楽器に対する物欲など、若い頃に較べれば随分と涸れ果てた様にも感じるが、このギターだけは手元に置きたいという想いが募る。
無論、到底それが叶う価格でもないし、こればかりは自分がもう少し裕福であったならばと、唯々我が身の不甲斐なさを嘆く外無く。
何も自分が弾こうというのではない。
闘病中の友人が、苦渋の決断にて手放した愛器なのだ。
彼の復帰を待つ身として、これを他所へ遣るのは忍びないという想い故の事なのである。
この、自身と同い年生まれのストラトキャスターで以て彼は、惚れ惚れする様なギタープレイを聴かせてくれていた。
隣でベースを弾いていた僕ですら、鼻高々に成る程に。
最近の彼のブログは現在の病状に関する内容が多く、読んでいて胸が張り裂けそうになる。
時折、楽器や機材に関する記事があったりすると、少し安心したりもする。
また一緒に、バンドがしたい。
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