカンと道化師感想
傑作とされた『アルルカンとピエロ』を要に、東京中央銀行、西支店の融資課長の半沢直樹がM&Aを食い止め融資を決行し、それらを阻んできた銀行員たちと闘う。 二人の有名な芸術家仁科譲と無名で若くして亡くなった佐伯陽彦の関係も重要な役目で、題名の中の『道化師』は佐伯の作品をコピーした仁科が遺書で自称している。 最後に色々と自身のために画策してきた業務総括部長、宝田をやり込めたのは爽快だった。
読了日:08月11日 著者:池井戸潤
Be Yourself 自分らしく輝いて人生を変える教科書Be Yourself 自分らしく輝いて人生を変える教科書感想
片付けで有名な近藤麻理恵さんの夫の著書。 近藤麻理恵さんがどのように歩んで成功したかを指針として、ご自身にも当てはめてそれを勧めている。 「まずは片付けからはじめよう」から始まる。「片付けは自分を知るためのプロセス」であることを妻から理解した そうだが、それがこの本の言いたいことの基本であるような気がする。 片付けにより日々が変わり、人生も変わっていくという近藤麻理恵には共感しているので、彼女と出会えた彼もまた彼と出会えた麻理恵さんもお互いを高めあえる素晴らしい夫婦だと思う。
読了日:08月08日 著者:川原 卓巳
一橋桐子(76)の犯罪日記一橋桐子(76)の犯罪日記感想
独身の一橋桐子が友達のトモと暮らし始めてわずか3年でトモが他界し、将来を安泰に暮らすために刑務所暮らしを考え、刑務所に行くために犯罪を試みる。人に迷惑を掛けない重罪を考えるようになる。 最初は万引きから始まり、偽札、闇金、詐欺、誘拐、最後は殺人。 殺人は最後にしてもいいところで終わるが、その前に安泰に暮らせるようにいい人と出会い、うまく収まる。 安泰に暮らすために刑務所に行くとは、罪を重ねてシャバの暮らしができない人は考えるが普通のちゃんとした人はなかなか考えないのでとてもおもしろかった。
読了日:07月20日 著者:原田ひ香
記憶に残る速読 あなたの脳力はまだ眠っている記憶に残る速読 あなたの脳力はまだ眠っている感想
速読を期待して読んだが速読法というよりは読書の仕方が主に書かれていた。 速読しても内容は覚えられないし、いかにたくさん読んだかというのはあまり意味のないこと。 いかに楽しんで読めるかが早さにも繋がっているようだ。 先日読んだ「できる人は超短眠!」の著者がこの本の著者。
読了日:07月09日 著者:堀大輔
ふつうに生きるって何? 小学生の僕が考えたみんなの幸せふつうに生きるって何? 小学生の僕が考えたみんなの幸せ感想
小学生の視点から世の中の矛盾や納得できないことを考えるが、解決まではできない。 大人の矛盾や変なことを「おかしい」と小学生の愉太郎が訴えるが、おかしなことはそのままで変わらない。 みんなの幸せを考えている愉太郎だが、大人は色々問題があって愉太郎が思うようにはできない。 世の中そういうもんだということに対して小学生が訴える。
読了日:07月02日 著者:井手 英策
その犬の名を誰も知らない (ShoPro Books)その犬の名を誰も知らない (ShoPro Books)感想
南極で放置された犬の生き残り、タロとジロの他に「第三の犬」が昭和基地で生きていたことの追跡。 しかし、第三次観測隊が到着する前に息絶えたと思われた。その遺体は1968年、第九次隊員によって昭和基地近くで発見された。それを第一次南極越冬隊の唯一の犬係であった北村泰一氏が聞いたのは14年後の1982年になってからだった。しかし公式記録には犬の写真も遺体の特定につながる情報はなかった。 北村氏のの記憶と少ない資料でそれは「リキ」であったことを突き止める。北村氏87歳が存命の間にできてよかった。
読了日:06月25日 著者:嘉悦 洋
できる人は超短眠!できる人は超短眠!感想
この著者は一日45分しか睡眠を取っていない。実際にテレビで観て45分しか睡眠を取っていない分、起きている 時間をとても有効に使っている。短眠することによって時間が増えてたくさんのことができるのは魅力。 睡眠の常識を取り払うことから短眠を始めることを推奨している。 3時間睡眠までは行かないが、今でも4時間くらいの睡眠で特に問題なく暮らしている。 睡眠不足だと思っていたが、そんなことは思わないで今の生活を続けていもいいという励みになった本だった。
読了日:05月28日 著者:堀大輔
作詩の技法作詩の技法感想
なかにし礼さんが作詞家になったきっかけは前の妻との新婚旅行の時に石原裕次郎さんから声を掛けられたことだった。このことは徹子の部屋だったか聞いたことはあったがとても印象的。本題の作詞の技法は難しすぎて頭に入ってこなかった。この本が書かれたのは40年前に書いたものの書き直しであるが、彼が亡くなる2020/12/23の10か月前の2020年2月だった。なかにし礼さん、大好きな作詞家、作家だった。
読了日:05月08日 著者:なかにし礼
猫がこなくなった猫がこなくなった感想
9つの短編を収めた本。一話目が題名の『猫がこなくなった』。12-3匹いる外の猫がこなくなった話だが多くてよくわからなかった。その他の短編もよく読んでもさっと読んでも頭に残らない内容だった。でもどの短編にも猫は登場していた。著者は猫好きで家族に猫がいるのだろう。どれもよくわからない内容だった。
読了日:03月29日 著者:保坂 和志
同時通訳者が「訳せなかった」英語フレーズ同時通訳者が「訳せなかった」英語フレーズ感想
通訳をしてる高校の友達の紹介で読んだ本。自身も英語に興味があるので難しいなりに楽しめたかも。 通訳者は大変だなぁというのが一番の感想。確かに聞いたことないことが出てきてそれを訳さなければならなければならないなんて大変である。しかも時間がない。それをなんとか駆使して考えてそれらしいことを訳してドンピシャではないが近いものになっているのがすごいと思った。 通訳者はいつも勉強していなければならないというのも大変そうである。
読了日:03月16日 著者:松下 佳世
生きがいの創造―“生まれ変わりの科学”が人生を変える (PHP文庫)生きがいの創造―“生まれ変わりの科学”が人生を変える (PHP文庫)感想
人は生まれ変わり、自分の人生を設計するのは自分自身の責任であり自分自身がその人生を選んだ張本人である。自分が次の肉体を選び、次の人生を決める。生きている人生は修行である。 この著者は福島大学の経営学者であり、本書の目的は「死後の生命」や「生まれ変わり」の科学的研究成果を整理・統合することにより、その内容が強力な「生きがいの源泉」となる事実を示すことと書かれてある。 生まれ変わったと思われる人たちのことがたくさん書かれている。 生まれ変わり、次の人生も選べるのならそれほど死は怖いものでないかもしれない。
読了日:01月21日 著者:飯田 史彦
金閣炎上(新潮文庫)金閣炎上(新潮文庫)感想
著者が20年かけて金閣寺を炎上させた養賢の人生や動機を追ったものであるが、最後まで分からなかった。 小さいころから吃音があり、父は結核で亡くなり、豊かではなかったようだ。母親は養賢が金閣寺に放火した後 自殺している。 長い本であったが、結局はわからなかったと閉められている。
読了日:01月03日 著者:水上 勉

読書メーター