社債の発行手続きと社債管理者いるときいらないときの計算 | 行政書士受かって調子に乗って司法書士を勉強するブログ

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 社債の発行手続き

 

 

 取締役会の決議

会社の取締役会が社債発行の必要性を認め、発行の条件(発行額、利率、償還期限など)を決定する。
①発行計画の策定: 発行額や発行条件に基づいて、具体的な発行計画を立てる。
②社債管理者の選任:通常、銀行や信託会社などが社債管理者として選任され、社債権者の権利を保護する役割を担う。
③目論見書の作成: 社債発行に関する詳細な情報を記載した目論見書を作成する。この目論見書には、会社の財務状況や発行条件が含まれる。
④金融庁への届出: 目論見書を金融庁に提出し、発行計画を正式に登録する。(公募社債の場合)。
 

社債発行に関しては株式の数に影響がないから株主総会の決議だのなんだのとにかく株主が関与することはない。

 

 募集

販売方法の決定: 公募(一般の投資家向け)や私募(特定の投資家向け)など、社債の販売方法を決定する。

販売方法の決定: 公募(一般の投資家向け)や私募(特定の投資家向け)など、社債の販売方法を決定する。
募集広告の実施: 公募社債の場合、新聞広告や会社のウェブサイトなどで募集広告を行い、投資家を募集。
引受人の選定と決定: 投資銀行や証券会社が引受人となり、社債を投資家に販売する。引受人は発行額の全額または一部を購入し、その後、一般の投資家に転売する。

 

 払込

資金の受け取り: 社債を購入した投資家から資金を受け取る。会社は受け取った資金を事業資金として活用する。
社債証書の発行: 投資家に対して社債証書を発行し、社債の所有を証明する。
 

 

 販売方法の決定

利息の支払い: 定期的に社債の利息を社債権者に支払う。
償還: 社債の償還期限が来たら、元本を社債権者に返済。
 

 

 社債管理者

 

 なにをする人?

社債管理者は、企業が発行した社債に関連する業務を管理し、投資家の利益を保護する役割を果たす。

具体的な業務は以下のとおり。

投資家が債務不履行になった大企業に1個人が太刀打ちできないだろうってことでこの社債管理者が役立つのだ。

1. 社債の発行準備
社債発行に必要な契約書や書類を作成し、必要な法的手続きをサポートする。
社債発行前に市場調査を行い、投資家向けの説明会を開催して、投資家に社債の内容を説明する。
2. 債券保有者の代表
企業が社債の元本や利息を支払えない場合、債券保有者の代表として対応する。します。必要に応じて交渉や法的措置を行ったりする。

3.条件変更の調整

社債の条件が変更される場合、債券保有者と企業の間で調整を行い、債券保有者の利益を守る。
4. 利息・元本の支払い管理
企業が債券保有者に対して利息や元本を支払うスケジュールを管理する。
5.支払いの監視役

企業が適時に支払いを行うよう監視し、不履行があった場合には適切な対応をとる。
6. 情報開示のサポート
社債保有者に対して、企業の財務状況や業績に関する定期的な報告を行う。
7.透明性の確保

 企業が適切に情報開示を行うよう支援し、投資家に対して透明性を確保。
8. 投資家とのコミュニケーション
社債に関する重要な情報を投資家に提供し、投資家の疑問や懸念に対応する。
9.説明会の開催

 投資家向けに説明会を開催し、社債に関する最新情報を共有する。
 

 

 

 

まとめ
社債管理者は、社債発行企業と投資家の間で重要な役割を果たします。企業が適切に社債を管理し、投資家が安心して投資できるようにするために、さまざまな業務を行う。これにより、社債市場の信頼性と透明性を維持し、円滑な資金調達が可能となる。

 


 

 

 

 社債管理者を定める必要ある場合
 

 

 

社債の各額が1億円未満の場合

各社債の金額が1億円以上でない限り、原則として社債管理者を定める必要があります。

社債の金額が1億円以上の場合、購入者である大口投資家が高度な専門知識と情報収集能力を持ち、自らリスク管理を行えるため、社債管理者を設ける必要がないのだ。企業は効率的に資金調達を行うことができ、一方で大口投資家は自らの判断で投資を管理できる環境が整えられるというわけだ。企業にとってはめんどくさい存在というのが社債管理者というヤツらだ。

 

ある種類の社債の総額を当該種類の各社債の最低額で除した数が50以上の場合

社債の総額を個々の社債の金額で割った数が50以上の場合も、原則として社債管理者を定める必要がある。
具体的には、社債の総額を個々の社債の金額で割ることで、その社債がいくつ発行されるか、つまり何人の投資家が関与するかを計算するのだ。

計算例
社債の総額が2億円。
個々の社債の金額が200万円。
この場合の計算は以下のとおり。
社債の総額÷個々の社債の金額=2億円÷200万円=100

この計算結果は「100」となる。

これは、200万円の社債が100本発行されることを意味する。

50という数字の意味
社債の総額を個々の社債の金額で割った数が「50以上」という基準は、多くの投資家が関与する状況を示しています。50人以上の投資家が関与する場合、以下の理由から社債管理者が必要とされる。
逆に50以下の場合は社債管理者なんていちいち設置する必要がないってことで、ちっちゃい社債というわけ。

親戚からちょっとお金かしてもらうような感覚。だから、50ぽっちの社債の発行で、赤の他人いしゃしゃり出てくる隙はないということだ。