監督:阪元祐吾
主演:高石あかり、伊澤彩織、水石亜飛夢、飛永翼、丞威、濱田龍臣
殺し屋女子2人組の活躍を描いた、阪元裕吾監督の青春アクションエンタテインメント「ベイビーわるきゅーれ」の第2弾。
組織からの依頼で殺しを請け負っている、ちさととまひろの2人は、ジムの会費、保険のプラン変更など、日々のお金に頭を悩ませ、いつものように途方に暮れていた。一方、殺し屋協会アルバイトの兄・ゆうりと弟・まことの兄弟もまた、お金の悩みを抱えていた。上からの指令ミスでバイト代はもらえず、正社員ではないため働いても満足した生活ができない。そんな現実を前に、お金が欲しい兄弟は、「ちさととまひろのポストを奪えば正規のクルーに昇格できる」という噂を聞きつけ、ちさととまひろの前にたちはだかる。
ちさと、まひろ役を前作同様に高石あかりと伊澤彩織が演じるほか、ゆうり役を「燃えよデブゴン TOKYO MISSION」の丞威、まこと役を「ウルトラマンジード」の濱田龍臣がそれぞれ演じる。(映画.com)
2023年製作/101分/G/日本
配給:渋谷プロダクション
劇場公開日:2023年3月24日
期待通り、安定飛行
前作「ベイビーわるきゅーれ」は23年に見た映画の中でもトップクラスにイカしていた。
その続編という事で、もちろん期待値が高かったわけだが、
結果的には、安定感のある続編となった。
グッときた点
①二人の魅力に安定感が出てきた
前作は、何もわからず見始めた状態だったが、
今回はその魅力がわかった上での鑑賞だったので、
このゆるふわな二人の日常をより楽しめた。
そして、戦いに切り替わる時のテンションの差もバチバチで、
二人の魅力にますます安定感が出てきた。
②アクションは前作同様カッチョ良い
本作ラストの、ゆうり・まこととの闘い。
ガンアクションもそうだが、
やはり最後のまひろとゆうりのタイマンが見所。
前作のラスト同様に、
高速で繰り広げられる殴り合いが最高にイカしていた。
アッパーを繰り出すまひろがマジで格好良かった。
惜しい点
①田坂さんがちょっとToo much
前作でとても嫌味で味のあった処理係の田坂さん。
それが今回は結構出る。
相変わらずイライラしている感じはとても良かったが、
田坂さんがちょっとだけ出過ぎな気がした。
田坂さんのパーソナルな部分も垣間見れるのだが、
彼の良さである嫌な印象だけを残して欲しかった。
②もう少しだけインパクトがあるシーンが欲しかった
前作と同様程度のアクションの量ではあったが、
インパクトは前作の方が大きかった。
前作で言えば、コンビニでの戦いや、
メイドカフェでヤクザの殺害、
ラストの決闘など、
どれも見ごたえがあるシーンだったので、
本作は若干インパクトにはかけた印象を受けた。
感想
今回、殺し屋協会アルバイトの二人に追われる立場になるという事で、
ちさと・まひろのコンビは前作とは違う立場に置かれる。
敵役のアルバイト二人も憎めない感じで、
この映画の雰囲気を壊さず、
味のあるキャラクターとして登場する。
個人的にはめちゃめちゃ憎らしい奴が出て来て、
そいつをボコボコにしてもらえる話なら、
さらにスカッと感が増すので、
今製作中の「3」ではその点も期待したい。
それにしても、続編としての安定感は抜群だった。
正直前作からパワーアップしている感じはあまり受けなかったが、
「それで良し」となるのがこのシリーズの不思議なところ。
前作の延長線上で、
引き続きゆるふわな、ちさと・まひろの生活と、
キレキレのアクションを味わうことが出来るので、
前作が好きな方なら本作も満足するだろう。