今日は、現在、銀座の画廊 SASAI FINE ARTS で開催中の「花と実 伊勢田理沙、植野綾、吉間春樹 三人展」(会期 7月12日(金)~27日(土) 日・月休廊)について触れたいと思います。
伊勢田理沙さん、植野綾さん、吉間春樹さんの3人は、写実絵画の白日会を中心に活躍する若手作家であり、今回はその3人の三人展になります。
私も、これまで、それぞれの方々について作品を拝見し、ブログでも度々取り上げてきましたが、それぞれに特徴が異なりますので、今回はこの3人展に出展された作品と、直近の白日会展(白日会創立百年記念展、本年3月開催)に出展した作品を比較しながら紹介したいと思います。
まず、吉間春樹さんの作品です。
「first one」吉間春樹 3M(27.3×16.1㎝)パネル、油彩
吉間さんの作品は、ここ数年で、精緻さに磨きがかかり、描かれた人物の存在感が揺るぎないもののになってきているという印象があります。
このモデルの方も、一目見て吉間さんの作品と分かる人物です。
そしてモデルさんは、次の通り、3月の白日会の作品にも登場しています。
「花とカフカ」吉間春樹 (今回の展示には含まれていません。)
白日会展においても、ち密に人物、背景を描きこむ作品は数多くあると思いますが、その存在感においては最上位のクラスに位置づけられるのではないでしょうか。
その素晴らしさは、今回の三人展に出展された次の作品からも感じられます。
「花と実」吉間春樹 8P(45.5×33.3㎝)パネル、油彩
次は、伊勢田理沙さんの作品です。
「陽の差す彼方へ」伊勢田理沙 30S(90.5×90.5㎝)パネル、綿布、白亜地、油彩
穏やかな光が差す室内の風景、そこには猫とともに寛ぐ人物(女性)の姿があります。
こうした作品は、フェルメールが描く光に包まれた室内の作品を連想します。
ただ、作品に登場する猫の姿は、猫好きである伊勢田さんの作品らしく秀逸です。
白日会展の作品もこの作品との共通点を感じます。
「ゆったり昼下がり」伊勢田理沙(今回の展示には含まれていません。)
そして、今回の作品展にも、猫の作品が数点出展されています。
「□」3M(16.1×27.3㎝)伊勢田理沙 パネル、綿布、白亜地、油彩
猫って、こうした狭いところによく入りますよね。そして、猫の表情が、素晴らしい!
ちなみに、この作品の題は「□」ということで、四角い箱のことをさしていると思いますが、他にも「〇」と「▽」の作品が出展されていました。
こちらは「〇」の作品です。
「〇」伊勢田理沙 0S(17.9×17.9㎝)パネル、綿布、白亜地、油彩
最後は、植野綾さんの作品です。
「よそゆき」3F(27.3×22.0㎝)パネル、綿布、油彩
透明なトロっとした水飴を口に運ぶ作品。
この作品に、私は植野綾さんの創作上の「膜へのこだわり」を感じました。
前回の白日会展の作品をご覧ください。
「深層」植野綾(今回の展示には含まれていません。)
白日会展において、このように膜を通して人物を描くことにより、人物の「深層」に視点を当てた作品を出展されていましたが、様々な透明なもの、遮るものに植野さんのこだわりがあるように私は感じており、そこに植野さんの作品の深さ、面白さがあると私は感じています。
今回の3人展においては、色彩的にこれまでにない明るさを感じる作品が出展されています。
「狭間で」植野綾 10F(45.5×53.0㎝)パネル、綿布、油彩
「色めく」植野綾 6F(31.8×45.5㎝)パネル、綿布、油彩
以上、三人三様の写実の作品を楽しめる、三人展でした。
最後に、SASAI FINE ARTSのHPと、前回の白日会展の私のブログ記事を紹介します。














