2011年2月。
ちょうどこの頃初めて「インターンシップ制度」というものを開始した。
正直、思いつきだった

震災のときに魅せられた約100名近くの学生たちの底力。バイタリティー。
若い彼らのエネルギーで海外の活動をサポートしてもらい、あわよくば彼らが得た学びを日本社会に還元する。
なんとかそんなうまい話にならないかどうか。
T看護師と「やってみる

」ってかんじで始めたこの制度。
2週間という短い期間で説明会の募集をかける。
来てくれたのは3名

(2名は女性、1名は男性)
説明会で説明をしながら、保障などのルールもろくに作ってなかったことを知った

「こりゃだめだ

来るわけがない」
T看護師と一緒に肩を落としていた

しかし、なんと奇跡が起きた。
3名のうち、女性の2名がインターンとして活動に参加してくれることになったのだ

彼らは、3ヶ月間ほど震災支援に関わり、その後ミャンマーに入った。
1名は、某有名大学の3年生だが、2年間休学していまでも関わっている

最近では看護学校を一年休学をしてミャンマーにくるインターンもいる。
私が看護学生の頃(10年前)にはこんなことは考えられなかった。
授業はみっちだし休学なんて考える余裕がなかったというのもあるが、周りから遅れをとったら終わりだというようなへんな焦りもあった。
とにかく、一年でも早く看護師にならないとダメという当たり前の空気があった。
大学を休学してまで海外に出る人は、ただの変わり者だと思っていた。
でも今、彼らをみていて本当に優秀だと思う

何が優秀かって、自分の人生にとって何が大切であるかを知っているということ。
私がまだ10代のころに彼らに会えていたら、刺激的であったに違いない。
彼らは、この経験が自分の人生にとってどれほどのものになるかはまだ知らない。
ナース

彩未