先週の土曜日、12月14日に銀座の画廊巡りに行きましたが、今日はその中で、画廊「美の起原」で開催中の「ma chérie~人物画展」について紹介したいと思います。(会期 12月13日(金)〜21日(土))
「ma chérie」は、フランス語で、私の愛しい人(女性)といった意味ですので、身近な愛しい女性、女の子を愛情をこめて言うときに使う言葉といえ、出展作家さんがのそれぞれに描く女性が楽しめるグループ展です。
出展作家は、北島優子さん、中園ゆう子さん、西口茜さん、林不一さん、門田奈々さん、山下千里さんの6人の方々です。
それでは、それぞれの作家の方の作品の一部を紹介していきたいと思います。
①山下千里さん
「perfume」山下千里 岩絵具、和紙、青金泥、銀泥 F6号


山下千里さんと言えば、濃紺の海の世界に漂うクラゲそして魚の作品が印象的ですが、この作品は、その題「perfume」(香水)にあるとおり、輝くばかりの様々な香水瓶が描かれています。
宇宙の星々を連想させる濃紺の背景にして、その星屑が香水瓶に降りかかり、香水瓶がキラキラと輝き、その美しい瓶をのぞき込む女性がいとおしく思える作品です。
左「透過性の夜」岩絵具、和紙 F3号、右「水晶質の海」同
女性の耳に貝を配置し、一つは月の満ち引きを、もう一つは様々な宝石を配置した二つの作品です。
宇宙、海、そして輝きを発するものが、調和し、美しい作品となる山下千里さんの世界です。
アイスキャンディーを左手に持ち、後ろにいる龍に差し出している女の子。
この女の子、額に「龍飛」、また、手袋に「DORGON」とあるので、龍の化身でしょうか。
その女の子が、龍とアイスキャンディーをはんぶんこしようという、可愛くもあり、楽しくもある、正に中園ワールドの作品です。
「菊理媛」紙本着彩 F3号

黄色の大輪のお菊の花を手に持ち、菊の花と一体化したかのように沢山の菊の模様が描かれた着物を着た女の子が描かれています。
「菊理媛」とは、ククリヒメと一般に読まれており、イザナミとイザナギが黄泉の別れに臨もうとしたときに、その仲裁を果たしたいう神で、縁結びの神とされていますが、生者と死者を取り持つという神秘的な存在でもあります。
そう考えると、この女の子の瞳の奥に、憂いを感じる気もします。
菊は昔から、高尚で格式の高い花とされていることを考えると、この神様に対する日本人の思いの深さも感じるところですが、この作品の中園さんの思いを是非とも伺ってみたいと感じます。
また、来年の干支にちなんでこんな作品も展示されています。
「干支巫女・白蛇」紙本着彩 SM号
③西口茜さん
「リボンを結んで」高知麻紙、岩絵具、金泥、胡紛 F4

西口茜さんの作品には、蝶や花が登場してくるという印象が強いですが、大きな蝶を連想する大きなリボンが印象的な作品です。
「香る牡丹」高知麻紙、岩絵具、金泥、胡紛 F4
正に、蝶と花の作品です。
「スポットライト」高知麻紙、岩絵具、金泥、胡紛 F6

④門田奈々さん
桜が散る背景に、気品がある着物姿の美人が描かれています。
門田さんの作品には、首が長い、美しい女性が印象的です。
赤と白の椿と、若い女性の対比、調和が美しい作品です。
⑤北島優子さん
右から順に「lasy curler」「eyebrow scissors」「eyeliner」「false eyelash」雲肌麻紙に墨、岩絵具、アクリル 242×337

妖艶な女性を描く北島優子さん作品です。
このように化粧をする様子を4つの作品に描き分けた連作を拝見するのは私は初めてで、大変印象深い作品です。
北島優子さんの作品で必ず描かれている真珠もそれぞれに描きこまれています。
「纏う彩る匂わす」雲肌麻紙に墨、岩絵具、アクリル、色鉛筆 500×727
外からよく見える位置に飾られたこの作品は、渦巻くような赤いドレス、広がる長い髪、手の動き等々大胆な構図で目が引く作品です。
⑥林不一
「愛猫家」絵絹、日本画絵具 36㎝×30㎝
異彩を放つ独特の美人画と感じる林不一さんの作品です。
頭半分と尻尾だけ描かれた黒猫が印象的です。
以上、雑駁になってしまいましたが、それぞれの作家が描く、いとおしい女性が独創的であり、大変楽しめる展示でした。
最後に、美の起原HPアドレスを掲載しておきます。












