昨年7月、若手日本画家の「改発静香」さんの作品展が、町田でありました。

私は、たまたま、ふらっと立ち寄ったのですが、彼女の作品を拝見し、また、幸いにも、ご本人とお話しすることができました。

作品は、美しく、瑞々しい作品ばかりで、改発さんのお人柄にも触れ、大変、感銘を受けたところです。

ある一枚の花の作品に、釘付けになった私は、この花は、「椿」ですか?と訪ねたところ、「さざんか」ですと返事がありました。

その作品の魅力からすると、そのとき、そこに描かれた花が、「さざんか」であろうと、「椿」であろうと、私には、あまり問題ではなく、その作品に込めた、改発さんの気持ちをうかがい、感心、感動したことから、その場で、購入を即決しました。

その作品の魅力についての話しは、別の機会に、書きたいと思いますが、今日は、「さざんか」と「椿」の違いについて触れたいと思います。

昨年12月に、うちの庭に咲いた、「さざんか」の写真です。

このさざんかは、一昨年、鉢植えで買ってきたものを、土に植え替えたものです。

小さい木ですが、鮮やかな花を咲かせてくれました。

これに対して、椿ですが、まだ、うちの赤い椿は蕾なので、昨年、神代植物公園で見た椿を掲載します。

これは、神代植物公園で、自生した、オリジナルの品種で、「神代都鳥」というめずらしい椿です。

「さざんか」と「椿」は、一見見ると、よく似ていますが、次のような点が違うと言われているようです。

① 咲く時期が、「さざんか」は10月~12月、「椿」は12月~4月

② 葉の大きさが、「さざんか」の方が小さい。葉脈の色にも違いが。

③ 花の開き方が、「さざんか」は平開き、「椿」は平開きしない。

④ 花の散り方が、「さざんか」はばらばらに散り、「椿」は丸ごと落ちる。

  

こうしたことを頭に入れて、それぞれの花を見ると、葉は、明らかに違うし、花の咲き方も違うのが何となく分かる気がしてきます。


絵を描く立場からすれば、当然、細部にこだわり、それだからこそ、その花独自の美しさが出せるのだと思います。


私とすれば、季節、季節で、その花に、癒やしてもらえれば、ただただ満足です。

加えて、花について、知ることも、また楽しいなと思います。