2021/3/21に行われたアメフラっシのワンマンライブ「Wings and Winds」に参戦してきました。

 

感想

すっごく楽しかった!

 

※ ライブ後のメンバーも楽しそうですね…

 

詳細のライブレポートやステージの裏側は、大手のナタリーさんやニュースクランチの連載で小島和宏さんが書いてくれると思いますので、余韻と共にライブ構成について私なりに妄想してみたいと思います。

 

今回は2部制でした。これはコロナ禍でのライブスタイルの定番で『同じ箱でやるけど1公演の収容人数は絞って1日に複数公演をする』というものかと。この場合、各部の内容を全く同じにしないことが多いのではないでしょうか。

 

11月のワンマンだった「ON AIR」、12月の「大感謝祭」ともバラエティに富んだ魅せ方をしてくれたアメフラっシなので今回も大いに期待して現地に行きました。結果はどうだったかというと、実はセトリには大きな変化がなかったという。それでも全く違うライブを見たという印象が残るだけの凄さがあった。その理由を妄想してみます。

 

■セトリの比較

というわけで、さっそく1部と2部のセトリを比べて見てみます。

※わかりにくい表だな(ごめんなさい)

 

事前に「今回はザ・ライブと言う構成」とアメシャベでも言われたとおり、4曲程度で一つのブロックを構成してMCやVTRを挟むという標準的なワンマンライブの構成だと思います。全体が4ブロック+アンコールブロックの全18曲。前半の1,2ブロックはヘッドセットマイクで後半3ブロック以降はハンドマイクでのパフォーマンスです。

 

並べてみると2,3ブロックはM08以外は共通、アンコールの1,2曲目も同じ。1,4ブロックで曲の入れ替えは合ったもののM14以外は同じ曲を使っている。またセトリからではわからないが、SEなどによる演出違いや衣装替えもなかった。両部参加した人の中には「同じことをしているな」と思う人がいても不思議ではないでしょう。

 

しかし、11月の2部公演ではガラリと変えたセトリと演出で驚かせていたのに、今回に限って運営が手を抜いたとは考えにくい。やはり意図的なものでしょう。妄想を展開していきます。

 

■1つ目の狙い

今回、アメフラっシとして最大キャパであるZeppHANEDAの公演。まだまだ人が自由に移動できる雰囲気でもなく遠征を遠慮した人もいる状況です。大きな会場を埋めるには、配信で気になったという『初めまして』の人を多く集める必要があるし、その人達には今後も足を運んでいただくためには満足させたいところ。

 

しかし初めて参戦する人にとっては両部とも参加するというのは中々のハードルの高さだと思います(金額的にも時間的にも)。だとすると提供する側としては、どちらかのライブの参加したのに【ハズレ】だったと感じて欲しくない。であれば、同じような公演にしてしまおう!という理由だと思います。

 

実際、初参戦するという人が多数いる(ようなTLだった)状況でした。おそらくアメフラっシの魅力である歌とダンスのパフォーマンスレベルの高さが気になった人が多いのではないでしょうか?

 

さて、歌とダンスを魅せるにしても使うマイクによって多少の得手不得手があります。ヘッドセットは両手が使えてダンスが映えるが歌声を拾うのは苦手。対してハンドマイクは情感たっぷりの歌を再現できるのに適しているが、片手がふさがるし重さもあるためダンスには不利。12月のライブでは1部でヘッドセット、3部でハンドマイクを使いましたが、今回は1部2部で差をつける訳にはいかない。解決策として各々に適した楽曲を2,3ブロックにまとめ両方のマイクを使ったのだと思います。

 

この思惑は上手くハマり、結果としてダンスを主とした2ブロックは「ミュージカルのようだった」と、歌を主とした3ブロックでは「歌の上手さに震えた」という感想に繋がった。ある呟きでは「昨年のスタプラフェスでこのレベルの月並みと雑踏を見せられたら印象違っていたかも」とありましたが、そこは共に成長する楽しみを見つけたと考えてもらえると良いのではないでしょうか。これもアイドルを応援する醍醐味です。

 

■2つ目の狙い

どちらか片方だけ見る人もいれば、両部とも見る人も当然います。1,4ブロックの楽曲を入れ替えて、使用するマイクを違うものにすることで見え方を変えていますが、両方を見ている人はおそらくそれだけでは満足しないでしょう。では満足させるためには何をすればいいのか?

 

ここに2つ目の狙いがあると思っています。それは、

 

【同じような構成で違う性格のライブを見せる】

 

ということです。片方だけしか見れない人のために差をつけないのに、両方見る人にはライブの違いを感じてもらう。この背反する難しい課題ですが、ライブに参加した人の感想を読むかぎりではしっかりと達成できたと思います。私が両部通して感じたのは、

 

1部:いままでの配信ライブを有観客でみたライブ

2部:今後の有観客ライブで見せていきたいライブ

 

というテーマです。よってライブの開始となる1ブロックの4曲は、1部は声出し不要の曲を多めに、まずはしっかり見てもらうこと、2部はグロウアップ、轟音と勢いをつけて全身で感じてもらうことが出来るようにしたのでしょう。

 

この1年、色々と苦しいことがあったが、それがきっかけとなり、新しい挑戦的な楽曲やスタイル、表情や指先まで神経が行き届いたパフォーマンスなど、彼女達が大きく成長するきっかけにもなったことも事実。そんな【翼】を授けてくれた成果を伝えるのが1部「Wings」。

 

メンバーやスタッフが語っていたようにフロアで声が出せない中でお客さんに楽しんでもらうものを提供する、ステージとフロアを巻き込む新しい【風】を吹かせるのが2部「Winds」。

