おはようございます。
3月4日、土曜日の朝です。
3月に入り、それまでの凍えるような冷たい空気感は薄れ、我が家の庭でも、椿類は蕾を赤く膨らませ、薔薇や紫陽花には緑の新芽が目立つようになってきました。
冬の寒さの中で、今まで潜んでいたものが、成長し開花していく期待をいだかせるのもこの時期ではないでしょうか。
この時期、毎年、私の職場近くにある画廊、ギャラリーARKでは「美の饗宴展」と名打った若手中心の美人画のグループ展が行われています。今年も3月2日~11日の会期でこの「美の饗宴展」が始まりましたので、一昨日、仕事の帰りに寄ってみました。
出展作家は、井上知美さん、北川朔さん、北島優子さん、鈴木純子さん、徳田明子さん、豊原聖一さん、中園ゆう子さん、新家未来さん、西口茜さん、やちだけいさん、吉田学さん(五十音順)になります。
それでは、出展作品中から、何点か紹介させていただきます。
「花の降る日に」徳田明子 水彩 F2
寒かった時期がようやく終わりを迎えるなか、暖かい風と光を感じる季節、その風と光の中で花びらが舞っています。
爽やかな風に揺れる髪をつかみながら、うつむき加減の大きな瞳は、優しくそして希望を感じているように思います。
女性の情感あふれる表情が素晴らしく、大変写実的な作品に、さすが徳田さんと思わせます。
次の徳田さんの作品も、情感あふれる作品です。
「星の降る夜に」徳田明子 水彩F3
(今回も、興ざめな私が映りこんでいて申し訳ありません。以下、同じ。)
「花祭りの装い」中園ゆう子 紙本着彩SM
たくさんの溢れる花や、蝶の飾り物を髪に飾り、やや神妙な顔をした大きな瞳の少女。
肩には蝶がとまり、花祭りの装いには、お釈迦様の誕生日を祝う古代からの普遍的な雰囲気を感じさせます。
作品の中に、古きもの、伝統的なもの、神秘的なものを盛り込み、また、溢れる花の表現に優れた中園ゆう子さんらしい作品です。
「カムナビ森の住み人」中園ゆう子 紙本着彩SM
「カムナビ」とは何でしょうか。中園さんがいらっしゃれば伺えたのですが、調べてみると「上代、神霊の鎮座すると信じられた山や森。」といったことのようです。
飾りや衣装、一つ一つに意味を込めていると思いますが、とにかく玉のように可愛らしい作品です。
「梅香」北島優子 雲肌麻紙に墨・岩絵具・アクリルF6
今まさに、梅の季節です。淡い甘い香りの梅香を題したこの作品には、妖艶な女性の姿が描かれています。
北島さんの作品の中に必ず登場する真珠も、効果的に女性の妖艶さをひきたてているように思います。
「鶯姫」やちだけい 絹本に墨・アクリルSM井上知美「一途」アートクロスに金箔・岩絵具等F3
女性の表情を繊細に描く、やちだけいさんのこの作品も「鶯姫」と季節を感じる表題がつけられています。
試しに、「鶯姫」を調べてみると、竹取物語のかぐや姫は鶯の卵から生まれた「鶯姫」という説話があるとのこと。
絵画の表題からも様々な想像が膨らみます。
春を題材にした作品、春を感じる作品は他にもこのような作品があります。
「初恋」西口茜 紙本着彩 SM
一見無表情の登場人物に、見る者の想いを反映させるような西口茜さんの作品です。
最近、私はチューリップの魅力に目覚めつつあり、この淡いピンクの花に興味津々です。
「春心募り」吉田学 アートクロスに墨・岩絵具 F4
初めて拝見する吉田学さんの作品です。「学」は「さとる」と読み、熊本の方であることを教えていただきました。
この素朴さは、熊本からくるのかな?と熊本出身の私はそこはかと思いました。今後、注目したいと思います。
「私の膨らむよろこび」豊原聖一 和紙に水干絵具・岩絵具・箔F3
春らしい和装の装い、黒い髪に、赤い口紅。春の新しい恋を感じさせる作品です。
この独特な画風の豊原さんの作品も今後注目です。
「光を引きてⅡ」鈴木純子 天竺綿に水干絵具・岩絵具 プラチナ箔 F4
この作品も、春の風、そして光を感じる女性を描いた作品でしょうか。
女性の優しく、柔らかな表情が魅力的です。
鈴木純子さんの作品は、女性らしい表現、女性らしい登場人物が特徴に思いました。
併せて次の作品も掲載します。
「鼓動Ⅰ」鈴木純子 天竺綿に水干絵具・岩絵具 プラチナ箔 F4
「secret」北川朔 アートクロスに岩絵具・墨 SM
最近、様々な表現方法に挑戦しているのではと感じる北川朔さんの作品です。
プチプチを張り付けているようにも見えるこの作品、貼り付けているのではなく描いていました。
「一途」 井上知美 アートクロスに金箔・岩絵具等 F3
白い花、白いレース。そして、まっすぐな瞳。清純な一途な女性を感じさせる作品です。
「染まる風月」新家未来 紙本着彩 F6
軽やかに女性の表情の一瞬をとらえつつ、重厚な雰囲気、力強ささえも感じる作品です。
新家未来さん、お名前は以前から存じ上げていましたが、「にいのみ みく」と読むことを教えていただきました。
愛知県出身の若手作家のこの方も注目です。
このように作品を拝見していくと、作家の皆さんも季節を意識して作品を制作していることを感じました。
どの方も、個性的で魅力的であり、今後が楽しみな方ばかりです。
最後に、ギャラリーARKのHPアドレスを紹介しておきます。
今回の作品リストも掲載されていますので、是非ご覧ください。













