過日、西武池袋線の列車に乗っていたおりに遭遇した珍事。
夜の11時近く、池袋駅に入って来た列車、
折り返し発車のために、いつものように降車口を開き、
乗ってきた乗客を吐き出します。
が、ひとり、中年のおじさんが座席に座ったまま、降りる気配がありません。
あれあれ、酔っぱらってるのね。
乗車する客の列に並んでいた私は、
乗車口が開くと同時に、すばやく座席を確保。
後から乗ってくる乗客を意識して、座席の中央まで進んだら、
酔っぱらいおじさんの隣の席になっちゃった。
チラリと不吉な予感(^^;
と、向かいの席を確保した友が、笑いをこらえてこちらの座席下を示します。
つられて、酔っぱらいおじさんの足元を覗いてみれば……
なんと、床に入れ歯が転がっているではありませんか。
思わずのけぞってしまいました。
すると、おじさんの向かいに立っていた若い女性、
バッグからたまたま持っていたらしいビニール袋を取り出して、
それを手袋代わりにして入れ歯を拾い、
そのままおじさんに手渡しました。
ただ笑っている私と違い、優しいお嬢さん(^^v
入れ歯を持たされたおじさん、
ううッと、少し反応して、しばらくはそのまま手にしていたのですが、
そのうち、足元に置いていたバッグが気になりはじめたのか、
バッグを取ろうとして、反射的に入れ歯を放り投げてしまいました。
もはや、若い女性も再び拾ってあげる気持ちはないらしく、
深夜の電車の床に放置された入れ歯ひとつ……。
乗客は皆、私を含めて、笑いをこらえて見てみないふり。
10分ほどもその状態が続きましたが、
私の隣に座っていた友人が、意を決して、
床の入れ歯をビニール袋ごと拾い、
素早く、酔っぱらいおじさんのコートのポケットにねじ込みました。
ううッと、また少し反応したおじさん、
次の駅で扉が開くと、
よろよろと立ち上がり、降りる乗客の流れに乗って一緒に降りて行きました。
果たしてそこが、降りる駅だったのかどうか?
無事に我が家へ辿りつけたのかどうか?
それにしても、翌朝目が覚めて、
コートのポケットに自分の入れ歯が入っているのを見て、どう思ったでしょうね。
人の失敗を面白おかしくあげつらうのは、私の趣味ではありませんが、
あまりの珍事に、誰かに言わなくてはいられなくて(^^ゞ