大和和紀著「あさきゆめみし」全13巻読了。

皆様よくご存じ「源氏物語」のコミカライズ作品としては超定番である。


 古典の学習の参考にでもなればと、高校生の頃に読み始めた作品だ。

およそ40年前から30年前にかけて買い揃えた古い本ゆえに背表紙は色褪せ、頁も相当黄ばんでいる。


内容についても、皆様よくご存知の如く。

超やんごとなき家系に生まれた超イケメンの超エリート男性が、主に色恋沙汰の分野でやりたい放題やらかして行く物語・・・と言ってしまえば身も蓋も無いが。

 

高校生の頃から現在までの間に、幾度となく通読している訳ではあるが、当然の事ながら読後の感想は、年齢と共に変わってくる。

高校生の頃と現在とで、最も大きく異なる点は、今となってはもはや、この主人公を「羨ましい」と感じる心が欠片も残っていない事であろう。

 

いくら超やんごとなき家系に生まれた超イケメンの超エリートである超モテモテ男性といえども、とかく人の世はままならぬもの。

否寧ろ、超やんごとなき家系に生まれた超イケメンの超エリートである超モテモテ男性なればこそ、却って思うに任せぬ事も多い様だ。

還暦を目前に控えた我が感性で以てこの物語を紐解けば、唯々「それはそれで大変やんなぁ」などと思うばかりである。


 主人公の死後も暫く物語は継続するが、息子や孫が似た様なすったもんだを繰り返すのみである。

世代を重ねても、超やんごとなき家系に生まれた超イケメンの超エリートである超モテモテ男性というのは、つくづく業の深いものであるらしい。

 

 

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