 

ライブのタイトルにはそんな意味があるのではないかと思います。

 

■変幻自在の楽曲達

今回1,4ブロックでマイクを変えて披露した曲は

  • STATEMENT
  • メタモルフォーズ
  • Rain makers!!
  • BAD GIRL
  • グロウアップ・マイ・ハート
  • 轟音

と、どれも単体で魅せても強い曲ではないでしょうか。この曲達だけでもフェスなどで戦えるものばかり。歌で魅せるかダンスで魅せるかのセトリを考えたときに、どちらにも使えるのがこれらの楽曲です。そんな中でも特に驚かされたのは、3ブロックの頭(M08)に持ってきた”STATEMENT”と”メタモルフォーズ”。

 

“STATEMENT”は1部では通常のパフォーマンスでしたが(意外とダンス曲なので振付にも注目して欲しい)、2部は完全に歌に焦点を合わせてきた。最初のフォーメーションも4人が手をつながずZeppの広いステージを端まで使って歌う。途中まで全く踊らなかったのも印象的。なんならスタンドマイクでいいのでは?というぐらい見事なハーモニーだったと思います。

 

もう一つの“メタモルフォーズ”はTwitterを賑わせているので既に知っている人も多いと思いますが、1部で要求されていたビルドアップでのクラップでの盛り上がりに加えて、2部ではドロップ部分でステージからまさかの「飛べー」の煽り。今まで禁止されていたのにジャンプを要求されるという初展開に。戸惑うフロアの空気感でしたが言葉通りに素直に従った結果、最終的にみんな「ジャンプ楽しい!」になってしまった。今まではメンバーのダンスを見て楽しむ曲でしたが元々EDMなんだから、これが本来の姿なのかもしれません。

 

この2曲は「生まれ変わった」というよりも「違う楽しみが増えた」と考える方が良いでしょう。おそらくフェスでどちらのバージョンを演じても強い印象を残せるはずです。

  

 

■みんなの歌 ”Staring at You”

12月の1部で試演会として歌った”Staring at You“ですが、編曲された楽曲に振付がつき完成系が初めて披露されました。この楽曲には感じることが山ほどあって、まとめようとすると今回のブログがまとまらない恐れがあるので要点だけ書いておきます。

 

1部では本編最後の曲。その振付には3B時代を思わせる3本指を立てるポーズがあったり、途中で星を描く動作があったりと、最近のアメフラっシのカッコいい路線とは違う親しみやすさ、昔を知っている人にとっては懐かしさを感じるものでした。これは『アメフラっシからファンへ贈る歌』であったと思います。

 

対して2部は「一緒に振付をやって欲しい」とのリクエストから、間奏でフロア全員がおなじ振付する(といっても3本指を上に掲げてジャンプするという簡単なもので誰でもすぐ出来るもの)ことに加えて、ステージで4人が星型を作るが一つ足りないので人差指と中指を前に出して欲しいというもの。ファンがいて初めてパフォーマンスが完成するということにより『ファンからアメフラっシへ贈る歌』へと変化した。

 

”Staring at You“はその歌詞を読むとわかるのですが【誰かを大切に思うときの気持ち】という、言わば誰もが持っている感情を描いた世界観であり、それは目の前ステージにいるアイドルでもそれを見に来たファンでも変わらないということ。参加した1人1人が誰かのために贈る歌。それを共有できた空間になったと感じました。

 

※ちょっと写真が良すぎるからリンクと共に

 

 

 

 

■重大発表よりも大事なもの

ワンマンライブの後には次につながる大きな発表は期待したいもの。この日から緊急事態宣言も解除され、エンタメ界も色々な状況も落ち着いてくるだろうし、アメフラっシを取り巻く周囲の反響も良い方向に転がってきたと思っていたので、今回は何かあるだろうと思っていましたが…結果は何もありませんでした。

 

 しかし今回のライブで隠れた大きな発表がありました。それは最後の挨拶でメンバーが共通して語っていた内容です。家族ともいえるような周囲のスタッフ・ファンに対する感謝の言葉。お互いに辛いときもあるけど自分達に関わっている人をこれからもライブを通して笑顔にしていきたいという思いでした。

 

 4人体制になってから、ことあるごとに「メジャーデビュー」を目標に掲げてきたアメフラっシです。言霊の意味する通り目標を口に出すのは悪くないのですが、それにこだわり過ぎてメンバーもファンもそれが「呪縛」になっていたのかもしれない(当然、自分も)。笑顔の輪を広げるためにはメジャーデビューは目標ではなく、あくまでも手段であるということ。

 

2年前にセカンドワンマンをやってからちょうど2年経過した3/21のライブで原点に戻ったというか、真の目標を見つけたというべきでしょうか。誰かのために走り続ける4人には両部のライブスタートに流れた”Hymn for Runners”がアメフラっシのOvertureとしてピッタリではないでしょうか?

 

「まだメジャーデビューしていない意味がわからない」

 

メジャーの発表はなかったけど、初めてみた人達の多くの反響がそれを示している。実力は十分でしょう。残るはタイミングだけかと。

 

1部2部のライブを通した見たときに、自分達の“STATEMENT”(=声明)で始まり、今後も大事にしたい気持ちである”Staring at You“(=あなたをみつめている)で終わる。似たような構成に見えた「Wings」と「Winds」ですが、片方だけ見た人も、通してみた人も満足させる見事な2部構成。

 

「Wings and Winds」はそんなワンマンライブだったと思います。