イメージ 1

国立博物館の薬師寺展、行ったのは先週の火曜日。
梅雨入り前の、熱暑の日です。

無為庵さまが銀座を彷徨っていた日?

行って仰天しました。

日光・月光菩薩にではなく、長い行列に。

ゲートを入るなり、炎天の下にジグザグと続く長~い行列の最後尾、待ち時間90分の張り紙!

ウソだろッ!
と思いましたが、ホントでした。
しっかり90分並んで、ようやく冷房の利いた館内へ。

客のジジババが、炎天を耐えて行列してるのに、
入口の切符切り嬢が涼しい館内で座って作業してるのが、許せない!?

薬師寺は、遠い昔、
畑の向こうに浮かぶ東塔のシルエットを眺めながら、
西塔と、ふたつの塔が並び聳えていた往時の威容を思ったものですが、
今はその西塔が再建されているのですよね。

実際に新しい塔が建ってしまったら、なぜか行く気が失せてしまって、
未だ、ふたつの塔が並び立つ姿は見ていません。

西塔に前後して、金堂や大講堂なども再建されて、
今や薬師寺はキンキンキラキラの大伽藍を誇る大寺院。
なんか軽薄な気もするけれど、

あおによし 奈良のみやこは 咲く花の におうがごとく……

創建当初により近い姿、ということになるのでしょう。

最新の舶来文化をありがたがる、
日本人の軽いノリは、今も昔も変わらない?


話は横道に逸れて、
薬師寺展の目玉は、本尊・薬師三尊像の両脇侍、日光・月光両菩薩像。

天武天皇が妻(のちの持統天皇)の病気平癒を願って発願したもので、
白鳳期の傑作といわれます。

その立ち姿の特徴は、腰のひねり。
仏教の源流、インドの舞姿を色濃く引きずった腰のひねりは、
日本までやってくると、感応的な要素は失われ、
むしろおおらかさを感じさせます。

その完成された立ち姿は、
白鳳という時代を超越して、平成の私たちの心を打ちます。

長~い行列も納得。

両菩薩の周囲を360度巡り、
少し高いところからもじっくり眺められる展示方法は、
常の美術品としてはすばらしいと思うけど、
仏さまとしてはどうなのかしらね?

しばらく観衆を観察してみたけれど、
手を合わせたのは、女性がひとりだけ。

こんな場合、一個の美術品に徹して鑑賞すべきなのか、
未だに迷いがふっきれない私です。