今日は、現在、銀座の画廊ギャラリーアートもりもとで開催されている宮崎優展「兆し」に行ってきました。

(会期10月18日(木)~27日(土))

 

画廊のホームページを拝見すると、宮崎優さんが在廊されているのは、今日の14時までとあり、何とか頑張って13時過ぎに画廊に到着しました。

ギャラリーアートもりもとは、銀座松屋の裏にあります。

到着すると、大変賑わっており、また、宮崎さんも在廊しており、初めてお目に掛かりご挨拶することができました。

 

まず、作品を一点紹介します。

「約束」という作品

黄色く色付いた銀杏の枝を背景に、着物姿の女性が、手に取った銀杏の葉を見つめています。

宮崎さんの作品は、登場する女性の表情に情感があり、そして、着物が大変美しいという印象を持っていましたが、正に、この作品は、私の持つイメージの作品です。

加えて感じたのは、作品が精緻で丁寧に描かれており、その質の高さに驚嘆するとともに、空間の描き方が素晴らしいと思いました。

 

画廊からの案内状にも引用されていましたが、私が初めて宮崎さんの作品を知った『美人画づくし』芸術新聞社には、このように書かれています。

「髪や肌の質感、女性のもつ柔らかな雰囲気、繊細でありながら強かでしなやかな生き方、日常の何気ない仕草の中に秘められたもの、その心に宿る光と闇。”光も闇もあるようにある”と受け入れ、光にも闇にも寄り添える女性を私を、私は美しいと思うのです。」

 

そして、のちに発刊された「日本画家が描く美人画の世界」辰巳出版では、「絵が語りかける言葉に導かれ女性の光と闇、美しさを表現する」との小見出しがあり、「絵が自由にたくさん話してくれたときほど、新しい景色を見ることができます。・・・・・」とあります。

今回の作品展の出来映えからすると、おそらく、制作過程で、それぞれの絵が自由に生命を持って作者に話しかけてきたような気がします。

 

「木枯らし」という作品

まるで、丁寧に編み込まれたマフラーに、女性の気持ちの綾が織り込まれているようです。

空間に舞う、2枚の葉が季節を見事に象徴し、そして、此方を見つめる女性の表情に釘付けになってしまいます。

ここには、艶やかな着物の柄はありませんが、気品があり、美しい作品に仕上がっているのではないでしょうか。

 

「生転」という作品

この作品は、「生流」という作品と対になっています。

女性の髪の流れ、肌の輝き、手の表情など、動きの中に女性の美しさが凝縮されています。

 

「四葉」という作品

もう、余計な言葉は入らないと、・・・思います。

 

最後に、宮崎優さんが、「第9回アダチUKIYOE大賞」の大賞を受賞した記念として、アダチ版画研究所により制作・出版された宮﨑優オリジナル木版画が展示、発売されています。

それが此方です。

「花ざかり」という作品


この作品は、宮﨑さんが木版画のために書き下ろした下絵をもとに、アダチ版画研究所の彫師・摺師と共に創造された初の美人画とのことです。

現代の浮世絵がここによみがえったという感じでしょうか。

大変魅力的な作品です。

 

以上、作品のごく一部ですが、紹介させて頂きました。

今日は、かねてから拝見したいと思っていた宮崎優さんの作品を拝見することが出来、また、ご本人にもお目に掛かることが出来ました。もりもとのスタッフの皆さんに感謝したいと思います。

 

最後に、ギャラリーアートもりもとのホームページを掲載します。

http://www.artmorimoto.com/