レンタル・ファミリー

 

 

監督 HIKARI

脚本 HIKARI スティーブン・ブレイハット

音楽 ヨンシー アレックス・ソマーズ

出演 ブレンダン・フレイザー(フィリップ)

山本真理(アイコ)

シャノン・ゴーマン(ミア・カワサキ)

平 岳大(タダ シンジ)

柄本 明(長谷川 喜久雄)

真飛 聖(長谷川 雅美)

木村 文(光太)

 

ブレンダン・フレーザー、57歳ですって。

「ハムナプトラ」シリーズで、ミイラ相手に大暴れしていたお兄ちゃんが、

初老の穏やかな、ちょっと情けないかものオジサンになりました。

 

舞台は日本。

役柄は、

売れないアメリカ人の俳優。

渋谷や新宿、銀座……東京の賑やかな観光スポットが映し出されるけれど、

そういうのは関係なくて、

下町の小さなアパートに住み、オーディションに落ちまくる日々。

疲れて帰って来たアパートの窓からは、

向かいのアパートの窓、日本人のさまざまな暮らしが垣間見えます。

 

晴れてオーディションに受かって、念願のスターへの道を歩む日は来るのかしら?

 

そんなある日、

お葬式の焼香客、というちょっと変なアルバイトの依頼を受けたことから、

彼のレンタル・ファミリー人生が始まります。

 

レンタル・ファミリー、

さまざまな理由で家族として成り立っていない家族の不足分を、

レンタルで補う、という商売。

平岳大演じるタダを社長に、アイコとコタの3人で営む会社です。

 

売れない俳優? には打ってつけのお仕事。

両親の束縛から逃れたい女性の花婿役、

シングルマザーの女性の、娘のお受験のために必要な父親役、

少し認知になりかかった往年の大スターに、かつての栄光を思い出させるための記者役、

……

エピソードのひとつひとつには既視感があり、

意外性も胸を打つほどの大きな感動もイマイチ。

が、ひとつひとつにホッと心が優しくなる結末が用意されていて、

安心して見ていられる映画です。

 

いわゆる佳作⁉

 

誰かを騙していることに違いはないのですが、

時に騙されることで癒されることもある……ということかな。

平演じる社長にまつわるエピソードは、作品の中で重要な意味を持つわけでないけど、

レンタル・ファミリーの意味を暗示しているように見えました。

 

柄本明が、痴ほうの入った元大スターを楽しそうに演じています。

長谷川一夫のイメージかなと思ったのですが、

(やり残したことをやり遂げるため、)屋敷から脱走するシーン、

フィリップの用意した衣装が気に入らず、

「衣装は自分で決める」

と、衣装ケースから選んだ衣装は、

片岡千恵蔵の「多羅尾伴内」を彷彿とさせました。

 

さて、フィリップにオーディション合格の知らせが届くのですが、

果たして彼の選択は?