昨日、銀座の画廊、美の起原で開催中の石松チ明個展「愛してる」に行ってきました。
(会期3月18日(火)〜25日(火) 日曜休廊)
石松チ明さんは、自ら「不美人画」と称して制作活動をされています。
私が初めて作品を拝見したのは、2018年10月に開催された「KENZAN2018年」ですが、その画風は、独自、一目見たときから深く印象に残っていました。
その後、グループ展や雑誌で作品を拝見する機会はありましたが、個展に伺うのは今回が初めて、ご本人も在廊されているとのことで楽しみに会場に伺いました。
まずは作品を一点、紹介します。
「旧五百円玉ちゃん」イラストボード・Gペン・日本画絵の具 7.5×7.5㎝
5百円玉を抱えた女の子。
可愛らしく、女の子らしいナイーブな作品で、何か癒される作品です。
「愛してる3」イラストボード・Gペン・日本画絵の具 B5
身近にいるカップラーメンを食べる女の子は、実は天使だった!
シンプルな赤い岩絵の具の美しさに、カップ麺をすするポップな女の子の視線が愛しいです。
今回の作品展のテーマである「愛してる」について、画廊のHPでは次にようにご本人のコメントが紹介されています。
『「愛してる」という気高くチープな言葉と寄り添い、戦い、絆されながら描いた作品群です。
夫と結婚し、神を失いかけ、母が病に伏せたこの時にしかつくれない作品展です。
今だけの私と今だけの絵を見に来てね。』
「愛してる5」イラストボード・Gペン・日本画絵の具 A4
ラクダと女の子が対峙し、遠くの街の遠景の空にUFOらしきものが飛んでいます。
アメリカのポッポアートのテイストと日本画の繊細さ・鮮やかさが融合しているような魅力を感じます。
しゃぶしゃぶ用の肉やレバー肉などお肉屋さんのショーウインドの前で、ピンクの服を着た女の子がパンツをみせています。
統一したピンクの色彩、現代の浮世絵を感じる作品です。
石松チ明さんの受賞歴の中に、2019年第10回アダチUKIYOE大賞の特別賞があります。
当時のインタビュー記事を見ると幼いころから浮世絵に対する憧憬を強く抱いていたことや、前回の大賞受賞者が憧れの宮﨑優さんだったことも応募のきっかけの一つだったということが書かれていることを見つけました。
令和元年度賛助会員向け進呈作品<br>石松チ明さんインタビュー(第10回アダチUKIYOE大賞 特別賞) Part1 | 公益財団法人アダチ伝統木版画技術保存財団
私がこのブログで度々取り上げる日本画家の宮崎優さんとの関係性を知り、より石松チ明さんを身近に感じました。
最近の宮崎優さんの個展の記事を参考に掲載します。
時計やマーブルチョコレート、ねぎま等々、おそらくは身近な小品等を並べて描いた作品です。
画廊のスタッフのIさんが、この作品の真ん中に描かれた「ねぎま」が気になるとお話しされていました。
家に帰って、私の石松チ明さんに関するブログを見直していたところ、KENZAN2018年に出展された作品の中にこんな作品がありました。
「チキンそのに」ペン画 (もちろんこの作品は今回の展示にはありません)
この作品に、鶏とともに、「ねぎま」が描かれていました!
今回の個展で、石松チ明さんに初めてお目にかかり、お話をすることはできましたが、残念ながら深まったお話はあまりすることができませんでした。
この作品を覚えていたら、「ねぎま」のお話を伺うことができたのに!と思う私でした。
他にも次の作品など、魅力的な作品が展示されています。
「愛してる10」イラストボード・Gペン・日本画絵の具 A2
愛してる8
イラストボード・Gペン・日本画絵の具 B3

これまで、石松チ明さんの作品を拝見することはありましたが、その魅力が何であるか考える機会はあまりありませんでした。
今回、ご本人にもお目にかかり、作品を拝見して、その魅力をいくつか気づくことができました。
アメリカのポップアートのような心地よい軽やかさ、浮世絵のような色彩と題材の艶やかさ、女の子の可愛らしさと難しさ、そして、心に寄り添う優しさとユーモア。
今後も、石松チ明さんに注目です。








