今日は、既に終わったのですが、11月3日(金)から12月10日(日)までの間、東京都港区六本木の国立新美術館で開催されていた改組 新 第4回日展に行った感想について書きたいと思います。

観に行ったのは、12月9日(土)になります。

 

国立新美術館の入口です。

 

そして、目録と洋画の全作品集、そしてチケットです。

 

日展では、日本画、洋画、彫刻、工芸美術、書が対象になりますが、私が見てきたのは、日本画と洋画です。

作品は、平日は写真撮影可でしたが、土日は撮影不可とのことでした。そこで、以下、購入した絵はがき、写真、図録を活用して、私が印象に残った作品の紹介と感想を書きたいと思います。

 

まず、日本画から、一番の驚きはこの作品でした。

「妖精の女王(シェークスピア真夏の夜の夢)」田島奈須美 内閣総理大臣賞

シェークスピアの真夏の夜を題材にして、腕を十字に組み直立した妖精の女王を中心に描き、背景には、森、そして花が描かれ、数多くの小さな妖精がその周りを思い思いに飛び回っています。そして、見上げるような大作です。

迫力があり、見たことがない色彩、そして世界観の作品です。

田島奈須美さんは、私は知らなかったのですが、1943年生まれのベテラン中のベテランで、これまで数多くの作品を残されています。

会場でこの作品を見ていた方は、これが日本画ということに違和感を感じている方が多かったようです。

私は、現代童画会の作家の作品を数多く見ていますので、違和感はなかったのですが、日展でこうした作品が最高の賞を取ることにむしろ驚きでした。

 

「緑陰」池内璋美

緑が茂る木の上に、ニホンザルの親子が描かれています。

この絵はがきの写真からは、よく分かりませんが、繁茂した緑や木が精緻に描かれていることに驚き、そして、サルがいきいきと描かれていることに、また驚きでした。

そのときは思い出さなかったのですが、池内氏は、今年の春の日春展でこの作品、「さくら」という作品を出展していました。

動物好きの私にとっては、別々に見ても惹かれてしまう、池内氏の作品は、私の波長に合う作家なのかもしれないと感じました。

 

「スニオン月照」村居正之

 

村居正之氏の作品展が、今年の3月に銀座和光ホールであり、私はそこで初めて村居氏とお目に掛かり、お話しをすることが出来、ブログにも書かせていただきました。

村居正之日本画展(於 銀座和光ホール)に行ってきました!

村居氏の作品の特徴は、群青の青の深みにあり、まさに、この作品も目をひく青の美しさでした。

 

「闘魂」清水航

2匹の虎が、水辺で何か獲物を狙っているような鋭い目で水面を見ています。

日本画らしい草木や空気の描き方で、情感溢れる作品を描く清水氏が、このように虎を配置することにより、張り詰めた世界を描くことに成功していると感じました。

 

このほか、藤島博文氏の「紅摩由邏・白摩由邏」の紅白のクジャクを描いた作品の圧倒的迫力には感銘を覚えました。

 

さて、次に洋画部門です。

洋画の作品も、様々なすばらしい作品が展示されていましたが、最近、私は、女性を描く写実絵画に大変興味を抱いており、主にその分野の作品について触れたいと思います。

 

「香を摘む」福井欧夏

この作品は、月間アートコレクターズ12月号でも今年の「写実画」名品20選として紹介されていた作品であり、是非とも拝見したい作品でした。

この作品を見て、私が感じたのは、柔らかい髪や白い背中、そして、ドレスから透き通って見える左足、そこから女性の艶めかしい香が漂ってくるような印象でした。福井氏の代表作の一つとなるような大変魅力的な傑作であると思いました。

 

「萌芽の輝き」本山二郎

この作品は、特選の作品です。

明るい色彩の作品であり、描かれた女性も若々しく、大変新鮮な印象がする作品でした。

 

「静かな時間」木原和敏

女性の作品が人気の木原氏の写実絵画です。

みるほどに、女性の息吹さえも感じてしまいそうな作品です。

実は、昨年も私は、誰の作品であるかも認識せず、木原氏が描く女性の魅力に驚かされました。ちなみに、昨年も日展で購入した写真はこちらです。

 

「読書」李暁剛(リシャオガン)

アジアのミケランジェロとも呼ばれている中国出身の李氏の作品です。

その描写力には、驚嘆するのみです。

 

「カラッポの空に想う」伊藤尚尋

こちらは作品集からお借りしました。伊藤氏の作品は、つい最近、初めて実物を拝見し、大変爽やかな女性画を描く方だなと関心しました。今回、日展に入賞されていることを事前に知っていましたので、この方の作品も是非見たい作品の一つでした。

この作品も、女性の爽やかな色香を引き出している魅力溢れる作品と思いました。

 

最後の作品です。

「私とは誰か」中山忠彦

前回の日展の感想を書いた私のブログで、この方が誰とも知らず、その作品を取り上げさせていただきました。

でも、知らないということは、怖いということを今回痛感しました。

中山忠彦氏は、元日展理事長で、現白日会会長であり、この方の絵が素晴らしいとかそんなことを言うことも憚れるような方です。

中山忠彦氏は、伊藤清永氏に師事し、奥様をモデルとした女性画を描き続けているとのことです。

素人が見ても、この日展会場において、ひときわ目をひく作品でした。

 

以上、私の気に入った作品を主観的に紹介させていただきました。

でも、こうしてみると、流石に素晴らしい作品がたくさん出品されているということを感じましたし、大変勉強になり、楽しませていただきました。