2023/5/16にミニアルバムCoffee をリリースしたAMEFURASSHIですが、この出来がトータルで良い!

 

まずはジャケット。

アイドル作品とは思えないです。


今まで、顔の一部を隠すとかイラストにするなどのデザインは見たことあるけど、知らない人からするとこれがアイドルのものとは思えないでしょう。

 

収録さえている楽曲も、歌詞もメロディーも音作りもアイドル然としたものがほとんど感じることが出来ないので、一般層への広がって欲しいとの願いが込められているのかもしれないです。

 

このアルバムの全体イメージですが、メンバーは前作Dropと比較して大人の余裕を感じるものだと言っています。

 

https://natalie.mu/music/pp/amefurasshi03

 

 

 

 

私の感想としては【LOVE】が全面に出て、ある意味女性アイドル(アーティスト)が歌う曲が増えたという第一印象を持ちました。

 

1曲目のFly out はグループの事を歌った曲ですが、その後のBatabata Morning から Love is love は自分達の楽曲をきいて欲しいと言っていた同年代女性対象になっています。

 

グループ名がカタカナ時代の「私たちは負けない」とか、前作での「私たちはイケてるグループに違いない」といった、楽曲群から一歩進んで、歌詞の中の「私」がより一般的な主語になったというのでしょうか?AMEFURASSHIの過去ストーリーを知らなくても共感できる作品になっています。
 

ところで何故アルバムタイトルがCoffeeなのか?

をすこし考えてみました。

 

ここで飲み物のコーヒーのお話を…

 

 

興味ない人からすると

 

「コーヒーなんてどれも同じでしょ?」

 

となるような気もしますが、豆の種類から焙煎、入れ方、などで実に様々な味や飲み方があるのがコーヒーの世界。味が分からないという人でも同時に【飲み比べ】ればわかると思います。

 

この一歩踏み込むと違いがあることが分かる世界というのは音楽でも同じで、AMEFURASSHIってK-POP路線だよねという認識だけでこのアルバムを聴くと、実際には多様な楽曲があることに気が付くはずです。

 

コーヒーに個人の好みの一杯があるように、このアルバムから好みの一曲を見つけてください、それだけのものを用意しましたという意味だと捉えています。

 

また、子供にはちょっと苦くて飲みにくいけど、これから大人な世界を表現していくメンバー達の年齢に合わせて、Coffeeにしたのでないかと。全員が20代なら楽曲をもっとお洒落、チルなどに寄せて”カクテル”というアルバムタイトルでも良かったと思います。

 

ということで楽曲を聞いてイメージが浮かんだコーヒーを交えながら収録曲を紹介してみます。気になったものがあれば実際に楽曲を聞くなり、コーヒーを飲むなり…

 

01. Fly Out

[Lyrics:sty / Music:Dirty Orange, sty]

グループの着火剤となると言っていた曲。イントロではアラブや中東の雰囲気を感じさせるが重厚な低音が響くダンスナンバー。ライブでも一曲目に使われる事が多い曲でアルバムも幕を開ける。

 

スタートダッシュを決めるにはモタモタしている時間はない。ということで、この曲はエスプレッソ。豆はアフリカ大陸の最高峰の名を冠したキリマンジャロ。最高峰から目指せ宇宙を超えるぐらいのFly out!

 

02. Batabata Morning

[Lyrics:MOMONADY / Music:KORANG-E, ELIXIR]

続けて急がなければいけない状況を歌った曲だが、こちらはデート前のワクワク感が抑えられないながらもバタバタと準備している女性心を歌った曲。グループとしても可愛い楽曲が少ないので非常にキャッチーで振り付けも可愛らしい

 

この甘い感じはチョコレートシロップを使ったカフェモカに違いない。忙しない朝にもあうエスプレッソベースだが甘さと可愛さを感じる1曲になっている

 

03. Blow Your Mind

[Lyrics & Music:sty]

