いつも私は5時に起きてそうじなど家事をしている。
後から夫が起きてきた。
私はいつも通りそうじをしていた。
夫に犬の散歩後、サクラとカイに私がすでに用意していた朝ごはんをやるように言った。
「私が働いている(そうじなど家事をしている)時は、餌、やってね。」
「俺だって働いている。」
「タバコ吸ってんでしょ。」
「それがどうした。」
この文、私の頭の中で即座に翻訳され
So what? が浮かんだ。
これはなんとも品のない言葉。無責任な言葉。
タバコを吸っていないと嘘をついていたこと、ポイ捨てしていたことなんとも思っていないんだ、この人。
これで妻からの信用を完全に失った気の毒な人になった。
隠れて吸っているのは薄々知っていたが、私を21年間、いや22年くらい騙し続けたのだ。結婚の条件はタバコをやめることだったから。
そうこうしているうちにテーブルの上のタバコとライターをどこかに持って行った。
後を追うほど私は暇でなく、またダウンのポケットに入れたのだろうと思っていたら
ライターは電話の脇に・・・
ごみの日だったのでゴミ箱を確認したら・・・
これはもう吸わない、禁煙という決意表明だろうか。
その吸わないは今日の散歩の時のことだろうか。
それとも年貢の納め時と思い、生涯やめるのだろうか。
その晩、帰宅した夫はいつも通り、いやむしろ機嫌よくしゃべっていた。
まっ、不機嫌よりマシだが、タバコを吸うことははどうしたのだろうか・・・聞くと、不穏な空気が流れそうなので、敢えて触れない。触れる時は次にまた証拠品を発見した時だ。