保健所で働いていた職員さんのココロの叫びです。
目にしたことがある人も多いと思いますが、まだ見たことがないという人に…ぜひ読んで頂きたく…共有します。
『金曜日の朝、どうかシッポを振らないでくれ』
~保健所の現場から~
私は、金曜日の朝が辛いです。
数日間なれど、飼い主からの連絡を待ちながら、飼い主の代わりに世話をしています。
飼い主を捜したり、餌を与え、便の後片付けをし、日光浴をさせ、頭をなでてやり、限られた時間で出来るだけの情を注いでいます。
情を注げば可愛く思えてきます。
金曜日は殺処分(一部譲渡)するために大分へ犬を運びます。
情をかけた子(犬)を送りだすときの、我々職員の心境を考えてみて下さい。
金曜日の朝、私の心は、こうです。
シッポを振りながら私を見ないでくれ!
「餌の時間かな?」、と疑いのない目で見ないでくれ!
遊ぼうってすり寄らないでくれ!
子(犬)は、殺処分したくない。
憎しみで牙をむいて吠えてくれ。
・・・その方が、私の心は痛まずにすむから。
今から殺処分されるのに・・・親しそうな目で見ないでくれ!
最後の最後まで人間を信じている・・・「俺たちは、お前達を殺処分するんだぞ!」
・・・シッポを振らないでくれ。
私達職員は、胸が締め付けられます。
その時が金曜日です。
「憎しみで吠えられた方が気分が楽になる」
この心境、分かりますか?
保健所に殺処分をゆだねる前に、愛犬との楽しかった時期を思い出してください。
愛犬は、最後の最後まであなたを信じているはずです。
愛犬が粗相をしたとしても、多くの場合、飼い主がしつけを怠ったケースが多く、責任を愛犬になすりつけないで下さい。
犬についての正しい勉強を怠った自分(飼い主)を見つめ直して下さい。
元 大分県北部保健所 衛生課 生活衛生環境班
この文章はもう10年以上前のものなので、今はこの頃と比べると殺処分数もずいぶん減ってはいます。
でも…
飼い主のペットの保健所への持ち込みは後を絶ちません。
殺処分する保健所が悪いわけではない。
悪いのは…
「終生飼育」できない
「途中で命を放り出す」
そんなニンゲンです!
いつもいつも
同じことを書いているけど…
ペットを迎えたら…
ちゃんと最期まで責任を持って育ててください。
たまごのお母さん
それが出来ないなら…
安易に迎えないで!
たまごと兄妹たち(トト(仮名ちくわ)とHarry(仮名がんも))
たまごたちのお母さんはお腹に赤ちゃんがいる状態で収容され、センターで出産。
⭐️⭐️
コロナ禍で相変わらずペットショップの売れ行きはものすごいです。
(このこともいつか書きたい…)
ショップの子犬たち…
たしかに可愛いです。
だけど…衝動買いしないでほしい…
15年後、20年後のことまで考えてほしい…
いつの日か…
殺処分ゼロ…
いや、飼い主からの持ち込みゼロの国になりますように…