アルバムリード曲。デワリに台湾ロケのMV。ボーカルフライを取り入れた歌唱と、世界進出したいというグループの思いを解釈しグローバルスタンダードを目指したような意欲的なナンバー。

 

この王道を行く感じに合う一杯はコーヒーの王様であるブルーマウンテンであろう。味と酸味をダイレクトに味わうためにもここはストレートのブラックで楽しみたい

 

04. One More Time

[Lyrics:MOMONADY / Music:Neckwav, Mikax, jinheo, MOMONADY]

楽しい時間が終わって欲しくないという切ない歌詞がさわやかなメロディーにのせてスッと入ってくる。パワーボーカルではなく、ちょっと力を抜いたシティポップ。いわゆるチルいって奴だ。

 

夏の夕暮れ時から夜にかけての海岸線をドライブしている情景描写から、ハワイアン・コナコーヒーのアイスコーヒーはどうだろう?

苦みや酸味が抜ける水出しで入れれば、それこそ何杯でも行けるかもしれない。One More Time。

 

 

05. Magic of love

[Lyrics:MOMONADY / Music:KORANG-E, ODD-CAT]

コイノマホウ

ダラディキドンドン

印象的なリリックのサビは全員のユニゾンで強く推してくる。ソロ部部分も前曲とはうって変わってパワーボーカルで押す楽曲。しかしセクシーなウィスパーボイスのラップが良いアクセントとなっている。

 

恋の魔法をかけるには、苦みや酸味以外にフルーティーな香りを感じるインドネシア原産のマンデリンがあいそう。それに甘いケーキを合わせて「あの人」の好みを狙ってみては?

 

 

06. Love is love

[Lyrics & Music:sty]

永遠の命題 Love is love

哲学的なテーマに答えを見つけた女性の心情とでもいうのか、3曲目のBlow Your Mind よりも、もっと強く相手を引き寄せる情熱を感じる。楽曲は、ビヨンセみたいと称されるように、R&Bやソウルといった部類だろう(ここは詳しい人に譲る)

 

情熱の国と言えばブラジル。ブラジルと言えばコーヒー。ブラジル産出の豆は世界中で広く愛され、Coffee is coffee と呼べるのではないか(←意味不明)。それぞれの愛のカタチがあるように、ブラック、ブレンド、ラテなど自分の好みで味わいたい。

 

 

07. Tongue Twister

[Lyrics:SHOW, MOMONADY / Music:Dirty Orange, SHOW]

みんな大好き”Tongue Twister”(通称:タンツイ)。2曲目から6曲目まで愛をテーマに展開されてきた楽曲群に突如現れた早口言葉を楽曲中に披露するコミカルソング。ただし歌詞の内容をよく読むと、勇気を出せるように背中を押してくれる応援ソングであることが分かる。

 

年齢関係なしに楽しめる…そう、これは紙パックのコーヒー牛乳なのだ(笑)。子供にも飲みやすく、大人になってからも子供心を思い出させてくれる甘々な一杯を全員笑顔で楽しむのもよいと思う。

 

 

08. グラデーション

[Lyrics:SHOW / Music:SHOW]

 1人1人違っていいんだのメッセージ。スタプラ伝統の色ソング。疾走感のあるメロディーとどこかセンチメンタルな気分も感じるサビ。4人それぞれの声色の良さがわかる。

 

例えるなら、この楽曲はオリジナルのブレンドコーヒー。自分だけの味をみつけて、他人がなんと言っても、自分が美味しいと思えばそれでいいってこと。

 

この曲がアルバムの最後にくることで、自分に合った一曲を探すために、リピートしたくなるという仕掛けになっているのでは?

 

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というわけで、楽曲に合わせた妄想のコーヒー紹介を終わります。

 

コーヒーを片手に、一枚の紙に印刷された歌詞カードを読みながらアルバムを聞いてみると、また違ったことを感じることが出来る作品だと思います。

 

まずは軽い気持ちで ”Coffee” の世界を楽しんでみては?