監督:ドゥニ・ビルヌーブ
主演:ティモシー・シャラメ、ゼンデイヤ、レベッカ・ファーガソン、ジョシュ・ブローリン、オースティン・バトラー、フローレンス・ピュー、デイヴ・バウティスタ、クリストファー・ウォーケン、レア・セドゥ、ステラン・スカルスガルド、シャーロット・ランプリング、ハビエル・バルデム
「メッセージ」「ブレードランナー2049」のドゥニ・ビルヌーブ監督がフランク・ハーバートのSF小説を映画化し、第94回アカデミー賞で6部門に輝いたSFアドベンチャー大作「DUNE デューン 砂の惑星」の続編。
その惑星を制する者が全宇宙を制すると言われる砂の惑星デューンで繰り広げられたアトレイデス家とハルコンネン家の戦い。ハルコンネン家の陰謀により一族を滅ぼされたアトレイデス家の後継者ポールは、ついに反撃の狼煙を上げる。砂漠の民フレメンのチャニと心を通わせながら、救世主として民を率いていくポールだったが、宿敵ハルコンネン家の次期男爵フェイド=ラウサがデューンの新たな支配者として送り込まれてくる。(映画.com)
2024年製作/166分/G/アメリカ
原題:Dune: Part Two
配給:ワーナー・ブラザース映画
劇場公開日:2024年3月15日
サンドワームの乗降問題
体感してきました。
前作を鑑賞して下地を作っておいたので、
頭に相関図が入った状態挑んだ。
映像の説得力はものすごくて、
砂の惑星にどっぷりと浸かったんだけど、
ちょっと物足りなさを感じてしまった。
グッときた点
①砂の惑星が本当にあるような感覚
パート1ですでに世界観は完成していたので、
2で劇的に底上げされた感覚はなかった。
しかし、砂の惑星の各所を回るたびに、
この惑星の存在の説得力が増していき、
本当に存在するのではないかという感覚にすらなった。
②大規模アクションがましまし
1に比べてアクションは増えた。
それもみんな大好きな大規模なアクション。
序盤と終盤に大きいものが用意されていて、
スペクタクル感が前作よりも強くなっていた。
終盤の群衆同士の戦いはとんでもない規模の戦いで、
見ごたえがあった。
結果、1よりも冒険活劇としての魅力はさらに上がっていた。
それにしてもビーム銃強すぎない?
地上戦をすることなく、
ビームで一掃するだけで十分勝てた気がした。
③サンドワームを乗りこなす
僕の中ではこれがこの作品の大トロ。
最初は「え?乗れんの?」って思って、
どうやって乗るのかと思ったら、
ものすごいスピードで近づいてくるサンドワームに飛び乗って、
”くさりかたびら”みたいなやつをサンドワームに引っ掛けて、
掴まり続けるというもの。
もはや罰ゲーム。
これの迫力も凄くて、
めちゃめちゃ砂が目には入りそうだし、
息するのもキツそうって思った。
ラストでもサンドワームを乗りこなして敵を一網打尽にするシーンがあり、
まさに2を象徴する存在だった。
惜しい点
①男爵あっさりすぎひんか
推しのステラン・スカルスガルド演じるハルコンネン男爵。
これが終盤超あっさりやられてしまう。
皇帝と謁見している最中、
男爵の体から伸びている風船みたいなやつを、
役名すらない兵士に後ろからバッサリ切られ、
横になってくつろいでいる所にポールが来て、
首にナイフを一突き。
えっ?男爵やられちゃったの?
あんなに邪悪の象徴だった男爵が、
あまりにもあっさり過ぎる最後を迎えてしまい、
とても残念だった。
最後はもうちょっと派手な演出を与えて欲しかった。
②あっさり行けちゃう
その男爵がやられちゃった場所(謎の球体の部屋)にポールがどうやって行けたのか。
これは描かれていない。
おそらく最高クラスの警備が貼られているはずの球体の部屋。
なのに、友達の家に遊びに来たくらいの感覚でポールが現れ、
そのままサクッと男爵がやられる。
結構終盤の一番盛り上がる展開だっただけに、
ポールがこの部屋に入るまでの過程くらいは描いて欲しかった。
あまりにも簡単に侵入が出来すぎちゃって、
ちょっと拍子抜けした。
③トークがメイン
アクションに注目が集まりそうな本作だが、
体感としてアクションよりも、
ポールの覚醒に話の軸があり、
その過程のいざこざに多くの時間が割かれていた。
つまり、会話のシーンが結構多い。
言いたいことはわかるのだが、
途中、ちょっと飽きてしまって、
もうちょっとテンポよく運んで、
アクションをさらに増してくれたらより良かった。
④崇拝もうええて
この惑星はやたら崇拝してくる。
予言をめちゃめちゃ信じているからなんだけど、
何かとポールを崇拝してくる。
これが何度も繰り返されて、
ポールの影響力が広がっていくのは分かったが、
後半はお腹いっぱいになった。
感想
世界観の作り込は本当にすごくて、
パート1で作り上げた世界がさらに深まった印象だった。
大迫力のシーンも多数あったが、
基本はトークが中心なのと、
男爵みたいな主要キャラがあっけなくやられてしまって、
一応フェイド=ラウサ(見た目ピッコロさん)というラスボス的な存在とのバトルもあるが、
そこまで熱中できなかった自分もいた。
パート3に向けた臭わせのまま終わるのだが、
もうちょっとすっきりした終わり方の方が良かったので、
ちょっと消化不良だった。
世界中で絶賛されているが、
今の所、個人的には世界が熱狂するほどは刺さっていないので、
何年後になるかわからないが、
パート3での大冒険を引き続き期待したい。
ところで、サンドワームを移動手段として使っているが、
操縦している奴以外は、
どうやって乗り込んだんだろう?
あと、目的地についたときにどうやって降りたんだろう?
結局、そこが気になって仕方がなかった。
前作の評価はこちら