
ヤンゴンの日本人墓地に行ってきた。
6年前、医療活動を行っているザガイン近くのマンダレー日本人墓地に行ったきりだ。
ミャンマーでは第二次世界大戦で約20万人の日本人が命を落としている。
一人ひとりの名前が刻まれた墓石はミャンマーの直射日光で干からびていた。
中には名前が消えてしまっている墓石もある。
誰のお墓だったのだろう。。。
もうここにお見舞いにくる家族や親せきもいないのだろうか。
持参していたお線香を一本ずつ置いて行った。
そういえば、私の祖父も当時のビルマに兵士として派遣された。
祖父が生きて戻ってくる前夜には、風呂場に白蛇がでたらしい。
母は玄関先に近づいてくる編み上げ靴の土を踏む響きをまだ覚えているといった。
こんな話を母がしてくれたのは、6年前私がジャパンハートに初めて参加することになった時だ。
当時の私はミャンマーの位置すら知らなかった。
「ふーん。おじいちゃんが行っていた国か」
そう思わなければ、ミャンマーに行っていなかったかもしれない。
一つ一つの墓石の前で立ち止まり、ふとここに眠っている人の中に祖父の戦友がいるかもしれないと思った。
一本ずつ置いていったので、持って行ったお線香が途中で全部なくなった。
また今度もきます。
そう約束して慰霊碑を後にした。
ナース
彩未