今日は、仕事帰りに横浜石川町にあるギャラリーARKで、本日からスタートしたアドニス展に行ってきました。(会期7月18日(木)~7月27日(土))

出展作家は、岩本和保、大隅実怜、川口絵里衣、北本晶子、こみや梢子、佐藤陽也、SHINRI、西脇恵、平林孝央、三谷拓也(敬称省略させていただきました)の10人の方々で、お一人当たり、2、3点の作品が展示されています。

 

「アドニス」とは、ギリシャ神話に出てくる美と愛の女神アプロディーテーが愛した美少年のことですが、展示されている作品を拝見すると魅力的な女性を描いた作品が多く、それぞれが思い描く美の追究がテーマになっている印象を受けました。

以下、気になる作品を紹介したいと思います。

 

「夢の続き」 佐藤陽也 油彩F6

6人の少年、そして少女が、たくさんの白い鳥の群れが舞う空を、自由に遊泳している様子が描かれています。

真ん中の少年の風を受け、思い切り伸ばした手や足でバランスを取っている様子、

左の男の子のバランスを崩し制御できない様子、

そして、右側の男の背に跨がった女の子の好奇心に溢れた後ろ姿

正に、「夢の続き」を、生き生きと描いた作品ではないでしょうか。

 

丁度、佐藤陽也さんが在廊されており、8月に予定されている明日の白日会展で公開クロッキーの実演をされるとのことや、作品の話などのお話を聞くことが出来ました。

 

「横顔」 岩本和保 油彩 F6

女性の顔や手の甲、そして服、背景の白い花や緑が、まるで、光の様々な表情を切り取って再構築しているような作品に感じます。

これまで、岩本さんの作品は、情感溢れる風景の中に人物が小さく配置される作品が多かったように思えますが、このように人物を中心に描くとこうした光溢れる独特な作品になると感服したところです。

 

ほかにも、こうした風景の作品も展示されています。

「光の中を歩く」 岩本和保 油彩F4

 

次は、西脇恵さんの作品です。

「碧くゆらめく」 西脇恵 ミクストメディアF4

ご覧の通り、女性の顔や髪が大変写実的ですが、服や空気、背景などが幻想的に描かれており、正に碧くゆらめく様子が美しく作品です。

西脇さんの作品は、これまで白日会展で拝見し、私のブログで取り上げたこともありますが、繊細さと、力強い色彩が融合した美しさが印象的です。

 

「君」 川口絵里衣 ペン、色鉛筆 20×20

この方の作品を拝見するのは初めてですが、大変クリアで、色彩も美しく、艶やかであり、吸い込まれるような魅力が有る作品に思います。

また、次の作品も魅力的です。

「over」 川口絵里衣 鉛筆 水彩 SM

 

「soda」 北本晶子 透明水彩F4

この方の作品を拝見するのは初めてです。

色気と幼さが同居しているような女性がこの方独特で、更にその一方で明るい色彩に健全さも感じてしまいます。

これからもっと作品を拝見したいとの思いがつのります。

 

ここまで10人中5名の方々の作品を紹介しましたが、残り5名の方については気になる作品1点をコメント無しで掲載させていただきます。

「渇き」 SHINRI アートクロス・色鉛筆・アクリルガッシュ F6

 

「Maiden's Moon」 三谷拓也 紙本着彩SM

 

「夜想曲によせて」 こみや梢子 岩絵具・墨・アクリル・雲母 F4

 

「岐(カクレンボ)」 平林孝央 油彩P3

 

「赤い服」 大隅実怜 油彩F4

 

以上、雑ぱくになってしまいましたが、それぞれが個性的で、今後が楽しみな作家さんの作品を拝見し、楽しませていただきました。

まだ、この作品展は始まったばかりですので、是非足を運ばれてはいかがでしょうか。

 

最後に、ギャラリーARKのホームページのアドレスを掲載します。

http://ark.art-sq.com/